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平成25年12月定例議会 村長議会あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月12日更新

はじめに

 12月定例議会にご出席いただきご審議いただきますこと感謝申し上げます。
 本年は、春に凍霜害が発生し、夏には猛暑と少雨、秋には大雨と農産物に被害が発生し、異常気象による豪雨災害が全国的に発生しておりましたが、9月16日には、本村が台風18号による豪雨災害に見舞われる等自然災害に悩まされた年でありました。
 凍霜害による被害は、りんご、梨、柿に大きな影響を与え、秋の収穫が心配されていましたが、現状での被害の状況は、「りんご」においては、10%ぐらいの減収が見込まれています。「なし」においては、豊水で52%、南水で22%の減収で金額ベースでは50%の減収が見込まれています。
 「市田柿」では前年比40%の減収とそれぞれ大きな減収であります。現在のところでは、農業生産準備金の借入希望者が11件あり現在申請手続き中であります。できるだけ早く実行いたしたいと考えております。
 台風18号による災害は、すでに詳細はご報告しておりますが、国庫補助対象となる災害個所は、公共土木災害で47ヶ所、農業用施設災害で31ヶ所、農地災害で43ヶ所、林道災害で24ヶ所、水道施設2ヶ所であります。現在査定作業が行われており事業費等が確定いたしますが先の臨時議会で議決いただきました予算内で実施できるものと思います。査定が終了し事業費等が確定した個所から順次工事に着手いたしますが、危険度や緊急を要する個所から着手し、農業施設、農地については来年度の作付けに支障をきたさないようにしていく計画であります。また、国の補助金の対象にならない、村単で行う少額の被災箇所は、公共土木で46ヶ所、農業用施設で38ヶ所、農地で60ヶ所、林道26ヶ所となっております。これらについても復旧事業につては、早期に着手できるように進めたいと思いますが、農業用施設と農地については、受益者においてそれぞれ発注して頂き村が出来高により補助金を交付することになっております。
 今回の災害は、村にとりましては久々の大災害となりました。特に今回の時間雨量70ミリが、浪合と伍和境の山に集中的に降りました。これにより山崩れが発生し河川や沢筋を削って土石流となって下流に堆積し被害を拡大しました。
 庁内においては、災害を経験した職員が少ない中でありますができうる対応は全力で当たらせて頂きました。水道水源等の被災により長時間の断水を余儀なくされ大変不便をおかけする等住民皆様の生活に少なからぬ影響が生じることになってしまいました。しかし、住民のみなさん、建設、水道業者のみなさんをはじめ多くのみなさんの献身的なご協力で早期に普段の暮らしを回復することができました。被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げるとともに、ご協力頂いた皆様にあらためて感謝申し上げるものであります。
 今回の災害の中で、災害対応に対する様々なご意見をいただく等、今後の防災、減災対策に対する教訓を得ることができました。特に、災害時の連絡、自主防災組織や避難誘導のあり方等でありますが、以前の災害と違うことは、高齢者の増加等による災害弱者が多くなりこれらに対する対応をしっかりしなくてはならないということであります。現在新たな災害対策を含んだ防災計画を策定中で近々素案をご検討頂けるものと思います。素案をご検討頂き計画書といたしますが、あわせて誰でもがどのように行動したらよいかをわかりやすくした「防災マニュアル」をつくりたいと考えております。

