ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 総務課 > 平成23年03月定例議会 村長あいさつ

平成23年03月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2011年3月1日更新

今はじまる未来

3月定例議会開会に当たりごあいさつを申し上げると共に本議会でご審議頂く案件について大要を申し上げます。
ニュージーランドで発生した大地震により、多くの犠牲者が出てしまいました。とりわけ留学をしていた多くのみなさんがお亡くなりなりました。心からお見舞い申し上げるものであります。活断層の上に暮らしております私たちにとりましても人ごとではありません。
平成23年度国家予算は、3月1日の未明に衆議院において可決され参議院において審議がされております。参議院において可決されなくても30日後には効力を発するという憲法規定により年度内の成立を見ることになりました。しかし、予算関連法案の決定を伴わない片肺予算で執行に大きな懸念を残したままになっております。2011年度予算は、一般会計規模で92.4兆円と過去最高となっております。歳出内容は、国債費21.5兆円、社会保障関係費28.7兆円、公共事業関係費5.0兆円などとなっております。一方歳入は、税収が3.5兆円増の40.9兆円、その他収入が3.4兆円減の7.2兆円で、新規国債発行額は、前年度同額の44.3兆円と2010年度と同じく、国債発行額が税収を上回っております。社会保障費については、少子高齢化に伴う増がありますが、公共事業から社会保障へという民主党の政策が一応実現されています。しかし、他の公約は子ども手当の3歳未満児への支給額増、農産物の個別補償などのほかはほとんど頓挫しているといっても過言でありません。
950兆円以上という債務を抱える中で、さらに赤字国債を発行する現在の財政運営は我が国の将来に大きな禍根を残すものであり、財政構造の改革が急がれると考えます。われわれに関係の深い地方交付税については、中期財政に基づく地方財政計画において一般財源は、2011年~2013年度の間は2010年度と実質的に同水準を確保するという方針が守られたことにより、0.5兆円増の17.4兆円が確保されました。臨時財政対策債は、1.5兆円減の6.2兆円となっております。地方一般歳出の総額は、66.8兆円で、地域活性化・雇用促進対策費を1.2兆円計上してありますが、投資的経費や給与関係経費は削減されております。一応地方交付税総額は確保されましたが、一括交付金の導入等今後地方財政をめぐる状況は依然として厳しい状況にあります。
12月の議会あいさつでも申し上げましたが、菅民主党政権の政権運営はますます混迷の度合いを強めております。特に、今回の予算についての関連法案の成立が危ぶまれており、赤字国債の発行ができないことによる財源問題をはじめ子供手当等国民生活に重大な影響が出ることになります。何を根拠に予算だけ通して国政運営ができると判断しているのか判断に苦しむところでありますが、TPP交渉や消費税導入等々財界主張重視の施策を遮二無二に進めており、我が国の将来や国民の暮らしがどのようになるのか全く検証されないで場当たり的運営に終始する、政権運営では国民の不安は増すばかりであります。一刻も早く国民の暮らしを第一義に考える政治の原点に与野党とも立ち返って真摯に議論されることを望むものであります。
我が国の経済は、内閣府が28日に発表した2月の地域経済動向によると、新興国向けの自動車輸出やスマートフォン向け電子部品の生産拡大等により11月調査から上方修正するものでありました。いわゆる踊り場を脱却しつつあるというものでありますが、一方では雇用や賃金の回復遅れを背景に個人消費は下方修正する地域もあり、家計への波及効果はないとしています。
産油国での政情不安や食料品の需要拡大等で石油や食料品が値上げされており家計はさらに厳しさが増していくことが懸念されます。一部の輸出関連のグローバス企業が企業業績を好転させておりますが、企業間の格差、地域間の格差は依然として埋まる気配はなくさらに深まっている状況であります。
本村におけるこの間の景況は、製造業については企業間のばらつきがあるものの前期並みを確保されているといわれております。卸、小売、飲食業においては、地元客対応の店については、例年並みの状況でありますが、観光客対応の店においては減少となっております。土木、建設、建築業につては、依然として厳しい状況にありますが、土木関係については村発注工事がありかろうじて仕事を確保している状況で、建築業についてはこの冬は例年になく仕事が少なくなっているといわれています。
観光業は、昼神温泉は、施設間にばらつきがあり、団体客の減少により厳しいところも出てきておりますが、物味湯産手形の効果もあって総対的な入込客は前年並みとなっております。しかし、ネット販売が多くなると同時に施設間の宿泊費の安売り競争傾向が見られ共倒れへの心配もあります。スキー場は、依然として減少傾向が続いております。このように国の動向が閉塞感を強めている中において、住民の暮らしに直結する我々地方自治体の役割は一層重要になってきております。


