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平成23年09月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年9月1日更新

はじめに

 本日9月定例議会にご出席いただきご審議いただきますことについてまず御礼申し上げます。
 台風12号は、紀伊半島の地域を中心に大きな爪痕を残しました。土砂崩れや河川の増水により多くの方がお亡くなりになり、各地に甚大な被害をもたらしました。お見舞い申し上げるとともに一日も早い復旧を願うものであります。  
 私は惨状を見るにつけ、36災害を思い出さずにはいられません。ちょうど今年は36災害から50年目の年に当たります。本村は災害を乗り越えて今日まで進んでまいりました。地震被害にも備えなくてはなりませんが、急峻で脆弱な地盤の上にある本村においては土砂災害に対する備えも行っていくことが大切であります。

 まず、冒頭でお断りしなくてはならないことが発覚いたしました。新聞紙上でご承知のことと思いますが、過日飯田市において、自治体が賠償責任を負わなくてはならない事件について、その賠償額の決定において議会議決が必要にもかかわらずなされていなかったことであります。このことについて改めて調べましたところ、地方自治法の規定に議決事項として定められておりまして、本村においても過去にこのことを実施してこなかったことが判明いたしました。道路等の管理責任において第三者に被害を与えたり、公用車の運転によって被害を与えた場合、村が加入しております保険においては、主に示談によって決められた金額を保険会社から直接被害者にお支払いするという方法で処理をしてきております。保険適用外の案件については、当然予算に計上して処理しておりました。地方自治法に規定されているという認識が全く欠如して処理してまいりました。法律に基づいて事務処理を行わなくてはならない役場職務として、あってはならないことが慣習として済まされてきたことは大きな問題であり、議会および村民の皆様に申し訳なくお詫び申し上げるものであります。今後は、コンプライアンス(法令遵守)を徹底させるために、職員の教育はもとより、組織的にチェックできる体制を整えて再発防止に努めてまいりたいと考えます。事務執行上の不手際に引き続いての不祥事で深く反省いたすものであります。関連する案件につきましては、本議会に付議し、ご審議いただくことといたしております。

 さて、3・11東日本大震災から6ケ月が過ぎようとしています。復旧、復興に向けて被災地で様々な取り組みが始まっています。地域に住んでいる人々の自主、自立の意思を大切にした各種の支援がなされ、一刻も早い復興を願うものであります。しかしながら、原発に伴う問題は未だに収束の気配が明らかになっておりません。新たな汚染スポットが発見される等、汚染の深刻さが増している状況であります。高濃度地域については、住民の皆さんが今後住めないのではないかともいわれており、多くの人々が苦難を強いられております。まず放射能の放出をなくし、安全、安心な環境を取り戻すことができるよう東電、国の対策強化を願うものであります。

 8月1日から5日まで、福島県伊達市の小学生161人を招待してサマーキャンプを行いました。子供たちは毎日1時間しか外で遊べない不便な暮らしをしています。村内外の多くの皆さんのご協力で、楽しい阿智村での日々を過ごしていただくことができました。改めてご協力いただいた皆様に感謝申しあげます。

 原子力発電所事故は、「想定外」と繰り返し述べてきましたが、地震津波による今回の被害は東京電力(株)においても政府機関においても認識されていたことが判明しました。人命より経済効率主義が優先されてきたことがはっきりしたのであります。3月11日を機に、我々はこの反省の上に立って人の命こそ最も優先されるべき社会を目指して進まなくてはなりません。
 菅総理は、「脱原発」を表明し、我々の地域にとっての関心事である「浜岡原発」の停止を命令しました。このことは高く評価できることでありますが、唐突の感はぬぐえずこれが今後の大きな流れになるかどうかは不透明であり、我々国民世論の動向に課せられております。特に、代替エネルギー問題は、我々自身の暮らしと深い関係にあります。われわれ自身が原発依存から脱却できるかにかかっている問題であります。
 大震災復興と放射能汚染という大きな解決すべき問題を背負っている我が国は、経済財政問題でも待ったなしの解決を迫られております。1990年より低迷を続けてきている経済は、震災、電力不足等に加えて円高に見舞われています。輸出を基調とする製造業は、中国をはじめとする現地生産に傾倒し始めておりわが国の製造業の空洞化が懸念されます。