 政府与党は、12月6日の深夜、特定秘密法案を参議院において強行採決しました。本法案については、本議会においても慎重審議を求める意見書を政府関係機関に送付されましたが、非常に問題の多い法案でありました。そもそも国をはじめとする行政の持っている情報は国民共有のものというのが民主政治の原点でなくてはなりません。今回の法案は、国の安全保障のために政府の判断で行政情報を秘密化し、それを漏らした者や漏らさせた者を懲役刑等に罰するという内容の法律であります。法案の修正等がありましたが、多くの専門家等が指摘しているように、特定秘密といわれるものが政府の判断に委ねられ、その内容も明らかにされないまま歯止めなしに拡大されていく危険性があるということ払しょくされませんでした。戦前に猛威をふるった「治安維持法」と同一のものであるという識者も少なくありません。
 法案の問題点もさることながら、こうした疑問を持つ多くの国民の声を無視して、具体的な法律施行の内容を曖昧にしたまま強行採決するという暴挙は民主主義を否定するものと云わなくてはなりません。国民の権利を規制する法律こそ、丁寧に説明し、国民の心配をしっかり払拭してから決められるべきであります。拙速に決めなくてはならない理由のある悪法であることを自ら認めたようなものであると云っても過言ではありません。我々地方自治体にとってもこの法律がどのように影響してくるか大変心配するところでありますが、先に決められた日本版NSCといわれる「国家安全保障会議関連法」とともに、用意されていると云われる「国家安全保障基本法(案)」には、「地方自治体も安全保障に関する施策に関し、必要な措置を実施する責務を負うと」明記されていると云われております。私達自治体にとっても決して人ごとではありません。再び戦争のできる国に、戦争協力をする自治体にさせられる危険性が高まっていることを感じているのは私一人でしょうか、過日の信濃毎日新聞紙上で、政治学者のカン・サンジュンさんは「時の政権は、一挙にこれまでの戦後憲法=体制のリセットへと一気に向かおうとしているように思えてならない。」とし『今日本の国民一人一人が試されている。占領軍によって「配給された」民主主義すら守れないまま、その「ご臨終を」見守ることになるのか。』と訴えられていました。私達は、主権者として今後もしっかり動向を見守り、発言していかなくてはならないと考えます。
 一方、経済については「アベノミクス」効果が現れだしてきたと云われています。株高をはじめ経済指標はそれを裏付けるものになっていますが、一方では円安による貿易収支の赤字化や輸入品の値上げ等マイナス面もでています。真の経済回復に欠かせない、勤労者の賃金や下請け単価の改善等は進んでいないとされております。「アベノミクス」で効果をあげている所と、あげていない所の差も拡大している状況で、われわれ地域の経済においてもその差は大きくなっているのではないかと感じられます。来年4月より消費税の引き上げもあり経済の先行きが予断を許さない中で年末を迎えなくてはなりません。今後地域経済の底上げに資するような施策が講じられることを期待するものであります。
 TPP交渉も、年内妥結を目指して進められてきたようでありますが、この頃の新聞報道では、我が国が主張する農産物5品目をはじめ交渉が難航しているとされています。安易な妥協によって農業や医療、保険等が危機にさらされることがないよう望むものであります。こうした中で、農業政策が大きく変更されようとしております。政府は11月27日、農林水産業・地域の活力創造本部を開き、米政策を含む経営所得安定対策の見直しと日本型直接支払制度の全体像を決定しました。その内容は、米の直接支払い交付金を2014年より1万5千円を7千500円に削減し18年度より廃止する等の経営所得安定対策の見直しと、水路の泥上げなどの地域の共同活動を支援する「農地維持支払い」と地域住民を含む活動組織が行う水路の補修などの活動を支援する「資源向上支払い」のふたつの事業に交付する日本型直接支払制度の単価設定であります。いずれも今まで進めてきた米の減反政策等を大幅に変えるもので、現場の混乱が予想されます。丁寧な説明を求めるとともに、これにより中山間地の農業の衰退に繋がらないものになるよう要望するものであります。
 生活保護法の変更や高校授業料の一律国庫負担に所得基準を導入する等社会保障に対する施策の後退が行われており国民間の生活格差がさらに拡大されることが懸念されます。消費税の導入が約束どおり社会保障の充実にしっかり使われるよう監視を強めなくてはならないと考えます。

村の状況

 こうした国の動きの中で村の経済は、製造業において経済の回復を受けて受注が順調に増加しているようであります。久しぶりに新卒者の採用を計画している所、工場の増設を行っている所があり総じて受注が好調で、景気回復の波を着実に受けているようだといわれています。
 一方、農産物加工業や卸小売業については、それぞれ売り上げ増に努力しているところでありますが、微減状況が続いていると云われています。
 また、飲食業では、ほぼ前年並みを確保できたとされています。昼神温泉郷については、総体的に減少傾向に歯止めがかかっていない状況にあります。夏、秋営業のヘブンスそのはら、治部坂高原においては、ほぼ前年度並みを確保できたようであります。
 建設、建築業については、建設業では9月の台風18号の災害復旧工事により「てんてこ舞い」の状況でありますが、経営的には素利益率減等厳しい状況であるといわれています。建築業では、住宅リフォーム補助金や。消費税増税前の駆け込み等で受注が順調な所が見受けられる状況であります。
 これから総じて製造業以外についてはまだ一般住民の暮らしは依然厳しく、景気回復の影響を受けられる状況にないことが推測されます。
 地域の経済の回復は、住民所得の向上がなくては実現できません。あらためて国民所得向上の経済施策が行われることを希望しますが、地域内の経済循環についても一層の対策を講じることも必要で、村内消費拡大のためを住民のみなさんにもお願い致すものであります。