23年度の村つくりの基本的な考え

平成23年度予算編成を行ってまいりました。例年どおり、開かれた予算つくりを目指して、予算編成にあたって住民のみなさんからの直接要望や自治会、行政委員会から意見や提案をいただき、特に議会においては9月決算議会において提出した「21年度の事務事業評価」に基づいて事業一件ごとの審査を行うとともに、政策検討委員会等の独自調査に基づく提案をだされて、それらをあわせてともに予算編成に加わっていただいてまいりました。
今年度予算編成にあたって、優先的に取り組む課題を以下の三点に集約しました。
一点目は、人口減少をはじめ村の総体的な力が低下していることへの対処であります。
昨年10月の国勢調査によって、この5年間に人口が500人減少ということが明らかになりました。前回の5年間が、200人減であり実に2倍以上の減少であります。過疎化が進んでいた昭和35年と40年の5年間での減少が1,285人でありました。国が誘導的に進めた当時と比較して今日の経済状況での500人の減少は大きく、村の総体的な力が低下した結果と考えなくてはなりません。
その一つは、地域の経済力の低下であります。過去製造業は順調に推移してきましたが、1990年よりはじまるグローバル経済の影響を受けた一部企業が操業を停止し、近年は本村の製造業を牽引してきた盟和産業が御嵩町に主要生産を移され、この結果一時300億円に近い製造品出荷額が、100億円を切るところまで低下してしまいました。
また、出湯以来順調に伸びてきた昼神温泉についても、近年の観光業の不振の中で、宿泊施設の減少、入込客、消費額の減が続いております。浪合地区においても、治部坂高原の別荘開発からスキー場、ゴルフ場の開発を行い順調に推移してきましたが、経済の低迷を受けて大幅な減少が続いております。我が国の経済成長に乗る形で成長を続けることで村が維持されてきたのが本村の特徴であります。しかし、我が国経済の構造変化の中で本村が新たな経済構造についていけなくなっているのが現在の姿であります。
我が国の経済構造が大きく変わる中で今までのように外部経済に依存する形で地域の経済を進めていては、地域は疲弊していくのみであり、新しい地域経済システムを構築する必要があります。
幸いKOA株式会社が、新工場建設をこのたび具体化させていただきましたし、盟和産業も塩ビ主体の工場として再編強化する方向を出されております。多くの雇用を抱えられる製造業の維持拡大に期待いたしますが現状では飛躍的な回復は望めない状況であります。
こうした中で地域経済を活性化していくためには、地域の潜在的経済資源である農林業の再生を行うとともに、地域内再投資力を高め、様々な産業が連携し、地域の経済的総合力を高め、地域内でお金が回っていくシステムを構築することで地域経済の基盤を確かなものにしていくことが重要であります。特に人口減少の著しい、清内路、浪合、智里西地区については、今回新たに地域おこし協力隊制度を導入し、地域の皆さんとともに、地域の経済的資源の活性化や発掘に取り組むこととしました。
その二つは、若者人口の減少であります。若者人口が総体的に減少するばかりではなく、地域つくりにかかわる若者の力が見えないということであります。若者同士の交流の機会がないことで、地域に生きるつながりが希薄になり、地域への愛着が持てなくなってきていることです。一方、家庭や地域の中での若者にかける期待が希薄になっていることも若者の地域離れを進めています。かつてのように都市に魅力があり就職口が多くあるわけではない状況にあります。子供たちにこの地で生きる選択を求めることも大切であると考えます。住宅対策等若者定住施策を今後も続けます。現在も多くの若者が村に生活しています。若者の地域へのつながりをつくっていくことに意識的に取り組むことが必要であります。

三つは、住民の皆さんの地域をつくる力の低下であります。人が住み続けようと考える条件は、経済的な理由や便利さだけではありません。住むに値する魅力があるかどうかであります。人間は社会的動物ですから地域での人と人の交流がなくてはなりません。しかし、近年支え合う力やつなぎあう力、学び合う力が後退してきているように見受けられます。先に問題になった子供の生活実態や、学力格差にみる教育力の低下、公民館における学習、文化活動の減少等様々なところに表れております。生活上の課題の学習や趣味の楽しみ等をみんなで行えるためには誰かがきっかけを作ることが欠かせません。今までこれらを支えてきた人たちは、かつて公民館にかかわって学習や活動を経験した人々でした。多くの皆さんに活動を起こしてもらうためには、再び、社会教育機関としての公民館の役割が重要であります。

二点目の課題は、住民の皆さんの健康度が低下していることであります。
国民健康保険の平成22年度の状況は、昨年度より20%の医療費が増加しております。これはここ数年の傾向であります。また、介護保険の介護費用も年々10%増加しております。この結果、国民健康保険税も増税しなくてはなりませんし、介護保険料も月5.000円以上をお願いしなくてはならない状況であります。住民の皆さんの負担がこのように増えることやこれに伴って村の負担が増えるというお金の問題も無視できませんが、それ以上に村民の皆さんの健康が害されてしまうことのほうが問題であります。特定検診についても受診を積極的に呼び掛けておりますが、今年度の受診率は昨年を下回ってしまいました。医療情報が氾濫している中で健康に対して積極的に対応されない住民の皆さんにどのように健康に対し関心を持ち、病気の早期発見に取り組んでいただくのかが課題であります。健康に限らず住民の皆さんの中にある子育てや介護予防、に対する無関心に対して行政としてきめ細かな働きかけを行わなくてはなりません。

三点目の課題は、集落をはじめ地域社会の維持が困難になってきていることであります。地域こそ人々が豊かに、幸せに暮らせるかどうかのカギを握る場所であります。自治会等では、今日まで地域つくりの中心として活躍された昭和30年代や40年代前半に青年期を過ごした世代から、青年期に地域活動の経験の少ない団塊の世代に引き継がれる時期になっておりこの世代間の引き継ぎができるか、さらには人口の減少により集落の担い手がいなくなっていく中で担い手をつくれるかどうかが課題であります。人々がどんな地域にいても、希望するならそこに住み続けられる社会的インフラの整備や、各集落や地域が抱える課題を明らかにし、それぞれの地域にあった様々な支援を行うことが欠かせませんが、そこに住む人々が住み続ける意欲や改善への強い意識を持ってもらうことが大切であります
以上当面対応すべき課題について述べました。