 財政問題は、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが8月24日に、日本国債を「Aa2」から一ランク下の「Aa3」としたことに見られるように深刻な問題であります。6月末の国債発行額は約650兆円で借入金など合わせると国の借金は940兆円余になります。復興財源や高齢化を迎えての社会福祉費の増額等さらに大きな歳出を必要とします。急激な円高対策、復興財源に加えて財政再建という大きな課題を抱えて進まなくてはならない状況が続きます。
 企業経営者は、こうした状況を捉えて5重苦とか6重苦(外国と比較して賃金や法人税が高い等)の中にあり国内での事業展開が大変だとして、法人税の軽減やTPP導入を訴えております。一方我々国民は、福祉の削減、賃金減、税等の負担増に見舞われております。このままでは企業と国民との二律背反の関係は深まるばかりであります。国民間の矛盾を包含した我が国の構造を変えられるかどうか問われるところであります。

 こうした厳しい状況下にある中で、政治は迷走してきました。菅民主党政権は、震災対応、原発事故対応においても実効ある施策を打ち出すことができず、未だに力強い復興や収束の目途が立てられずにいると言っても過言でない状況であります。辞任をめぐって政争が繰り返され、結果総理大臣の交代が行われました。
 多くの人が論評しているように、一国の総理大臣が2年間で3人交替し、十分な政策論争なしで、限られた国会議員だけの選挙で選出されたことに対しては大いに疑問を感じます。しかし、選出された限りは、当面する諸課題解決にしっかり取り組んでいただきたいと考えます。野田新首相は、当面する課題解決について、財政再建と復興財源については増税もやむなしという方針であり、エネルギー政策については、脱原発を掲げながらも原子力の当面維持の考えです。さらに2年前の選挙で掲げたマニフェストの実行については、三党合意に基づく子ども手当や高校授業料無償化等の見直しを進めるとしております。
 2年前に民主党に託した期待と異なる政策の実施が行われる危ぐを強く持つ政権であります。当然日米関係をはじめ国の根幹にかかわる問題で、国民の審判を受けないで安易に変更することは民主主義の原理に反するものであります。改めて国民の意思を問うべきであると思いますが、当面する震災復興や放射能問題解決は待ったなしの課題であります。まず、このことについては早急に与野党力を合わせて進めていただくことを願うものであります。

地域経済について

 震災以後低迷を余儀なくされておりました村の経済も落ち着きを取り戻しております。製造業については、4月末までは一時帰休等の措置をとっておりましたが、一部は連休明けから多くは6月中旬より受注が伸びてき今後も受注増が期待できる事業所もあります。しかし、総じて円高の影響等により秋以降について心配をしている状況であります。
 昼神温泉については、震災直後は始まって以来の厳しい状況に立たされましたが、経営者全体が力を合わせて対応を強化した結果、5月のゴールデンウィークあたりから入り込み客が増え始め8月まで盛況のうちに推移できております。キャンセル分は、5月から8月でほぼ取り戻したと思われ、今後は、団体客の入り込みに期待するほか個人客に向けた取り組みが望まれております。
 「ヘブンスそのはら」は、猛暑の影響で前年度比20%程増えております。また、治部坂高原についてもコスモス祭りが始まっており入り込み客の増加を期待するものであります。
 小売業については、夏は猛暑の影響で売り上げが若干伸びたところもあったが、今後については不透明な状況であります。
 建設については、公共工事がなく厳しい状況が続いており、建築業は、村の住宅リフォーム制度の影響で受注が増えたところもあるという状況であります。

事業の進捗状況について

 今年度も5ヶ月を経過しました。今年度計画された事業等は順調に進められております。22年度からの繰越事業額は803,478千円と多額であります。大方の事業は完了いたしておりますが、最も多額である特養阿智荘増改築工事は順調に工事が進捗しております。災害支援金は現在のところ8団体に450万円を執行し、被災者宿泊休養支援事業は342人1,368千円執行しております。

 また今年度計画しております建設事業についても概ね計画通り進められております。上中関自治会館建設事業はこの度入札が行われました。通年合宿センター増改築事業は、近日中に発注することになっております。中学校の改築事業は工期内に完成できる見通しであります。いずれの事業も年度内完成を目指して進めてまいりたいと考えております。

 7月30日は恒例の阿智の夏まつりが大勢の皆さんのご協力のもとで盛大に開催されました。あいにく途中で雨に見舞われましたが、今年も多くの皆さんのご寄付で花火の打ち上げが行われました。