 9月18日には、JR東海より中央リニア新幹線の正式ルートの発表が行われました。注目の中間駅の位置や、トンネル掘削のための抗口の位置も同時に示されました。当村では、国道256号から2.5km山間部に入る清内路萩の平地区に抗口をつくられることが示されました。10月2日にはJR東海より清内路公民館において説明会が行われ「清内路抗口」より71万立方メートルの土が出、それの搬出のため一日最大で250台のダンプカーの通行が必要になることと、木曽側での排出土を伊那谷側に搬出するためには、ダンプカーが一日950台の通行となることが報告されました。
 清内路における村政懇談会のおりにも意見が出されましたように、狭隘な地域にダンプがひっきりなしに行き交うことは、周辺住民のみなさにとっては耐え難いことであります。また、万が一木曽側から土の搬出が国道256号を使われるわけで、ダンプが昼神温泉郷の中を通ることは温泉地にとって致命的なことであります。村議会においても、県に対してこれらを回避するための意見書を提出して頂きましたが、住民の暮らしに影響のでない工事用道路をつくる等抜本的な対策をとられるよう強く要望して参りたいと考えます。
 9月議会でも申し上げましたように、いよいよ駅位置も決まりましたのでリニア時代を見越した計画つくりを進めなくてはなりません。当地域有数の観光地を抱える村として、「観光交流拠点村」を目指すべきであると申し上げましたが、いよいよそのための具体的な計画つくりに着手しなくてはなりません。11月12日には、こうした取り組みへの第一歩として、「昼神温泉出湯40周年記念シンポジュウーム」を開催しました。テーマは「これからの阿智村観光」とし、県観光振興審議会会長の清水慎一さん、旅番組等で活躍されているフリーアナンサーの青山佳代さんを村外からお願いし、村内から今井さん、佐久間さんと四人によるシシンポジュームとそれに先駆けて清水さんの講演を行って頂きました。『「住んで良し、訪れて良し」の地域こそこれからの観光地の条件となるのではないか』というのがシンポジュームにおける大方のまとめであったと感じました。観光産業だけでなく、そこに住む人々や景観等総合的に魅力ある地域を目指すことが大切であるというお話しでありましたが、特に青山さんから、伍和の農村風景の魅力が阿智村観光にとって大切なところでなるというご指摘がありました。
 住んで良しということを考えると、今年から各自治会で取り組んで頂いております「美しい地域つくり事業」等の地域活動をさらに活発にしていくことが大切な事であります。また、非日常的な経験を旅に求める傾向が強まることから考えると、われわれの日常の暮らしが、都会の人からは非日常でありますから、都会では経験できない農業体験や農家での宿泊希望が多くなることが予想されます。体験型観光の充実も必要になります。コアとしての昼神温泉郷の充実、園原をはじめ各観光施設等の見直しや充実への取り組みは急がなくてはなりません。スタービレッジ、エコトレッキング等の観光事業の開発や魅力アップも積極的に進める必要があります。全村博物館やグリーツーリズム等日常の暮らしの中に観光的な取り組みを入れることで住民の所得向上を図ることも全村的な観光振興を進めるうえで必要なことであると考えます。
 今回のシンポジュームを機に、15年後の阿智村観光のあるべき姿を想定して、その実現のために観光産業従事者だけでなく住民のみなさんと今後どのような施策を進めていくべきなのか明らかにして行く取り組みをはじめなくてはなりません。
 なお、昼神温泉の地域振興については飯田信用金庫の参加を得て新たな研究プロジェクトを進める計画であります。