また、村の持続を可能にするための、キーワードとして掲げています、21世紀プロジェクトとしての環境、教育、健康、観光の4Kについてであります。この4つのキーワードを組み合わせていくことで新たな地域産業の創出や、人の循環が生まれ安定した福祉の村を実現したいとするものであります。個々について若干の目標を考えてみた場合、環境については、廃棄物処理をはじめとする、生活環境の改善はもとより、地球環境に負荷をかけない低炭素社会を目指して、地域内で産み出すことのできる自然エネルギーの開発や、活用を進めます。水資源をはじめ農林業の持つ環境保全機能も環境を考える上で重要な要素であります、それらを支える「環境についての住民意識」の形成も欠かせません。
教育については、大人の学びを活発にし、子供の学力向上や生きる力の育成と生活習慣の改善等子供を取り巻く教育環境を高め、家庭、地域での教育力の引き上げを目指し、学習による村つくり基本におきます。
健康について、当面する課題で触れましたが、長期的な視点にたって、健康を意識した食や運動等生活習慣の改善をはじめ健康つくりに対応した温泉や農業等地域資源の活用の研究を進めます。医療につては、現状の診療所体制を見直し充実を図ることが必要であります。
観光について、住民が誇りの持てる地域をつくることが基本であります。その為にも全村博物館構想のさらなるバージョンアップを進める必要があります。また、人が訪れてくることを喜びと感じる住民意識を高めることが必要であります。
これらについては阿智開発公社の事業として独自の研究を進めて頂いており、このほどはこの一環として住民意識調査も行っており、80%の回答が得られました。現在分析が行われていると伺っております。研究成果に期待致したいと考えます。
21世紀プロジェクトに関連してかつて議会あいさつの中で経済評論家の内橋克人さんの主張する、FEC自給圏のお話しを紹介しましたが、地域が自律していく条件として、食糧、エネルギー、福祉人材の地域内での自給が恒常的に続けられなくてはならないというお考えであります。4Kの実践の先に見えてくるものは、まさにこの自給圏としての村の姿でなくてはならないと考えます。
以上23年度の村つくりの基本的な考えを申し上げました。



審議案件

次に本議会においてご審議頂く案件について申し上げます。
本議会でご審議いただく案件は、人事案件1件、条例案件13件、一般案件3件、予算案件7件であります。
まず、人事案件は、人権擁護委員候補者の推薦についてであります。人権擁護委員の方2名が任期満了になりましたので新たにお二人を推薦いただくものであります。
阿智村支所設置条例の廃止については、合併以来浪合においては5年、清内路においては2年支所を設置してきましたが、今回支所を廃止するものであります。なお、引き続いて振興室として5年間職員を常駐させます。
職員の勤務時間及び休暇に関する条例の一部を改正する条例の改正についてでありますが、一般職の職員の勤務時間休暇などに関する法律の改正により21年の4月から国家公務員の勤務時間が7時間45分と定められたことにより今回これに準じた改正を行うものであります。
職員の育児休業に関する条例の一部を改正する条例の制定でありますが、地方公務員の育児休業などに関する法律の改正に準じて行うものであります。
阿智村特別職の職員で非常勤の者の報酬および費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定でありますが、中央公民館長を専任館長としたための報酬の改正であります。近隣町村の動向や勤務実績を見る中でこの金額といたしました。
阿智村特別会計条例の一部を改正する条例の制定については、老人保健会計の廃止を行うものであります。
阿智村保育所設置条例の一部を改正する条例の制定については、あふち保育園の設置にかかる改正と、保育所を保育園へと名称変更を行うものであります。
阿智村教職員住宅管理条例の一部を改正する条例の制定については、清内路西下教員住宅(中学校教頭住宅)を定住住宅に変更するため廃止するものであります。
阿智村定住促進住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定については、西下住宅を加えるものであります。
阿智村国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定については、出産育児一時金の額を、35万円から39万円に引き上げるものであります。
阿智村後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定については、普通徴収にかかる保険料の納期の開始月を5月から7月に改めるものであります。
商工観光業振興条例の一部を改正する条例の制定については、工業の設備投資等に対して行っておりました固定資産税の減免規定を、商業、観光業まで拡大することを定めるものであります。
阿智村債権管理条例の制定については、地方自治法に規定する徴収金の分担金や加入金等のうち、水道・住宅使用料等について、村税並みの徴収管理、滞納処分ができる条例を制定するものであります。
阿智学童保育室設置条例の制定は、阿智第一小学校校地内に建設した学童保育室の設置を定めるものであります。
一般案件のうち、平谷村との間の中学校教育事務の受託については、阿智中学校に、平谷の中学生を受け入れることについて、委託事務の内容と経費負担について定めるものであります。
財産の取得については、特養阿智荘の既存用地と今回の増築分の用地の購入について議決いただくものであります。
特養阿智荘増床に伴う造成工事請負契約の締結については、工事の契約について議決いただくものであります。