 また、翌31日には伊那市で長野県消防技術大会が開催され、ラッパ部が昨年に続いて3位入賞を果たしました。

 第14回熊谷元一写真賞コンクールは、本年も468名、1,478点の応募がありました。長野市の松下健二さんが大賞を受賞されました。
 このコンクール発足以来審査委員をお勤めいただいた元信濃毎日新聞社写真部長の伊東征彦さんがお亡くなりになりました。感謝を申し上げご冥福をお祈りいたしたいと思います。来年のテーマは「こども」と決まりました。多くの応募を期待致すと同時に、本年より加わりました阿智村撮影賞に多くの村民の皆さんがご応募いただき「農村記録写真の村宣言村」にふさわしい取り組みがされることを期待いたします。

審議案件

 本議会においてご審議頂く案件は、人事案件1件、事件案件7件、契約案件2件と決算案件8件、予算案件2件であります。
 人事案件は、教育委員1名が9月30日をもって任期が切れますので、任命について議会のご同意をいただくものであります。
 事件案件のうち、南信州広域連合規約変更については、広域連合規約のうち、副連合長の数3名を3名以内とする改正であります。
 損害賠償の額を定めることについては、地方自治法第96条の規定で議会の議決に関する事件のうち、「法律上その義務に属する損害賠償の額を定めること。」と規定してある、村の責任に属する損害賠償額については、事件のすべてを議会の議決に付さなくてはならない規定になっております。しかし、あいさつ冒頭でお断りいたしましたように、私どもの認識不足により議決に付さずに今日まで来てしまいました。今回、文書保存規定により記録が残っております5年前の事件に遡って議決を得たいとするものであります。すべての事件は、保険会社において処理する仕組みの中で支払いの処理が完了したものであります。平成18年度は、8件1,235,441円、19年度7件328,232円、20年度2件、812,730円、21年度4件1,854,317円、22年度3件、295,893円であります。5年間の総額は、24件、4,526,613円であります。この内、道路管理等によるものが15件、自動車運転中によるものが8件となっております。
 地方自治法第180条第1項の規定により村長において専決処分でできる事項の指定については、地方自治法96条で定める。議決事件のうち、軽易な事項については、「議会の議決により長の専決処分にすることができる。」と規定してあります。今回専決処分できる損害賠償金額の上限について定めるものであります。損害賠償の伴う事件の処理については、できるだけ敏速に処理して保険金を支払うことが被害者にとっても望ましいことでありますので、賠償額30万円以内の事件について専決処分として早急に処理できるよう議決をお願いいたすものであります。当然、専決処分事項については議会報告が義務つけられております。
 契約案件のうち、上中関自治会館建設工事請負契約は、このほど入札を行い、受注者が決定しましたので議決を得るものであります。
 特養「阿智荘」増床に伴う造成工事変更請負契約の締結については、残土処分場の変更により、工事金額が増えたことによる増額変更の契約締結の議決を得るものであります。

 決算案件は、平成22年度各種会計の決算について認定をいただくものであります。
 一般会計については、歳入総額は、7,431,720千円と昨年度より630,650千円の減となりました。村税は25,490千円の減、国庫支出金が569,048千円減、繰越金78,110千円の減であります。地方交付税は159,690千円の増となりました。
 歳出総額は、6,801,489千円と21年度より742,407千円減となりました。性質別にみてみますと、人件費では、4,289千円の減で、そのうち職員給は、16,788千円の減額であります。経常的経費は、21年度で起債の繰り上げ償還を行った等で483,618千円の減となりました。投資的経費についても337,678千円の減となりました。
 歳入総額から歳出総額を差し引きさらに翌年度への繰越財源を差し引いた実質収支差額は、227,240千円で23年度へ繰り越されます。
 単年度実質収支額は、78,716千円の黒字となりました。
 この結果、貯金に当たる基金は、一般会計で昨年度より363,603千円増の4,587,944千円に、特別会計を含む基金総額は、391,005千増の5,194,502千円となりました。
 一方借金である地方債については、一般会計では、中学校建設と統合保育所建設等に963,500千円借り入れましたが、臨時財政対策債を借り入れないことや、元金返済を970,631千円行ったため起債残高は、7,131千円の減の6,798,480千円となりました。合併特例債発行額は、基金分855,000千円を含む2,892,000千円で70パーセントが交付税で補填されます。
 また、特別会計の起債総額は、4,248,262千円と前年度比311,102千円の減となっております。この結果一般会計と特別会計を合わせた起債の残高は、11,046,742千円となりました。そのほとんどは、交付税補てんのあるものであります。

