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平成22年12月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2010年12月1日更新

はじめに

 12月定例議会開会にあたり一言ごあいさつを申し上げます。
 議会におかれては、議長の改選が過日の臨時議会において行われ、熊谷議長、高坂美和子副議長が選任されました。委員会構成替えも実施され、後半2年間がこの12月1日よりスタート致しました。協働を理念とした中での、議会運営の在り方について大変努力されてきておりますが、一層厳しさを増す当村にあって住民の皆さんの議会に対する期待は大きくなっていると思います。引き続いてのご活躍を願うものであります。

 さる11月12日阿智村名誉村民であり、教育家、写真家、童画家としてご活躍頂き、本村に対しても大変なご貢献をいただきました熊谷元一先生の葬儀が執り行われ、熊谷議長と共に参列し弔意を申し上げて参りました。103歳のご長寿でありましたが、常に郷里に応援を送り続けて頂いて参りました。皆様と共にあらためて感謝を申し上げご冥福をお祈り致したいと考えます。熊谷先生のご意志に報いるためにも「農村記録写真の村宣言」に恥じない村つくりを進めて参る所存であります。

 平成22年も20日余りで新しい年に変わります。今年の農作物は、春の遅霜や夏の猛暑の影響を受け、収量減や品質低下に見舞われました。今年もまた全国各地で自然災害が発生し尊い人命が失われる等の被害が相次ぎました。近くは、飯田市の遠山地区における災害がありましたが、お陰様で本村においては大きな災害もなく推移することができました。

 8月の参議院選挙での民主党の敗北後、我が国の政治は迷走を続けていると云っても過言でない状況にあります。この隙をついたように仕掛けられた尖閣諸島沖での中国漁船の問題、北方四島へのロシア大統領の訪問等の領土問題に対する処理や国会での答弁を巡っての混乱とこれをめぐる責任追及と責任回避の駆け引きの中で終了した臨時国会は、国政の重要法案の審議がされず、補正予算だけがかろうじて成立するという有様でした。その間閣僚の失言等があり国難にどう対応するかという緊張感にかける状況が続いております。

 特に前政権より引き継がれている沖縄の普天間基地移設問題は、過日の沖縄知事選挙において県外移設を主張する仲井真知事が再選されるなど今後も混迷を深めていくことになります。

 さらに、国は来年度予算編成を迎えて財源問題等、困難な課題を抱えています。年々増加する社会保障関連経費、「年金財源の問題」「後期高齢者医療保険制度改正問題」「介護保険料問題」等我々国民生活に直結する問題が山積しています。900兆円を超す債務を持ちながら、反面「こども手当増額」「法人税率削減」という財源問題をさらに悪化させるであろうことが同時に論議されています。こうした中で、「消費税引き上げ」やむなし論が台頭しており、結局国民負担を求める方向へと向かわざるをえない状況が作られております。

 我が国の経済については、7月から9月期の国内総生産(GDP)の速報値が発表され年率換算で3.9%増と前期を0.4%上回ったとされました。しかし、10月から12月期は、エコカー補助金等の終了による個人消費と企業生産減による国内事情に加えて、米国のデフレ懸念や中国の景気抑制策等で輸出の鈍化が予想されマイナスに転化するのではという予測であります。消費者物価指数も下落する等、さらに国民の暮らしは厳しさを増すものと思います。経済産業省の工業統計速報値によると、長野県の2009年末の製造事業所数(従業員10人以上)は前年度と比べ7.9%、従業員数では11.3%減となっており、この間の地域経済の衰退を物語っております。全国的にもこの間のデフレや円高によって、メーカー各社が各地の工場を閉鎖し、生産拠点を集約する動きが顕著に表れていると云われます。

 こうした反面、東証一部上場の3月期決算企業の9月中間決算は、日興コーディアル証券の集計によると。15日までに決算発表した1167社(金融を除く)の経常利益は、前年同期に比べて約2.4倍の13兆8896億円となったと報道されており、企業間格差が進んでいることがわかります。