次に、平成23年度予算案について申し上げます。一般会計予算は、歳入歳出、それぞれ50億3千万円であります。21、22年度と阿智中学校の改築をはじめ大きな予算規模になって参りました。これに国の経済対策が上乗せされてきましたので年度途中の補正予算も多額になってきました。23年度は、こうした事業が一段落しましたので22年度の当初予算と比較しても3億円ほど減額となりました。先に、予算編成に当たって申し上げましたように、あと5年で合併による特例措置もなくなることを想定して、予算規模を縮小する方向で編成致しましたが、子ども手当、電算機器の更新や上中関自治会館(仮称)建設、中学校の取り壊し等多額を要する事業により、大幅な縮小になりませんでした。
歳入について申し上げますと。税収入の内、個人所得の減少が続いており、個人住民税は、12,312千円の減額であります。法人村民税について若干企業が上向いていると判断し6,161千円の増を見込みました。村税全体では、昨年比254千円増の707,392千円であります。地方交付税は、先に申し上げましたように地方財政計画を見る中で163,000千円増の2,533,000千円としました。村債でありますが、臨時財政対策債を160,000千円、過疎債を77,000千円と合計で587,100千円で昨年度より281,700千円減となっております。
歳出については、第5次総合計画の施策の体系による項目毎について申し上げます。
まず、トータル施策としての全村博物館構想でありますが、一昨年の夏の社会教育推進全国集会の折りに、立ち上がった「あっちっち熱中人連合」の活動が導火線となって、旧街道探索が始められました。多くの住民がこの構想について理解をいただき様々な所で住民の参加が広げられるように期待します。
地元学としての阿智学会が発足し活動が始められます。地域を好きになるためには、まず地域を知ることが大切であります。多くの皆さんが参加されることを期待します。

23年度には、日本エコミュージアム全国大会が本村で開催が決まりその費用を計上しました。主な事業は
★(1)日本エコミュージアム全国大会(今秋開催) (20万円)
●(2)中馬街道・東山道・下條街道・清内路街道・阿智学会を活用した地域づくり (15万円)
(3)東山道・園原ビジターセンター「はゝき木館」運営 (614万円)
魅力ある園原の里・信濃比叡を総合的に紹介、案内できる展示、企画を行う

1.個性を尊重し、心豊かな人生を送れる村・・・教育文化の向上
子供を巡る様々な問題が顕在化しております、これは家庭における環境の変化に起因することが多々あります。家庭での保育力、教育力を付けるための働きかけを行いながら、変化に対応した社会環境の整備が欠かせません。子供の人生を決める重要な時期である妊娠から義務教育を終了するまで間は、最低でも行政がしっかりした支援を行うことが求められております。そうした意味においても妊娠から中学校卒業までの間、子供ひとりひとりについてきめ細かな対応をする仕組みを子育て支援室を中心に構築します。妊娠から乳児期、保育園入園までは保健師が、本村においては3歳児がほぼ全員入園しますので入園児については保育所が、義務教育期間は学校において子供の発達に責任を負うこととし、それぞれが連絡を密にしながら間断なく対応できるように致します。
高校生世代の医療費の無料化を新たに行う等引き続いて子育て支援を充実します。
清内路小学校の新一年生が少人数で連級が回避できません。しかし、連級を避けたいという保護者の願いもあり今年度においては村費講師を配置し連級を回避します。また、昨年度に引き続いて学力向上のための村費教員や小学校における英語授業のための講師の人件費等を計上しました。
23年度当初より、新統合阿智中学校が出発します。新たに入学する生徒が共に学びあえるよう期待するものでありますが、一足早く統合した清内路の生徒の状況について、国立教育政策研究所により調査の結果が発表されました。これらも参考にしながらそれぞれの立場で環境を整えることが大切であります。
保育園についても、統合「あふち保育園」がスタートします、通園をはじめ、慣れない状態が続きますので安全がしっかり保てるようみんなで協力していきたいと考えます。特に、未満児の入園が増えております。多様化する保育要望に応えていかなくてはなりません。
特に、大人の学びである社会教育に対する期待が高まっております。館長について従来の中央公民館長を地区館長兼任から専任にしました。これは従来の連絡調整的な中央公民館を独立館とし、地区館については自治公民館的な役割を担い、中央公民館は現代的課題を学ぶ大人の学校として位置づけ、それぞれ相互が連携しあって住民の学びを高めていくことを目指しております。
浪合地区に占める通年合宿センターの役割は、学校の連級解消に役立つのみでなく、地区の元気の源であります。現在の定員を増やすことで更に効果を高めることができると考え、センターの増改修を計画しました。

主な事業は、
《子育て支援‥安心して出産、子育ての支援と負担の軽減》
(1)妊婦健康診査補助 (759万円)
(2)不妊治療補助 (45万円)
★(3)高校生世代までの医療費無料化 (1320万円)
★(4)子ども手当 (1億5346万円)
3歳未満月額2万円、3歳~中学生月額1万3千円
★(5)ながの子育て家庭優待パスポート (29万円)
18歳未満の子どもがいる世帯に、登録店舗等で優待が受けられるパスポートの配布
(6)第3子以降の保育料無料
●(7)学童保育事業 (1002万円)
(8)子育て支援センター職員2名配置
《学校教育の充実》
(1)学力の定着
●第一小学校等5名・阿智中学校1名村費教員の加配 (986万円)
外国語指導助手2名配置 (549万円)
中学校心の教室相談員 (67万円)
教育支援主事の配置 (108万円)
学習支援主事の配置 (52万円)
★第二小・第三小で通学合宿(浪合遊楽館)を計画
(2)教育環境の整備
★ 第一小学校 プールろ過装置改修 (835万円)
★ 改定教科書用指導書購入 (406万円)
(3)阿智中学校改築工事 (2億6,536万円)
23年度は旧普通教室棟の解体と外構工事、倉庫、校門等の整備を実施
★(4)通年合宿センター増改修(3500万円)
14人定員から20人に、耐震化改修ほか
《社会教育の充実》
(1)地区館課題別学習会の実施
(2)成人講座の充実(還暦健康大学継続)
《保育所》
特別保育の充実 (413万円)
延長・障がい児保育の充実を図る