 次に特別会計であります。
 国民健康保険特別会計事業勘定は、歳入670,665千円、歳出639,584千円差し引き残額31,080千円であります。
 直営診療施設勘定は、歳入額99,205千円、歳出額93,427千円差引額5,777千円であります。一般会計より34,314千円繰り入れました。
 老人保険医療特別会計は、歳入額24,227千円、歳出額24,227,千円、差引額0円であります。22年度で本会計は閉鎖します。
 水道事業特別会計は、歳入額231,563千円、歳出額226,901千円、差引額4、662千円であります。 
 下水道事業特別会計は、歳入額276,870千円、歳出額272,679千円、差引額4,190千円であります。
 農業集落排水事業特別会計は、歳入額152,658千円、歳出額150,712千円、差引額1,946千円であります。
 介護保険特別会計は、歳入額760,784千円、歳出額751,782千円で差引額9,002千円であります。
 後期高齢者医療特別会計は、歳入額62,101千円、歳出額61,305千円、差引額795千円であります。
 すべての特別会計で黒字決算となりました。

 財政の健全化を判断する財政指標は、財政の硬直化を見る経常収支比率は、2.4パーセントあがって79.1パーセントで健全化といわれるのが75パーセントでありますので高めとなっております。標準財政規模に対する元利償還金の比率をみる実質公債比率は2.9パーセント下がって11.6パーセントと要注意とされる18パーセントを下回っております。実質赤字比率と連結実質赤字比率は実質赤字が出ないため該当しません。将来負担する実質負債の標準財政規模に対する比率をみる将来負担比率についても該当しません。

 6月議会においてもご説明いたしましたが、村税等の滞納状況であります。村税全体の滞納額は、32,729千円と前年度より3,565千円の増となりました。現年度分の未収金額は、14,596千円と課税額の1,9パーセントとなっております。村税を含めた一般会計の未収金総額では、43,113千円になります。前年度より3,304千円の増となりました。

 特別会計においては、国民健康保険税が、現年度分7,366千円で、滞納繰り越し分を含め29千円減の15,666千円であります。また、下水道の受益者分担金については、減少しております。特別会計全体の未収金総額は、33,049千円と前年度より3,769千円減少しております。未収金総額は、76,162千円と多額になっております。庁内を上げて徴収に取り組んでおり、6月より8月末日までに全体で7,001千円減少させましたが、依然多額滞納者において改善が図られず、分納誓約についても過年度分の減少はわずかに留まらざるを得ません。それぞれの暮らしは、景気の悪化でさらに苦しくなっている状況で一向に解決出来ません。同じような厳しい生活環境の中でも納税して下さる住民の方が多い中で、当然のように滞納されている状況は村政運営に大きな禍根を残すことになります。こまめに訪問して一円でも減少させるように一層努めていく覚悟であります。

 以上のように、22年度決算は、統合中学校建設、統合保育所建設等の大型事業がありましたが、基金を増やし、起債総額を減らす等順調に推移することができました。合併により本村の基準財政需要額(標準的な行政を行うために必要な理論的数値)は、3,267,386千円と多額になっていることによる交付税に依存することによってこのことが可能になっています。

 27年度をもって合併算定換措置が終了し交付税が減額されます。福祉関係の支出が今後も増えていき、地域の経済も拡大が期待できず、人口減少対策等地域の維持経費が必要になることが予測されます。決算審議のために、事務事業評価書を資料としてご提出いたしました。財政規模縮小が待ったなしの中で交付税の算定換措置のあるうちに何を行い、どの事業を縮小、廃止するのか十分検討され来年度予算編成に反映されるようなご審議をお願い致すものであります。