 11月9日には、村政功労者表彰式を行い、村議会議員と村の団体等で長年お務め頂いた方と全国的な大会等に出場された方を表彰させて頂きました。特に、障がい者スポーツ大会に何回も出場され本年は、ジャベリックスロー、ソフトボール投げ部門で優勝された井原清さんを特別表彰させて頂きました。
当日は、第16回熊谷元一写真賞コンクールの表彰式も開催致しました。今回も全国から305人、845点の応募がありました。特に今回は写真評論家の飯沢耕太郎さんを審査員にお願いできましたので、新たな試みとして写真教室を前段で開催して頂きました。表彰式だけに終わらせないで、写真の村としてのイベントをと考えてきましたがその一歩が実現できました。写真の町として有名な北海道東川町の町長さんも過日村を訪れられたおりに交流のお話しもありました。また、写真家の杉本恭子さんの写真教室を長年伍和中心に全国からカメラ愛好者を集めて行っていただいております。この機会に写真の村としての新しい発信を考えてみることも必要であると考えます。
 10月29日には、産業振興公社の出荷者総会が開かれ100人余のみなさんが出席され、取引先の方々と懇談がされました。本年も産業振興公社全体では、直売等も含め6,158万円の売り上げがありました。役職員みなさんの努力もあり着実に売り上げは伸びてきております(160%)。出荷者の顔ぶれも若い人から高齢の人、女性の人も多くこの事業が農業振興だけに留まらない効果を上げていることを感じました。名古屋の消費者の方から安全安心、おいしい野菜として好評を博しているとのお話しもありました。後継者対策としての研修生も二人が取り組まれており、来年も募集を始めております。このように公社の役割は高まっており、さらなる充実を期待するものであります。
 11月18日には、既に友好関係を結んでおります愛知県豊山町と「災害応援協定」の締結を行うことができました。今後もこうした自治体間の友好協定を進めることで、交流の拡大や災害時支援の輪を大きくしていくことが大切であります。
 この夏より始めた、阿智高等学校の学習塾「神坂塾」でありますが、9月1日より本格授業を始めました。現在1年生11人、2年生6人、3年生5人の22人がそれぞれの講師より授業を受けています。大変熱心に授業が行われており効果が期待できると校長先生は述べており、中学生の体験入学においても、良好な感想が寄せられたようであります。志望者増につながることに期待いたしたいと思います。

審議案件

 今議会においてご審議いただく案件は、人事案件1件、条例案件8件、予算案件4件であります。
 人事案件は、固定資産評価審査委員会委員の選任についてご同意を得るものであります。
 条例案件のうち、村税外収入金督促手数料並びに延滞金徴収条例の一部を改正する条例と阿智村債権管理条例の一部を改正する条例、阿智村下水道条例の一部を改正する条例、阿智村介護保険条例の一部を改正する条例、阿智村後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定については、地方税法の一部を改正する法律の施行にともないそれぞれの条例を改正するものであります。
 阿智村福祉医療費支給条例の一部を改正する条例の制定については、生活保護受給者で医療扶助が受けられない人に対して福祉医療費を支給できるよう改正するものであります。
阿智村温泉事業条例の一部を改正する条例の制定については、長年本条例により事業を進めてきましたが、実情に合わない条項や、運用により行ってきたことを整理し条文化する改正であります。
 阿智村産業振興協議会設置条例の制定は、現設置条例を全部改正するものであります。今後の阿智村の産業振興を進めるため、委員について全村的代表者で構成していたものを、実際に事業を担っている皆さんも加えて実効性をさらに高めることとし、現委員の皆さんを中心にした本部会で全体の調整を図り、農林業、商工業、観光業の分科会を設置して部門別の振興策を協議願うこととするものであります。
 予算案件のうち、25年度一般会計補正予算第5号は、既定の歳入歳出予算総額にそれぞれ8億5,659万9千円を追加し、歳入歳出予算総額を81億4,863万8千円とするものであります。
 歳出の主なものは、財産管理費で官公造林地の伐期到来により国の分収分を村が購入する金額を10年間の分割払いとしていましたが、来年度より消費税分が上乗せされることになることから残6年分を一括購入することとし920万9千円、環境対策費で太陽光発電設置補助金10戸分追加200万円、定住促進費では国庫補助金と上郷部落負担金を得て建設する上郷農村交流センター建設費2,268万円、青見平集会所改築事業補助金800万円、宮本部落集会所改修費130万円、定住住宅新増築支援金1,500万円、域学連携費では名古屋産業大学が昼神温泉郷でインターシップ教育を国の全額交付金で実施するための費用299万6千円、社会福祉総務費では重度身障者医療費追加404万8千円、灯油等の燃料費高騰に対して低所得家庭へ一万円補助金を交付する400万円、保育所費では保育料徴収システム改修に350万円、商工振興費では住宅リフォーム補助金20戸分200万円、産業連携プロジェクト推進費では機能性食品工場の乾燥機を国の交付金によって増設する費用1,575万円、湯ったりーな昼神運営費補助1,640万円、温泉施設管理費では温泉維持費分を基金に積み立てる分2億3,087万3千円、道路維持費では清内路自治会に配置する除雪機58万8千円、タンパー15万円、道路新設改良費では火葬場入り口の道路改良250万円、3-22号線改良工事費追加100万円、阿智学校給食費では給食室改築工事費5億円、工事監理委託料1,000万円、公共土木施設災害復旧費では重機使用料300万円であります。
 阿智村国民健康保険特別会計補正予算第2号、介護保険特別会計補正予算第1号、後期高齢者医療特別会計補正予算第1号は、それぞれ前年度からの繰越金に伴うものの補正が主なものであります。
 清内路中学校に計画されています「森の小学校」について、12月6日には県の私学審議会委員による現地確認が行われました。今月の12日に開く審議会において許可の可否が決められることになっております。議会においても過日内田さんから現状報告を受け、認可が出されたところで支援について検討されることとしていただきました。認可された場合は関連予算を本議会に追加議案として提案致す予定であります。
 ご審議いただく議案につきましては上程の都度詳しくご説明いたしますのでよろしくご審議を賜りますようお願いいたします。