2.誰もが健康で、心安らぐ村を目指して・・・保健、福祉、医療充実


本年度の重点課題であります健康つくりについては、検診受診率のさらなる向上を目指します。今回前立腺がん検診の無料化を計画しました。水中運動については、運営の改善を行うこととしました。昨年度より無料化された小児肺炎球菌、ヒブワクチン接種については、厚生労働省指示で現在接種を見わせています
★子宮頸がん、小児肺炎球菌、ヒブワクチン接種の全額公費負担
《介護保険》
第4期介護保険計画(H21~H23)により実施 (7億6007万円)
《高齢者福祉》
(1)自立生活支援センター事業 (1863万円)
地域福祉の総合窓口として横断的、効果的な支援を行う。また高齢者の介護予防、転倒予防の事業を実施
(2)養護老人ホーム入所措置事業 (2016万円)
(3)介護扶助金交付事業 (222万円)
村単独でサービス利用に関わる1割の自己負担に対し、利用者の収入に応じて扶助
●(4)家族介護者休養支援事業 (336万円)
ショートステイ、入浴、マッサージ、鍼灸、代替介護、介護補助に12万円までのサービスが受けられます。年度当初に12万円分の利用券を交付します。
(5)敬老事業 (472万円)
高齢者クラブ補助、敬老祝支給事業、敬老大会補助(1人1.500円)
(6)シルバー人材センター支援事業 (331万円)
19年度開設のセンター事務費を支援
(7)高齢者等交通サービス事業 (246万円)
在宅の心身障がい者、高齢者のみ世帯で交通手段の無い方にタクシー券を交付
★(8)特養「阿智荘」備品整備事業 (2000万円)
「50床」から「80床+短期10床」への増床に伴う備品購入
阿智荘増床の関係経費は22年度で予算化(6億125万円)
《障がい者福祉》
(1)自立支援扶助金事業 (60万円)
(2)障がい児者補装具支給事業 (162万円)
(3)地域生活支援事業 (1565万円)
(4)障がい者給付 (1億1370万円)
《医療体制の充実》
診療所運営 6ヶ所 (1億198万円)
《福祉医療》
福祉医療費給付事業 (2264万円)
父子・母子医療、重度心身障がい者医療、精神障がい者等医療、

3.地域を支える力強い産業の村を目指します・・・産業の振興

基盤産業である農業のさらなる振興を進めます。今年度に産業振興公社の設立、機能性農産物の栽培と加工の取り組み等を始めました。それぞれの事業に係わって頂いております皆様のご努力でこれらの事業が軌道にのせることが出来ました。今年度はさらにこの事業が拡大するように致します。今年度農業関係予算は、161.339千円となっております。
食の文化祭は、例年通り農業費に計上しましたが、実施に当たっては、食に関係する住民や職員が実行委員会を作って、食を中心とした様々な発信ができる事業としていきたいと考えています。
有害鳥獣による被害によって営農意欲がそがれてきております。有害鳥獣対策について今年度は、捕獲した鳥獣の解体施設整備費を計上しました。根本的な解決は、防護柵を張り巡らせる以外に解決法はありません。各地域営農集団を始め全村で研究を進める必要があります。
観光業については、一層経営環境が厳しくなることが予想されます。全村で観光事業を支える体制をつくることで、面的拡大を図って魅力アップを進めることが欠かせません。今年度に引き続いて支援を行います。昼神温泉については、10年20年後のあり方を経営者等と模索する中で、中長期の見通しにたった施策の計画をたてる必要を感じております。
「湯ったりーなひるがみ」のろ過装置等の改修費を計上しました。
商工業にとっても、厳しさは同じであります。経営の維持を図るための商工会を中心とする事業に支援を行います。
今回、自営等小規模建設関係者の仕事確保等に資するために、住宅リフォーム補助、耐震リフォーム補助制度を設けました。
主な予算は、
《観光業をプラットホームにした産業の振興》
(1)誘客特別対策事業 (3100万円)
(株)昼神温泉エリアサポートが主体となり、昼神温泉のイメージアップと、全国への情報発信による誘客拡大を目指す
(2)エリアサポート事務費補助 (1000万円)
(3)観光協会補助金 (2350万円)
昼神温泉と連携した村の観光活性化のため、各種広告宣伝・イベント等開催による誘客活動、観光資源の発掘整備、情報発信を行う
(4)阿智開発公社補助金 (1949万円)
★(5)湯ったり~な昼神修繕事業 (1245万円)
●(6)産業振興公社助成金 (1863万円)
有機活用農業を主体に農産物の安定生産と有利販売による活力ある農業の発展を目指す
●(7)特産物開発研究所・機能性食品工場事業 (1969万円)
遊休荒廃農地等を活用し、機能性農産物の加工販売や特産物の商品開発を行い、付加価値型農業の振興を目指す
《農業の振興》
(1)遊休荒廃農地対策事業 (490万円)
遊休農地復活・解消活動への補助
●(2)振興作物、新規栽培者への助成 (479万円)
振興作物栽培者への種苗代、雨よけ施設設置補助、★大豆スレッシャー導入、大豆・そば販売価格補てん
(3)中山間地域直接支払事業 (1523万円)
16団地 90.4ha
●(4)新規就農者支援事業 (727万円)
●(5)食の文化祭(20万円)
(5)県営中山間地域総合農地防災事業 (3000万円)
恩田井水路改修工事費
《林業の振興》
(1)森林造成推進事業 (441万円)
(2)森林病害虫防除 (419万円)
松枯損木伐倒駆除 150m3、地上薬剤散布
(3)森林整備地域活動支援交付金事業 (75万円)
●(4)有害鳥獣対策 (2484万円)
鳥獣捕獲、捕獲檻の設置、被害防除緩衝帯整備、資材等防除補助金、資格取得補助
★ジビエ加工施設整備
★(5)森林づくり推進支援金(森林税)を受け森林整備を行う
《商工業の振興》
(1)商工業者経営支援、商工業振興事業 (710万円)
商工会への経営改善普及事業及び実施事業への補助
(2)制度資金信用保証協会保証料補助 (360万円)
(3)制度資金利子補給金 (203万円)
(4)新技術導入支援事業 (50万円)
★(5)住宅リフォーム促進事業補助金 (350万円)
地元業者施行の住宅リフォームへの補助(事業費20万円以上に10万円の補助)
(6)緊急雇用対策事業 (3610万円)
特産品開発、農産物販売、機能性農産物 他
(7)緊急雇用奨励金制度 (1500万円)