 予算案件のうち、平成23年度一般会計補正予算第4号は、既定の歳入歳出予算に、歳入歳出それぞれ193,018千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ5,455,092千円とするものであります。歳出の主なものは、総務費では、前年度の繰越金の半分98,620千円を財政調整基金に、昨年計画しましたが解体後の利用が固まらず執行できなかった中関旧宮崎宅の取り壊しに4,500千円を、取り壊し後は地元自治会とも相談しながら残した土蔵を中心に史跡公園的な利用を考えています。太陽光発電システム設置補助金の追加2,000千円、希望者が多く予定の10件を超える状況でありますのであと10件分を追加しました。林業費では、竹林整備に2,430千円を、間伐等の森林整備に10,263千円を、鳥獣害対策費では、日本鹿等の捕獲報償金に、9,590千円を追加しました。また、当初予算で計上しました捕獲獣解体施設を肉の販売が可能な施設とするための増工事費3,500千円を追加しました。商工費では、住宅リフォーム補助金に4,500千円を、すでに当初予定の35件は7月で完了しました。三千万以上の工事金総額となっており地域の経済に与える影響も大きいものがあります。45件分を追加します。
 誘客対策補助金6,500千円は、震災による宿泊客減に対する特別対策については、旅館経営者の努力の結果を見て支援を考えることにして先の補正予算での計上を見送ってきました。冒頭あいさつで触れさせていただきましたように、集中的な誘客対策によって効果を得ることができましたのでこれにかかった経費の一部を今回追加するものであります。治部坂の空き別荘解体費4,400千円、老朽化した空き別荘解体を行う費用5戸分を追加、消防費では、今回の震災によって多くの消防団員が犠牲になりました。この方たちへの見舞金をお支払いするために負担金の追加が必要になり、本村分6,840千円を、教育費では、浪合小学校のオイル配管が老朽化し更新費用として3,750千円を計上しました。災害復旧費では、7月の大雨によって発生した、農業災害3ケ所、林業災害1ケ所、公共土木災害2ケ所分と地元施工分の補助金を含む25,870千円を追加しました。

 歳入については、地方交 付税の追加117,517千円、災害復旧費や森林整備の国県支出金17,445千円、繰越金197,240千円が主なものであります。治部坂別荘解体費は、治部坂別荘基金を取り崩して充てます。村債については、当初予算で借り入れを見込んでおりました臨時財政対策債160,000千円を借り入れないこととし減額しました。

 次に阿智村国民保険特別会計補正予算第2号は、事業勘定の既定歳入歳出予算から10,882千円減額し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ603,412千円とするものであります。歳出では、昨年の保険給付費が高額であったため当初予算で高く見積りましたが、今日までの実績で減額できる見通しが立ったので減額を、また昨年度までに交付された療養給付費交付金の清算に伴う返還金を追加しました。歳入については、当初予算では、国保税の税率引き上げを予定しましたが、予定より低率としたことによる減額を、療養給付費等の減額に伴う交付金等の減額を、繰越金の増額とこれによって基金からの繰り入れを減額するものであります。
 以上本議会に上程いたします議案について概要を申し上げました。上程の都度詳しくご説明いたしますのでよろしくご審議賜りますようお願いたします。