このような状況が続く中にあって、国民間の格差は、縮小するどころかさらに大きくなり、深刻さをましてきております。自殺者の増加や、介護疲れによる殺人が後を絶たず、子殺しや親殺し等の事件が頻発しています。この頃では無縁社会が話題になっております。大学等の新卒者が就職出来ない等多くの国民が先行きに不安を感じて暮らしている現実があります。

 こうした不安を解消することをマニフェストに掲げ、自民党政権下の安全保障政策や、経済政策等の政策転換を目指して登場した民主党政治は、この一年で大きく変質してしまっています。旧来の体制を維持したままで政策転換だけを行おうとする、木に竹を接ぐような政治手法が続けていることが、さらに混迷を深くしている原因であります。このままで現政権が続けば続くほど矛盾が深まるばかりになってしまうのではないかと懸念されております。

 この代表的な問題が、TPP問題であります。環太平洋戦略的経済連携協定は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)参加国を中心に農産物を含む全ての物品の関税を原則として撤廃するという協定であります。政府が突然11月9日に「関係国との協議を開始する」という方針を閣議決定したことから、にわかに問題化したのであります。これによって輸出関連企業は関税撤廃で大きな利益を得る反面、農林業のような競争力の弱い産業は大打撃を被るというのが大方の見方であります。TPP問題が起こる前からこの問題は、我が国の経済政策の根本に横たわっていた問題であったわけで、旧政権は意識的に問題化してこなかったことの矛盾がここにきて露呈したのであります。我々地方としては、現段階で農林業の衰退はもとより、経済危機や円高によって衰退する地域産業をさらに悪化させ壊滅的な状況を創り出すであろうTPP参加を認めるわけには参りません。

 12月1日の信濃毎日新聞紙上の論壇で、経済アナリストの森永卓郎氏は「官僚、財界、米国の壁を民主党政権は突破できなかった」と述べております。今おきている問題の本質を突いていると思います。規制の壁を突破できないでいるのは、民主党政権のみでなく、民主党に期待した我々国民であることを自覚しなくてはなりません。昨年の9月議会のあいさつで、民主党政権に変わったことについて論評された浜教授の「今後の課題は国民の市民的自覚如何にかかっている」という言葉を紹介しました。まさに、自立できないで観客民主主義に陥っている国民こそ今日の混乱を招いている元凶であります。

 我々もそろそろ、TPP問題を考える上においても、ただ遠くから反対と叫ぶのみではなく、政府をTPP参加に向かわせる、「突破できない壁」をどうするのかについて真剣に向き合わなくてはならないのではないかと考えるのであります。

 一方いわゆる地域主権改革も、新たな段階を迎えようとしております。一括交付金導入であります。国のひも付き補助金を交付金化して、使い方を地方の自由裁量に委ねるという趣旨で検討が進められてきました。政府は「ひも付き補助金」(本年度では21兆円ある)について、2011年度は都道府県に限って、道路や学校などの整備に充てる投資関係の補助金、5千億円を一括交付金に移行する方針を示し、12年度は市町村に導入を拡大し2年間で1兆円超を交付金化することを決めました。従来省庁の抵抗にあって進まなかったことからすれば一歩前進でありますが、使い方に制限が付いたり、使い方を国がチェックする等自由な財源と云うにはまだほど遠い感があります。一括交付金の交付基準が人口規模や面積で算出された場合、小規模自治体には不利になることが予想されます。小規模自治体等に配慮したものになるように要求すると共に、現行地方交付税制度が変質されないようにしなくてはなりません。

 国全体がこのように大きな課題を抱えて進んでいることを受けて、地方はさらに厳しい局面を迎えています。
 本村の経済を見てみると、製造業においては、景気の動向を受けて10・11月の売り上げが徐々に減ってきていたものの、大幅な落ち込みもなく推移していましたが、今後は1~2割の落ち込みが予想される厳しい状況になっているといわれています。建設業や小売業についても厳しい状況が続いており、今後が心配されています。

 10,11月と前年比で若干入り込み客が増えた昼神温泉は、12月以降に不安を抱えております。信州ディステネーションキャンペーンの影響でJR東日本の社員が2,000人以上宿泊してくれる等、関東圏の集客が若干増えたものの中京圏の集客が減少する等厳しい状況には変わりがないということであります。