4.自然と共生する、便利で安全。安心の村を目指します・・生活環挙の整備
21世紀プロジェクトのところで述べました環境への取り組みを強化します。庁内の体制を整備して進めていきます。
また産業の振興のところで述べましたが、地震対応のための減災対策として耐震化リフォームの補助制度を新設しました。これは従来耐震化診断ののち耐震化工事を行うことに対して補助していた事業を拡張し、国の補助対象事業については現行60万円補助にあらたに90万円を上乗せし150万円とし、国の対象外の事業に対しても新たに事業費の2分の1以内50万円を上限にした補助制度を設けます。
清内路で活躍されている消防クラブ員にあらたにヘルメットと作業着を装備します。
地域公共交通事業については、引き続いて実施しますが、清内路地区の巡回バスを更新します。
橋梁の耐震診断を実施し、危険と思われる橋梁が明らかになってきました。まず、交通量も多く架け替えを要すると診断された「中の橋」架け替え事業に着手するための予備調査費用を計上しました。主な予算は、
《公共交通》
(1)村内巡回バス、西部コミュニティバスの運行 (2954万円)
(2)信南交通駒場線補助 (370万円)
高校生の通学定期月額1万円上限を継続
★(3)清内路地区巡回バス更新 (350万円)
《防災・交通安全》
★(1)耐震リフォーム補助金 (300万円)
地元業者施行の木造住宅耐震化工事への補助
(2)防災行政無線デジタル化実施設計 (630万円)
(3)消防団員家族支援 (150万円)
《環境》
(1)環境対策補助事業 (350万円)
太陽光発電システム、太陽熱温水器・薪ストーブ等の設置補助
(2)合併処理浄化槽の設置20基 (2142万円)
《生活基盤の整備
(1)村道の整備 (9350万円)
1-12号線(濃間)、2-5・3-103号線(古料)、2-26号線(もみじ平)
2-19号線(浪合支所前)
★(2)中の橋架替事業 (300万円)
予備調査・設計
《上・下水道》
(1)下水道・農集排公債費を除く維持管理 (1億2282万円)
(2)水道公債費を除く維持管理 (8311万円)