満足度調査の結果と今後の方策について

 この度、阿智開発公社に委託しておりました、21世紀プロジェクト調査研究の村民満足度調査結果が発表されました。この調査は、今後の阿智村の村づくりにかかわって提示した、教育、環境、健康、観光の4つのキーワードをどのように達成していくかに係わって村民の皆さんの意識を知るために行ったものであります。村民の皆さんがどのような問題意識を持って暮らされているか、村が進めようとしている村つくり目標についてどの程度ご理解されているかをこの調査で知ることができました。80.5パーセントという高い回収率を得ることができ、文章記述についても多くの皆さんが積極的に記述していただきました。調査をし、まとめていただいた皆様とご回答いただいた皆様に感謝申し上げます。特に、40から50歳代の皆様の回答率が38.6パーセントと高く、この世代の皆様の意向が把握できたことが大変良かったと考えます。
 まず住みやすさについては、住みやすい、どちらかといえば住みやすいと答えられた方が70.1パーセントと高くなっております。全村的に性別、年齢別でもほぼ同じ傾向であります。地区的には、浪合、清内路では低くなっております。
 住み続けるかどうかについては、当分は住み続けると答えられた方を含むと86.4パーセントの方が住み続けると答えられており高くなっておりますが、20から39歳代で若干低くなっております。これも地域ごとの差が出ており智里東、浪合、清内路ではわからないという方が10パーセント以上になっております。
 人生の満足度については、どちらかといえば満足と答えられた方を含むと63パーセントの人が満足と答えられておりますが、年齢や地区によっては60パーセントを下回っております。満足度と家庭の収入状況の満足度は深くかかわっており正比例しております。
 住民の皆さんの生活に関する課題に対する満足度については、特に医療体制について不満足と答えられた方が際立って多くなっております。中でも若年の人の割合が高く、これは内容的には産婦人科、小児科等の専門医療機関がないことに起因しています。
 教育関係については、大学等の高等教育機関について不満足と答えられた方が多くなっており、続いて高校についても不満足が多くなっております。
 生活環境では、おおむね満足が多い中で、環境美化対策について不満足が多くなっております。
産業施策等については、家庭の収入状況について46パーセントの方が不満足と答えており、企業誘致や雇用対策について不満足と答えた方の割合が高くなっております。
 村の施策やサービスの項では、総じて満足が不満足を上回っていますが、施策の総合評価で特に、40から59歳では消防団活動を除いて不満足が上回り、極端に満足の割合が少なくなっております。反面自治会活動や、自主的な地域つくり活動等について60以上では満足の割合が高く対照的であります。これから判断すると、現在進めております、住民の主体的な取り組みによって村つくりを高めていく方針について世代間の隔たりがあることが判明しました。
 調査の名称を満足度調査としていますが、我々は、不満足度の割合に注目しなくてはなりません。その点から見ると、すべての項目にわたって、どちらともいえない、わからないという回答が50パーセント以上あることに注目する必要があります。満足かどうかという観点に立てば、これは満足していないということになると考えるべきであります。どちらとも言えない、わからないと答えられた皆さんの中には、施策の内容を知らない人が大半ではないかと推測されます。
 今回の調査では、施策の重要度も調査されております。村民の皆さんがどの施策を重要と考えられているか、40パーセント以上の方が重要と答えられた項目について挙げてみますと、生活関連では、地域医療体制、高齢者福祉、教育では、小学校の教育環境や充実度、環境関係については、ゴミ、自然環境等のすべての項目重要とされ、産業では、家庭の収入、工場、企業誘致の重要度が高くなっております。
 また、今後力を入れるべき分野についてでは、福祉、医療・健康、産業・労働の順となっております。
 村の強み、弱みについてどのように感じているかについてでは、強みと感じているのが温泉と観光が発展しているということで、弱みと感じているのが、職場・働く場所がないということであります。
以上、調査の内容について気のついたところを述べてまいりましたが、この調査をどのように今後の村つくりに生かしていくかということが大切なことであります。
 今後、議会をはじめ住民の皆様の中でもこの結果を踏まえて検討されなくてはならないと考えますが、私どもとしても、個々の施策については、住民の皆さんが不満足と考えている中身をしっかりと読み取って施策に生かしてまいらなくてはならないと考えます。
 21世紀プロジェクトの到達目標としています福祉の充実した村、暮らしを支える産業のある村については多くの村民の望むところであることが確認されました。それを達成するための戦略部門として挙げた4K(教育、観光、環境、健康)について村民の関心が高いことが明らかになりました。4Kを住民自身の暮らしを豊かにするための目標として取り組み、結果として、それを事業化することによって充実した福祉社会構築、地域経済の再生を図ることとした21世紀プロジェクトについて大筋では支持されていると判断できます。
 しかし、「地域の再生」の取り組みに対する理念や手法について、村民理解が十分得られていないことが判明しました。特に次代を担ってもらわなくてはならない40から59歳までの世代においては、「経済の再生」を最優先として、それを外部経済に依存するという考えの方が多くいることも明らかになりました。「地域の再生」は、住民の皆さんの「地域に生きる誇り」や「地域をつくっていく主体的な力」いわゆる「意識の再生」と「経済の再生」がなくてはならないと考えてきました。「経済の再生」を考える場合、現下の経済状況は、安易に企業誘致等外部経済を取り込める環境にありません。しかし、住民の暮らしを豊かにする取り組みが、外部の経済を誘発して村内への取り込みが実現できる可能性はあります。決して外部経済を拒絶するのではなく、外部経済を取り込みつつ、内発的な、循環型の地域をつくっていくためには、それを担う住民の「意識の再生」が欠かせないと考えています。こうした考えを、若い皆さんを含め多くの人々に理解していただき、共有して取り組めるよう様々な機会で学習や話し合い等を意識的に進めてまいらなくてはなりません。
 10月より、来年度予算編成に対する地区懇談会等を進めて参りたいと考えております。来年度も地域経済の低迷や人口減少による村の衰退化の流れは大きく変わることはないと考えます。衰退化を阻止して新たな再生への道筋を付けられるかどうかが掛かった年になります。また、第5次総合計画の前期計画の最終年でもあります。
 9月2日には、議会の政策検討委員会における1年間の各種課題研究の発表が行われました。それぞれ当面する課題について先進地視察や住民懇談会等を行い議員間での討議を経ての政策提言がなされました。これらをどう事業化していくのか、一緒に予算編成の過程で研究して参りたいと考えます。