 小売業においても大変な状況であります。ポイントカードが新しくなったことで新たな試みも始められました、これによって小売業における新しい分野が開拓されるよう期待いたします。

 農業においては、猛暑の影響等で収量が減少したものの販売価格が高かったことで例年の収入は見込まれると云われています。しかし、米においては、仮渡し金が1万円以下と厳しいものであります。春に産業振興公社を立ち上げ、新たな理事会の下で「やさい村」等に取り組んで頂いた結果、11月末現在で売り上げ総額が、2千5百万円になり、年間売り上げ100万円以上の方が3人、50万円以上の方が15人に上がりました。従来より続いております知多市場への直売や、朝市での売り上げを加えるとこれだけで1億円近い売り上げがあるのではと推測されます。さらに、販売先の開拓に合わせて作付拡大が図られることを期待いたすものであります。

 国は、新成長戦略を掲げ11月に経済対策を含んだ補正予算を成立させました、政府は年内にも5兆9千億円の経済対策を実行に移すと云っております。その中には税収の上ぶれに伴う地方交付税の1兆3千億円の増額と共に、電線の地中化や自殺対策等地方が使える財源として3、500億円が盛られております。これによるGDP押し上げ効果を0.6%と見込んでおりますが、地方への効果がどれほどか予測できません。若干でも効果が表れるよう期待するものであります。この交付金について詳細が明らかになってまいりました。本村への地方交付税の増加分は、65,000千円、地域経済活性化に資する「きめ細かな交付金」は、108,000千円、暮らしにかかる「住民生活に光をそそぐ交付金」は、17,500千円が交付されることになりました。両交付金も年内に、使途について県と協議をしなくてはなりません。現在これといえる計画もありませんので、議会におかれても事業についてご協議いただきたき早急に事業を確定いたしたいと考えます。

22年度事業の進行状況について


 さて、今年度も残すところ3ヶ月余りとなってきました。今年度計画した事業に年度内完成を目指して取り組んで参りますが、主要事業について進捗状況を申し上げます。

 まず阿智中学校の改築事業でありますが、既に校舎のコンクリート打設は完了し、内装に取り組んでおります。予定通り年度内には校舎が完成し、4月より使用することができる見通しであります。
  
 統合保育園の新築工事につきましては、内装工事に着手しており年度内完成し4月より使用できる見通しであります。

 第一小学校に建設しております学童保育室についてほぼ完成し、新年より使用できることになります。

 阿智荘増床に伴って事業化した「えんばな」の改修工事については、調理室等の改修が完了し年内完成を目指して工事が進められております。

 治部坂峠の公園化事業についても、植栽について来春に残りますが年度内完成の見込みであります。

 地域情報整備通信基盤整備事業については、NTT東日本が受注し工事が順調に進められております。

 特養阿智荘増床については、議会にもご協議いただきましたように敷地造成に合わせた計画により関係者による協議を行っており、協議が終了しだい本設計にはいることになっております。議会の中でご指摘のあった箇所については、なるべく使い勝手の良い様に計画変更の方向で進めております。

 智里西地区のガソリンスタンド設置事業は、事業進捗を図る意味から村が設置者として発注し工事が進められております。12月24日には事業開始が出来る見込みであります。設置後に地元運営会社に税制上の問題等を勘案する中で、議会にもご相談のうえ無償譲渡か無償貸し付け致したいと考えております。

次に、今年重点的に進めてきました、特定健康検診の受診状況でありますが、11月末日現在、35.1パーセントと低い状況にあります。このまま推移すると昨年度を下回ってしまいます。昨年受診したから今年は受けないという人もいるようでありますが、1年に1度は検診を受けていただくことで進めています、未受診の皆さんは来年の3月末日までに診療所等で受診していただきたいと思います。
9月補正予算で計上しました、中学1年生女子への子宮頚がんワクチン接種については、対象生徒29人に対して接種者は26人で接種率89.7パーセントであります。