5、持続可能な村、住民が主体の村を目指します・・・・定住人口の増加、行財政計画、協働の推進
重点課題で述べました人口維持や集落維持のための施策を今年度も強化します。部落集会所の修繕に対して新たな補助制度を設けました。
自治組織について、役員の選任が困難になっている状況が出されるようになっています。自治組織についても、それぞれの地域で発足してから数年が経過し、様々な事業が活発に行われている半面、運営を巡って問題点も明らかになってきています。過日の議会と自治組織関係者との協議の折、私論として報告させていただきましたが、その折今後の在り方を考える上で3つの方向を提示させていただきました。それは「1)自治法による制度的に位置づけられた行政内の機関とする。2)現在のような行政外の組織とするが、地域政府として、一定の行政事務を独自に担えるように制度化する事で地域における存在意義を明らかにさせる。この場合村において自治区を設置して村民即自治区民とするか、現在のように組織に加入するかどうかは住民の自由意志に任せるかの道がある。3)現状を続けながら住民の自治力の発達に添って権限を徐々に拡大させていく。」でした。今後、自治組織の在り方について十分議論されることを期待いたします。
浪合地区の情報化工事が終了し、23年度は清内路地区の工事が完了します。これにより阿智村の情報環境は一体化されます。これを機にインターネット環境が大幅に変わります。従来村が運営しておりましたインターネット事業がNTTの「フレッツ光」に変わり環境が向上されます。23年度中に切り替え工事が行われ年度内に切り替えが終了します。利用料等については、契約内容で異なりますので直接お話ししていただくことになると思います。
中京地区の阿智村出身者に呼び掛けて中京阿智村人会を4月16日に名古屋において開催することになりました。中山間地域が持続していくために都市との交流が欠かせません。先日は、尾張旭市との間で「災害応援協定」を締結しました。今後も様々な交流が深まるように働きかけを強めます。
23年度は、多くの被害を出した36災害から50年、3村合併から55年の節目の年でもあります。浪合、清内路と合併による5年、2年という調整期間が終了しいよいよ一体的に村つくりに取り組む初年度でもあります。こうしたもろもろの区切りの年として、記念事業を計画しました。記念事業のキャッチフレーズについて、役場係長会において「元気な集落、豊かな自然、遥かな歴史~一人ひとりが輝く村をめざして」という言葉が提案されています。次を担う若い人たちが考案されたこの言葉を取り入れたいと考えますがいかがでしょうか。主な事業は、
《若者定住・集落維持と定住対策》
(1)若者住宅新増築等支援金 ((2)を含み1500万円)
村内へ定住するための住宅の新増築、住宅用地・空き家を取得する者に対して支援。満40歳以下、住宅新築120万円(村内事業者の場合、その他100万円)、用地取得100万円を限度とする
(2)集落定住者住宅新増築等支援金
50歳以下の者に(1)に準じて補助(但し、住宅建築は村内業者元請けの場合は100万円、それ以外は50万円を限度とする)
51歳以上の者で特定集落に定住する場合は同様の補助
(3)ぬくもりの田舎暮らし推進事業補助金 (60万円)
新たな定住者確保のために空き家の有効活用を推進、空き家の清掃・改修に対して20万円を限度に補助
(4)定住支援センターの設置(I・U・Jターン者への情報提供)
(5)分譲住宅用地購入・造成事業 (5050万円)
(6)集落維持活動支援金 (60万円)
(7)Iターン受け入れ集落支援金 (25万円)
(8)地域お試し住宅事業 1軒分 (43万円)
(9)結婚支援委託事業 (75万円)
★(10)部落集会所等新改築補助事業 (260万円)
★(11)地域おこし協力隊事業 (956万円)
村内の人口減少地域へ地域おこし協力隊を導入(最長3年)各種地域支援を行う
《住民主体の協働の村》
●(1)自治会活動支援金 (1778万円)
自治会活動の経費に対し、均等割・世帯割・人口割等で8自治会へ総額978万円。さらに17年度からもうけた個別の事業に対し総額400万円の支援を行う
(2)村づくり委員会事業補助金 (100万円)
住民の自主的な活動、学習、研究に補助
★(3)上中関区自治会館建設事業 (1億円)
《情報通信》
(1)CATV運営事業 (7085万円)
★(2)清内路地区CATV改修事業 (3830円)
《交流の推進》
ふるさと交流事業 (150万円)
関東阿智村人会、中京・東海阿智村人会、ふるさと大使との交流及び情報の発信
友好市町村(尾張旭市、豊山町、沖縄市など)との継続的交流
《行財政の健全化》
(1)県議会議員選挙(396万円)、農業委員選挙(533万円)
(2)保育所(春日・駒場)解体工事 (932万円)
(3)総合行政情報基幹システム更新 (1638万円)
(4)戸籍システム更新 (2379万円)
(5)阿智村政55周年記念事業 (1200万円)
記念式典、記念コンサート、合同竣工式、各種イベント・講演会、村制要覧発行 など

以上が、23年度一般会計に計上した事業の概要であります。
予算の細部について若干ふれさせていただきますと。予算に占める経常的経費は3,537,000千円で経常経費率は、約70%になります。うち人件費総額は、846,613千円で22年度より22,680千円(議会共済会負担金28,8871千円を含む)増となります。一般職の職員については、職員数は85人と変わりませんが、総額は551,256千円で22年度より11,419千円減となります。歳出のうち一般財源は3,607,000千円で昨年度より150,000千円増となりました。また、公債費については、今年度において200,000千円繰り上げ償還を予定しており、23年度での起債の償還総額は、元金736,721千円、利子100,168千円合計836,889千円で、23年度での借入れを見込んでの起債残高は23年度末で68億円となり、22年度より1億円減となります。この結果公債比率は12.5%となる見込みであります。基金残高は、一般会計分で特養の改修費70,000千円を取り崩しを見込んで4,271,000千万円となり22年度より1億円減となる見込みであります。
次に各特別会計予算であります。
阿智村国民健康保険特別会計予算の内事業勘定は、歳入歳出総額614,294千円で22年度より51,220千円の増となりました。この主なものは、医療給付費が55,368千円と22年度の実績を考慮して大幅な伸びを見込みました。これに伴い国民健康保険税は、10,197千円と10%弱の伸びでありますが、実際には被保険者の所得が減少しておりますので、22年度実績の税額で20%増の負担をお願いしなくてはなりません。
直診勘定は、歳入歳出総額96,383千円と22年度より27,383千円増となりました。これは、常勤医師がお願いできたことによる増で在ります。
阿智村水道事業特別会計予算は、216,106千円で、22年度より7,898千円の減となっております。使用料が7,208千円減少しております。
阿智村下水道事業特別247,002千円と22年度より5,620千円の減であります。繰り上げ償還により公債費が16,628千円減少し、一般会計からの繰入金が減少したことによります。
阿智村介護保険特別会計予算は、歳入歳出総額760,779千円で22年度より51,169千円の増となりました。これは保険給付費が10%、62,276千円増となったことによります。介護保険料の率が固定している中で増分は、基金からの繰り入れで対処しますが、24年度の保険料改定期には、大幅な増をお願いしなくてはならないと思います。
阿智村農業集落排水事業特別会計予算は、歳入歳出総額130,446千円で22年度より24,896千円減となりました。これは、公債費が10,712千円、浪合の浄化施設の改修費13,000千円が減少したことによります。
阿智村後期高齢者医療特別会計予算は、歳入歳出総額62,541千円であります。
一般会計から各特別会計への繰り出し金は、制度による分163,000千円、交付税で補填される分409,000千円を加えて572,000千円となり、介護保険の大幅増があり22年度より3,000千円増となりました。23年度末の一般会計と、特別会計の起債総額は、108億円、基金総額は48億円となる見込みであります。
以上が上程しました案件であります。この他平成22年度各会計の補正予算と特別養護老人ホーム増床工事に伴う工事契約について追加日程でご審議頂くことになります。よろしくご審議頂きますようお願いいたします。