 提案のあった案件の内、鳥獣被害対策についてであります。ご指摘のように、鳥獣による農作物被害が深刻になっております。今回の補正予算でも当初予算の倍額の報償費を追加いたしましたが、捕獲だけでは被害を減らすことは困難であります。各地で取り組まれているように防護柵の設置が有効であります。これについて村としても取り組む意思を示してきましたが、実現できずに来ています。議会においても研究プロジェクトを設け先進地視察等を行ってきていただいております。これには、ただ防護策の事業費を確保すればよいと云うだけに留まりません。地域全体でどう取り組むかがなくては進まない事業であります。早急に対策会議を開いて来年度事業化に向けての取り組みを行ってまいります。

 また、旧浪合、清内路にある使われなくなった公共施設、古くなった公営住宅の処理をどうするか、指定管理で運営を行っています施設の老朽化等への対応についても新たに検討をお願いしなくてはならないことであります。

 米の放射性セシウムと放射性ヨウ素調査については、一村一検体で行うことが県で決められました。9月1日の収穫に合わせ検体をとり検査機関に送付しました。結果については、7日に不検出という発表がなされました。

 KOA(株)も工場建設に関して、公害防止協定の締結の協議を進めてきましたが、議会でご協議いただ協定書案を地元上中関自治会へ説明し、自治会として協定の立会人となるということで了承されました。また、下流井水関係者と村、KOAで水質保全の協定を結ぶこととしております。11月中に地鎮祭を行い建設工事に着手する予定であります。

おわりに

 JR東海より中央新幹線の計画段階環境配慮書が発表になりました。8月18日には当地域への説明会が開催されました。また、本村に対しては、8月26日にJR東海の担当者が来庁し、環境影響評価書の閲覧および説明会開催等への協力を要請されました。今回発表された環境配慮書では、梨子野山から清内路峠にかけてが3キロ幅の中に入っております。リニア中央新幹線については、長野県での駅の位置を巡って、我々地元とJR東海の間で設置場所について隔たりがあります。我々南信州広域連合では、飯田市の要請により現飯田駅併設を主張してきました。今回の計画では高森、座光寺周辺の5キロの円の中につくるとしており現飯田駅は含まれません。現飯田駅設置は大変厳しい状況に追い込まれています。駅設置を巡る論議の中で、中央新幹線の問題点も明らかになってきています。Cルートで飯田に駅が出来ると決まった今、駅設置論議に矮小化しないで、冷静にリニア中央新幹線について、その功罪、安全性や大量の廃土処理の問題等自由に議論がされることが重要ではないかと考えます。

 9月3日に開かれた「男女共同参画地域フォーラムinあち」と夜に講演された「もやい」代表の湯浅誠さんは、望ましい社会の姿について「社会的包摂」(ソーシャル・インクルージョン)の考え方に基づく社会であると話されました。包摂とは包み込むという意味の言葉であります。医療や教育、就労の面で社会参加を得られない状態(社会的排除)にある人が増える中で、その人達を社会が迎え入られるよう制度改正したり、必要な施策をつくり出すことの必要性を述べました。
 社会状況が厳しさを増し、生活苦を始め大変な暮らしを余儀なくされている方が増えています。こうした中、この考えは、われわれの日常的な職務の中でも生かされなくてはならないと思います。様々な理由で社会参加ができずにいる人に対して、複数の職種の職員がかかわって、複合的な支援を行うことで社会参加を促していく体制を整えたいと考えます。

 10月28日には、村制55周年、浪合合併5周年、清内路合併3周年の記念式典を開催いたします。これを機に一体的な村つくりがさらに発展するよう力を注いでまいります。議員各位を始め村民皆さまのご活躍をお願いしてあいさつといたします。