10月の村政懇談会

 10月には来年度予算にかかる村政懇談会を自治会毎に開催しました。また、議会からは、24年度の事務事業評価書に対する議会での検討結果報告書の提出をいただきました。これらも参考にしながら来年度の予算編成に取り組んで参ります。予算編成にあたっては、第5次総合計画の後期計画に基づいて行って参りますが、今後4年間で合併特例等による財政措置が大幅に減額されることになり、後期計画が終わる5年目以降財政運営が厳しくなることを想定して10~15年の間で考えられ事業で、前倒しが必要となる事業もでてくることも予想され後期計画の実施事業を見直す必要が出てきます。先に述べたように、15年後はリニア中央新幹線が開通する時で、この地域の大きな転機となることが予想されます。当然15年後のあるべき村つくりのために何をすべきか中長期計画的な視点で事業計画を立てる必要があります。そのためには今回、後期4年間の事業計画に加えて10~15年間の計画を加味して考える必要があります。そこで今考えられる中長期的な各事業を明確にしながら、後期計画を見直し、事業計画をできるだけ具体的に、財政計画とも整合性を持たせたアクションプランを作りました。今後、これと併せて議会で予算協議をいただきたいと思います。
 特に、先に述べた観光振興等のほかに、定住対策の見直し、地域エネルギー計画、9月議会でも申し上げました地域振興施設のあり方や消費税導入による公共料金の問題等が十分協議の上方針を出していただかなくてはならない課題も多くあります。
 高齢者福祉について、病院等への移送サービスや、高齢者住宅の在り方について住民のみなさんの中で研究を進めていただいております。高齢者の皆さんが住みなれた地で安心して住み続けるためには現在の施策を見直しさらに新たな施策が必要になります。住民の皆さんでの研究の成果を行政や地域で具体化していくことが大切であります。こうした住民の皆さんの研究の成果を予算に反映していくことで「予算編成を住民の皆さんとともに」という考えをより高めていくことができます。
 全村博物館構想でありますが、住民の皆さんに見えるような取り組みをというご指摘が寄せられおり、今回構想の具体化について今までの取り組みを踏まえて検討を関係者で進めてまいりました。現在論点は、全村博物館の管理運営主体を「全村博物館協会」とし、現在民間組織として設立された「全村博物館協会」を基に構成及び運営をどのようにしていくのかであります。改めて住民の皆さんや議会の意見を聞いて方針を決めてまいりたいと考えております。
 次に、旧駒場保育所跡の用地の件でありますが、今年度計画しております消防団第2分団詰め所と防災倉庫の建設用地として土地所有者と話し合いを進めてまいりましたが借用することで了解をいただきました。現在暫定的に借用しておりますが、改めて26年4月1日より20年間の賃貸借契約を結ぶこととし、今年度内に建築に着手したいと考えております。
 湯ったり―な昼神をはじめ開発公社に暫定的に指定管理をお願いしてきた各施設と指定管理者が辞退されたもみじ平キャンプ場についてでありますが、改めて指定管理の条件を検討して指定管理者の募集をいたしたいと考えております。