以上の他、若干の点について申し上げたいと思います。

 浪合診療所に、天野先生の着任を得てから、天野先生のお考えで時間外診療や、往診等も行って頂いており、先生の診療の確かさも多くの人の知る所となり着実に受診者も増えてきております。伍和診療所にも週半日行っていただいており、受診者が増えてきています。先生のお考えではもう少し診療日を増やしても良いのではと云われておりますので、新年度よりその方向で考えたいと思います。その為には診療施設の改修が必要になります。また、橋上先生に清内路と智里の4診療所をお願いしておりますが、診療所の今後について検討を始める必要があると考えます。

 国民健康保険の状況について、9月議会において大変に医療費が伸びており、国保財政が大変であると申し上げましたが、9月診療分が平年に戻りました。

 3月より8月までは入院の件数も医療費も前年の倍近くありこれが大幅な医療費の伸びの原因でありました。今後の推移を見なくてはなりませんがこのままで推移して欲しいと願うものであります。

 介護保険会計についても、介護費用の上昇が続いております。5月から9月まで受給者において1割強の伸びでありましたが、10・11月と前年並になっております。しかし、給付費では1割強の伸びになっており、このまま推移すれば、介護保険料が5千円以上にならざるをえない状況であります。

 次に、治部坂峠の「きくいも茶屋」でありますが、再開を目指して関係者において検討が進められておりますが、未だ私が納得して再開を確信するまでにいたっておらない状況であります。浪合地区の振興のためにどうすればよいのか、治部坂高原の今後にどう結びつけることが出来るのか等関係者による検討が進んでおり、この推移を見る中で方向を決めて参りたいと考えております。

 また、「きくいも」の加工等についてであります。この計画は当初「きくいも」を年間貯蔵し徐々に加工していくことを前提にたてられておりました。しかし、貯蔵については、冷蔵保存しても2ヶ月が貯蔵の限度と云うことが判明しました。ここにも今回の計画の甘さが出てしまいましたが、当面今年度生産される70トンの使い道を考えなくてはなりません。御所の里の加工能力もありますので、生芋として漬け物や粉加工用として販売する方法を検討しております。

 多くは当初計画のように、製粉して粉としての活用と、焙煎してお茶として販売することで進んでおります。いずれも、運営委員の皆さんのご努力で見通しが持てる状況になってきています。
先日の議会協議会でご協議をいただいた折、議員各位より、「きくいも」の村内活用を積極的に行うことで、村民の健康増進や昼神温泉における特色食品として活用を第一義に考えるようにとの方向が示されましたので、まずこれへの取り組みを強化したいと考えます。

 きくいも、ニンニク、ヤーコン、レッドクロバー等の機能性食品については、先日の食の文化祭で御講演いただいた井上先生のお話で、健康に役立つことが理解されたと思います。今後も、きくいもを中心にした機能性農産物加工等の研究を御所の里で行い作付拡大に資していきたいと考えます。さらに、この施設を使って、米粉や他の果物、野菜等のフリーズドライによる加工や村産の果物、野菜等の加工の研究を進めていくように致したいと考えます。


23年度予算について

 現在、平成23年度予算編成に向けての検討を進めております。既に各自治会単位での説明会を終了し、自治会を始め村民のみなさんよりの予算要求を受け付けております。議会においても、決算審査と合わせて「事務事業評価」に基づく検証を行って頂いてきており、このほど審査の結果についてご報告いただきました。この検討結果を予算編成に反映させていただき、ゼロから必要事業を洗い出す方向で予算つくりのご協議をいただきたいと思います。

 特に23年度予算は、かねてより申し上げておりますように、合併特例の財政措置が終了する5年後を見越した5年計画の初年度の予算と位置付けております。また、浪合、清内路とも合併協議に基づく特例措置が22年度で終わり、新たに始まる年度であります。

 まず、23年度予算編成にあたり課題となることについて、健康、教育、環境、観光の4Kに関してまず考えてみたいと思います。

 健康についてでありますが、国民健康保険の医療費や介護保険の状況から見ても、阿智村民の健康度は決して高いとはいえる状況にありません。そのうえ、特定検診の受診率に表れているように、健康に対する意識が低い状況にあります。村民の皆さんが自分の健康について関心を持つための施策を講じることから始めなくてはなりません。特に、介護の重度化を招く「脳卒中」予防のための村民運動を進めたいと考えます。