清内路にあります「ふるさと村自然園」は、指定管理を受けて頂いた方が今年度で指定を辞退されました。これにより次の指定管理者の募集を行いましたが、応募がありませんでした。村直営で運営する計画はありませんので、このまま閉めるのか運営を継続させるのか結論を出す必要があります。清内路地区で利用方法を研究して頂いて出来るだけ早期に方向を出して頂きたいと考えます。また、清内路中学校の後利用については、かねてより係わっていました東京の教育団体が計画書を提出されることになっており、この提出を待ってまず清内路地区での検討を行いたいと考えています。
治部坂高原について、「宿り木の湯」の運営について、浪合地区のみなさんによって今年度試験運営が行われてきましたが、赤字体質を改善するに至りませんでした。これを受けて、大幅改修を行うことで活路が開けないかとする計画を詰めてきましたが独立採算は不可能という結論に達しました。しかし、今年度運営されてきたみなさんから、運営継続の要望が議会にもあり、議会産業建設常任委員会での審査の結果、施設を払い下げ独立採算で運営継続するかどうか打診しましたが、議会の示す条件では継続できないとの結論が寄せられました。これを受けて議会においては、閉鎖もやむなしという結論を出されております。私といたしても、現状では廃止もやむなしと考えますが、村が別荘経営をしており、地元出資者による治部坂観光株式会社が事業を行っている阿智村にとっても重要な観光資源でもある治部坂高原が、現在ただでさえ縮小傾向にある中で、これが悪影響を及ぼさないかと心配しており、今少し時間をおいて結論を出したいと考えております。
4月10日の統一地方選挙を巡って、地方自治のあり方、議会のあり方等が連日話題となっております。過日の愛知県知事選挙と名古屋市長選挙においては、減税を旗印にした候補が大差で当選しました。河村市長は、議会議員の報酬をやり玉に挙げて減税を訴えていました。この流れは日本各地に広がっております。しかし、冷静に考えてこの主張は果たして正しいのか考えてみる必要があると思います。住民を熱狂させあたかも現代の救世主のように振る舞い、マスコミの注目を集める大阪府の橋下知事らの主張は危険な感を抱きます。彼らの主張には、自治体をサービス産業と同一視して企業の論理で運営し、住民を顧客としか見ない考えに立っております。これの行き着く先は、国政における国民を主権者としてでなく、観客化することにつながります。
私たちは、自治体を人類の長年の葛藤の中で到達した人間らしく生きるための智恵の結晶である日本国憲法を、自分の住む地域の中で具現化する組織であると考えています。そして、それを実現するのは、自治の担い手である住民一人ひとりであると考えているのであります。ここでいう自治とは、自治を通しては我々を幸せにする手段であると同時に、自らがこれに参加することにより、充実した人生を送ることが出来る目的でもあるといえるのであります。こうした営みを通して、自律的な市民としての成長が計られていき、国の主権者としての力がついていくと考えます。
今、地方自治のあり方や、議員や議会のあり方が盛んに論じられていますが、最も重要な基本の考えが欠落した所で論じられており憂慮に堪えません。
当然本村においても、こうした基本に立ち返った時見直さなくてはならないことは、山積していると考えますが、これが実現された時、本当に住み心地の良い村を実現することが出来ると信じます。

私は、今回厳しい眼で村の現実をとらえ課題の提起を行ってまいりました。
確かにわが国の現状は大きな問題を含んで推移しています。アメリカンスタンダードという、市場原理主義の流れは、現在も我が国を支配しています。TPPに固執するのは、その典型的なものであります。辞められた前原前外務大臣が、くしくも語った「GNP1.5%のために98.5%を犠牲にできない」という言葉に端的に表れています。この論理で行くと農林業中心の我々中山間地は、軽んじられても当然ということになります。ここにわが村の苦悩の元凶があります。もっと我々は、TPPに関心を持つべきであります。
今回のあいさつの冒頭に、内橋克人さんの最近の著書の題名「今、はじまる未来」を使わせていただきました。この厳しい現実を我々自身が悲観的にとらえるか、越えられるべき課題ととらえるかで村の将来は180度異なります。現に村内には未来に連なるさまざまの実践があります。こうした実践を大切にして新たな村つくりに挑戦していきましょう。
念願でありました、今日本の良心と云うべき内橋克人さんを社会教育研究集会で講演をして頂くことが出来ました。今日の我が国の状況を憂いながらも、高校生の意見発表で地域に貢献したいと述べた若者の中に「未来は、始まっている」と確信を持って述べられました。予定時間を超える迫真のお話の最後に、ドイツの作家ケストナーの「飛ぶ教室」の中に書かれている次の一説を紹介されました。最後にこの言葉をご紹介しておわりに致します。
「かしこさをともなわない勇気は乱暴でしかない、勇気をともなわないかしこさは屁のようなものだと!」