おわりに

 このごあいさつが私の定例議会で行う最後のごあいさつとなると思います。この16年間定例議会でのあいさつは、私自身が作成した原稿で申し上げて参りました。議案の提案説明とその時々の村を取り巻く政治状況をどのように考えるべきなのか、今抱えている村の課題は何なのか等できるだけ私の言葉でお伝えし議会審議を深めていただきたいと考え、併せて議会のあいさつを通じて住民のみなさんにもご理解頂きたいとの考えがありました。あいさつが長時間に渡ることになってご迷惑をおかけしたこともありました。16年間のあいさつを紐どいてみますと、その時その時どのような問題があり、それをどのように解決しようとしてきたか知ることができます。
 最初の問題は、県の廃棄物処分場問題でありました。また、この間の我が国の経済は失われた20年という景気下降の時代でありました。グローバルな経済戦争の下で地域の経済は大変苦境に立たされた時期であり製造品出荷額も大きく減少し、昼神温泉郷も大きな影響を受けてきました。国政においても小泉構造改革が断行されその後総理大臣が次々変わるという不安定な時代が続き、厳しい財政状況を受けて地方自治に対する対応も大きく変化してきました。地方分権が叫ばれる中で国主導の合併推進が行われてきました。長野県においても吉村、田中、村井、阿部とそれぞれ異なる考えを持つ知事が県政を担ってきました。そうした中で村では少子高齢化が進むと同時に人口の減少が続くことになっています。このような激動と言われる中で、住民皆さんの御提案やご協力を得て施策を展開してきました。特に議会議員やそれぞれの組織に携わっていただいた方々の積極的なご尽力により施策の実行が出来て来ました。
 目的どうりに進んだ事業、目的どうりには進められなかった事業等千差万別で反省すべきことも多くありますが、厳しい財政状況の中でありましたが、借金である公債費の償還額を大幅に減額し反面貯金である基金を増やすことができました。
 特に、みなさんとともに一貫して進めてきたのが「一人ひとりの人生の質を高められる、持続可能な村」の実現でありました。住民ひとり一人がこの村に生きていることに意味を感じられる村つくりであり、そのためには住民の皆さんが地域をつくることと自分を成長させることを一体化する主体者としての充実感や幸せ感をもっていただけるような村つくりであります。
ともすると、村つくりは他の人に任せ自分はその恩恵だけを得ようとする考えがちな中で、かたくなに住民の皆さんこそ主体者として地域つくりに参加される村政の仕組みつくりを議会議員、職員、意識を共有する住民の皆さんと進めてきました。「住民自治を基本とする住民主体の村」をめざす村政は、地域においては自治組織、個々の行政課題等については村つくり委員会を通じて実現させていくという取り組みはこの間発展してきました。この取り組みは、村内では当事者である村民の皆さんが当然のこととか、わずらわしいとか思われていますが、村外では進んだ自治体として注目を集めており視察者も多く訪れられるようになっています。
 この村つくりの理念とその実現への取り組みは、阿智村の宝として今後も皆さんの力で常に進化させて行って頂きたいと願うものであります。
 私ごとでありますが、36災害のポール持ちとして阿智村職員に採用されてから52年余夢と希望を失うことなく今日まで務めさせていただけたのも多くの皆様のご指導ご協力があったからであります。改めてお礼を申し上げます。
 私は住民皆さんの力以上の村はできないという考えで、住民の皆さんと共に成長していくことを念頭に歩んできたつもりであります。今後もこの考えの下で地域の皆さんと共に成長していきたいと考えます。
 残された毎日を精一杯一生懸命務めさせていただきたいと考えますので一層のご協力をお願いしてごあいさつといたします。