 教育については、4月より、阿智中学校が平谷を交え実質4校統合校としてスタートします。改築後の校舎で授業が始められる等、区切りの年であります。通学等万全を期して教育環境整備を進めなくてはなりません。旧校舎解体や校庭等の周辺整備が行われます。

 清内路小学校の新1年生が2人で、独立した学級について県の基準を満たすことができません。2年生4人と合わせて連級になってしまいます。連級解消のために、村費での教員配置が望まれています。教育委員会のお考えを聞いて対処することといたしますが、このままの児童数で推移するといずれ存続について考えなくてはなりません。

 今年度の学力調査と関連する生活調査の結果が明らかになりました。昨年の調査結果よりかなり改善されているようでありますが、学力面も含め解決しなくてはならない課題はまだ多いものがあります。

 春日、駒場統合保育所の名称を公募しておりますが、新年度より保育が始まります。通園方法について村内保育所の通園状況を勘案して、今回、通園距離2キロメートル以上について通園補助をすることで保護者との協議を進めております。

 また、地域や暮らしを考える住民の学習支援についてであります。今まで、村つくり委員会や自治会等の活動が活発に行われてきた背景には、公民館を中心にした社会教育の実践がありました。しかし、現状は、住民の皆さんの学習活動が活発であるとは言えない状況にあります。複雑化する現代をどう人間らしく生きていくのか、協働や連帯の輪をどう広げていくのか学習への意識的な働き掛けが望まれます。特に、次代を担う若者への働き掛けが欠けております。これらへの取り組みも進めなくてはなりません。

 環境については、地球温暖化対策への取り組みを進めなくてはなりません。

 観光についてでは、交流人口を増やすことにより、地域の活力や誇りを高める地域つくりとしての観光と、昼神温泉や園原、治部坂高原等の産業としての観光があります。この二つが相互に連携しあい相乗効果を上げるようにしなくてはなりません。

 そのためには、阿智村観光の目指すべき方向を共有化することが欠かせません。交流人口を期待して進めている産業観光以外のものとしては、駒場の町並み保存と雛祭り街道、伍和の写真撮影者誘致、栗矢の無礼講、花桃まつり、信濃比叡イベント、清内路の花火、おおまきや黒船桜等のイベントのほかに農家民泊や農業体験、リンゴ狩り等のカリモノ観光があります。また東山道ウォークや恵那山、大川入山等の登山があります。

 観光産業としては、昼神温泉、治部坂高原、園原の里、ヘブンスそのはら、不動温泉、アララギ高原等の観光事業があります。今までこれらがバラバラで進められてきましたが、関係者が一堂に会して阿智村観光の振興策を論議しあうことで阿智村の観光ポテンシャルを上げ誘客増を図ってまいりたいと考えます。

 観光資源としての寺や神社、自然景観史跡等は、住民の皆さんによって守っていただかなくてはならない資源であります。そうした意味においても全村博物館構想ともリンクしていかなくてはならないと考えます。こうしたことをだれが企画し連携をとり進めていくかが問題であります。当然行政として担う部分がありますが、民間主導で進めることのほうが良い事業ではないかと考えます。阿智村観光協会が担うのか新たな、組織によるのか「エリアサポート」との関係をどうするか等、早急に関係者による話し合いを行っていきたいと考えます。
 
 昼神温泉については、昼神での事業者によって、自主的に誘客を含む地域経営を行う組織として「エリアサポート」を立ち上げ今日まで支援を行ってきました。確固とした地域戦略を持たないで、好景気に支えられて発展することのできた温泉地も景気の影響等もあって厳しい局面を迎え、地域戦略を持つことの必要を認識する事業者によって発足しました。従来の告知方法を転換してマーケットの拡大戦略として「東京告知」を中心にした取り組みを3年間と本年も引き続いて行ってきました。
5年目を迎える23年度も、引き続いて「エリアサポート」への支援を行ってまいりたいと考えます。当然、自前の財源の捻出に努力していただくことに期待しますが、経営環境の厳しい中にあっては、ある程度の公費の負担はやむを得ないと考えます。非常に厳しくなる温泉観光地間競争に、生き残っていくためには環境整備等も欠かせない条件であります。それぞれの施設が改修期を迎えている現状の下で、事業者が再投資を促すインセンティブとしても、今後少なくとも50年以上は維持できる社会的インフラの整備を行う必要があります。電線の地中化や街路の整備、コンベンションホール等の施設や景観保全等への公共投資によって魅力的な観光地としての温泉郷へと整備することは欠かせないことであります。

 以上の他、人口減対策や集落維持、鳥獣被害対策等多くの課題があります。十分論議を重ねて実効性のある予算を編成してまいりたいと考えます。

 また23年度は、阿智村発足55周年の節目でもあります。浪合との合併5年、清内路とは2年を経過し、一体感をさらに強くして村つくりをすすめる意味においても、この55周年を重視したいと考えます。今庁内の係長によって記念事業等の計画を立てるようにしております。

 合併協議に基づいた特例措置の今後の対応については、両地区とも、振興協議会によって検討が行われてきております。支所については両地区とも存続希望であります。支所機能について従来曖昧な点が多かったので、今回あらためて本庁の出先機関でなく、地域づくりの事務局的な役割を担えるものとして3人体制で存続させたいと考えます。両地区とも人口減少が激しく地域の存続が課題となっておりますので、当面合併特例措置内の5年間の設置とし5年後に改めて検討することとしたいと考えます。また、上下水道料金や保育料については、協議書記載のように特例措置を廃止いたします。

本議会の案件について


 さて本議会でご審議頂く案件は、人事案件1件、一般案件2件、条例案件2件、予算案件6件であります。

 まず人事案件は、固定審査評価審査委員の選任に関するものであります。1名の方が任期を迎えましたので再任をお願い致すものであります。

 一般案件の内、南信州広域連合が処理する事務及び南信州広域連合規約の変更については、阿南学園関連の事務について語句の訂正を行うことによる規約改正であります。阿智村村道路線の認定については、国県道の改良により付け替えによって残った道路を村道として管理することに伴い認定いただくものであります。

 予算案件の内、22年度一般会計補正予算第5号については、既定の予算総額に歳入歳出それぞれ114,792千円を追加し、歳入歳出それぞれ6,366,822千円とするものであります。歳出のうち主なものは、人事院勧告に伴う職員給与等の減額等の人件費の調整と、過疎債にソフト事業が適用されるようになりましたので、村道の舗装工事に12,500千円と浪合診療所の医師給与に24,000千円を充てることにし、すでに予算化していたものもあるのでこの分を減債基金として36,300千円積み立てるものです。

 財産取得費で大川入山立木購入費2,218千円計上してありますが、これは官行造林に関するもので、旧浪合村が契約しておりました10.8haが契約上伐期を迎えたことにより実質の土地所有者である浪合自治会が購入しなくてはならない国持ち分について購入するものであります。浪合自治会から村において購入したのちは実質村有林とすることの申し出があります。現在価格等森林事務所と交渉中であります。      

 若者住宅補助金の希望者が増えましたので12,000千円を、徴税費では、土地の評価替えが行われることに伴い鑑定委託料3,483千円を、民生費では、「えんばな」への車いす対応風呂設置に4,000千円、グループホーム「だいち」が行うスプリンクラー設置に村を通して国の補助金が交付されることに伴い3,356千円を、子供手当の追加5,967千円、保育所のAED購入費に1,355千円を、農林水産費では、中山間地域直接支払いに1,231千円を、伍和日の入り、北青見平の水路改修に7,200千円、地元施工の水路改修補助金に1,980千円を、森林造成事業推進補助金について造成面積の増により、2,500千円を、松の枯損木伐倒駆除に1,350千円を、有害鳥獣駆除補助について、当初計画より多くの捕獲がありましたので9,650千円を、産業連携プロジェクト推進費では、昼神温泉への冬季誘客対策事業等に5,000千円、「きくいも」の保存加工調査研究と加工備品等の購入補助に5,000千円を、土木費では村道の維持補修費に3,000千円をそれぞれ追加しました。国県支出金以外の主な財源は地方交付税と過疎債であります。

 特別会計補正予算は、国民健康保険特別会計、水道事業特別会計、下水道事業特別会計、介護保険特別会計、農業集落排水事業特別会計の5特別会計について必要な補正を行うものであります。

 それぞれ提案の都度詳しく説明致しますのでよろしくご審議をいただきますようお願い致します。
懸案となっていました、村道1-3号線の改良についてであります。約束により県において施工していただけることになっておりますが、国道への取り付け予定であったパチンコ店付近での十字交差ができなくなったことで改めて路線計画を見直すことになり、県において調査をしていただいてきました。こうした状況を受けて上中関自治会で改めて路線希望を取りまとめていただきました。その結果、従来どうり国道への取り付けと七久里の1-1号線への取り付け希望が拮抗した結果となりました。こうした結果をうけて自治会では村に路線選定は任せるという結論になりました。早急に県に対して村の希望を申し上げなくてはなりませんので、村としては一応今後の地域振興のためにも1-1号線への接続が良いのではないかと考えこれを中心に地元協議を進めたいと考えます。

 また、12日に、清内路振興協議会より、中間報告書が提出されました。特に清内路中学校の後利用についてご意見が寄せられていました。これらの意見も踏まえて利用検討委員会により早期に活用方法を決めたいと考えます。

 リニア中央新幹線についてでありますが、新聞等で詳しく報道されておりますのでご承知のことと存じますが、南アルプスを貫くいわゆる「Cルート」でほぼ決定のようでありますが、そうなれば当然一県一駅といわれていますから飯田市周辺に駅設置が行われるわけであります。駅の位置を巡って様々な憶測があるようでありますが、南信州広域連合では、飯田市が提唱しています現飯田駅の併置を国土交通省が募集したパブリックコメントで要望しました。

 また、リニア開通を見越しての地域つくりを研究する「リニア将来検討会議」を設置し、住民による研究と有識者による研究会をそれぞれ持って研究を重ね、このほど「南信州地域の自然や歴史を大切にした世界に発信できる地域を目指す」とした報告書が出されました。現在広域連合では、今後の広域連合の将来構想である広域計画を立案中であります。全体的に、人口減少や経済の低下が進んでいる当地域の今後のためには、広域連合の役割はさらに大きくなるものと思います。中核市である飯田市を中心に「定住自立圏協定」に基づく連携をさらに強化し、それぞれの市町村が、依存ではない共存の精神で進んでいくことで地域の維持発展を目指していかなくてはならないと考えます。

 また、現在国民健康保険の広域化計画の協議が進んでおります。国庫補助制度の見直しや医療費の大幅な伸び等により市町村国保は大変厳しい財政運営を余儀なくされております。こうしたことを受けて、国では国保の広域化計画を進めております。県単位での広域連合による運営でありす。長野県においても「市町村国民健康保険広域化等検討委員会」において研究が始まっております。県の検討委員会では、現状では具体的な結論にいたっておらず、引き続いて検討していくこととされております。市町村ごとに国保税等に差があること等解決すべき課題は大きいものがあるようでありますが、広域化によって医療抑制や被保険者負担が増えるようでは賛成できません。が、特に小規模保険者は、財政の安定が難しい現状から広域化はやむを得ないのではと考えます。

 都会の若者と住民のみなさんが共に舞台で演じた阿智祭での「道」の上演、多くの参加者のあった「中馬街道ウォーク」、50チーム以上の参加でたすきをつないだ駅伝大会等この秋も元気で楽しい住民みなさんの取り組みがありました。また、11月13日には、関東阿智村人会が東京都で開催され多くのみなさんが参加され阿智村への応援エールを送って頂きました。2月には中京阿智村人会の発足を準備中であります。また多くのみなさんが、本村における住民活動や議会活動を視察に訪れて頂いております。村を取り巻く状況は、大変厳しいものがありますが、村人みんなが明日に向かって楽しく生き続けられる地域つくりは、着々と進んでいることに誇りを持って新しい年を迎えたいと願うものであります。