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平成16年12月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2004年12月1日更新

阿智村議会12月定例会をお願いし、ご審議をいただくことに感謝申し上げます。 みなさまにおかれては、この1日に臨時議会を開催し新しい議会組織がスタートいたしました。 選任されました井原勝利議長を中心に、住民のみなさまの負託に応えられる議会運営が、活発になされることを期待いたすものであります。  本年を振り返って さて、平成16年も後25日を残すのみとなってきました。本年を顧みますと、いっこうに解決の糸口の見えないイラク問題とそれに表れている危うい状況の世界の平和、国内では経済はやっと上向き基調になってきましたが、原油高やアメリカ、中国の景気に左右される不安定状況下にあり、地域の経済においては未だ低迷しています。 本村の製造業についても、コスト削減等の厳しい経営環境の中で、かろうじて収益の確保を図っている状況です。昼神温泉を中心とする観光業については、全国の有名温泉地が低迷を続ける中で大変な善戦をしております。旅館毎に差があったり、料金の切り下げ等がありますが、来年の愛知万博に期待を込めて頑張っています。 こうした中で、本年は自然災害に我が国全体が巻き込まれました。度重なる台風の本土直撃、新潟中越地震と、尊い人命が失われ家屋が倒壊し、社会的インフラの破壊がおきました。未だに復旧途中で寒さを迎えなくてはならない人々がおります。被災されたみなさまにお悔やみ申し上げるとともに、一日も早い復旧を願うものであります。 当村は、東海沖地震強化地域、また遠からず起きるといわれております伊那谷断層地震の真上にあり、さらに東南海地震の影響地域でもあります。私も阪神淡路大震災の直後神戸を訪れて、状況を垣間見る機会がありました。今回も職員を被災地に送り、状況把握を行ってきました。テレビ等の報道により、状況は皆さんも把握されていると存じますが、直下型地震の威力は想像もつかないものがあります。議員のみなさんもこの度の立候補に際しての抱負で、地震対策の強化を訴えておられましたが、早急に体制の強化を図らなくてはならないと考えます。危険地域の把握や防止対策、震災後の食糧や生活資材等の確保といった行政が果たすべき役割は多くありますが、大切だと思うことは地域コミュニティのことであります。すべてが失われた時、最も頼りになり生きる希望を奮い立たせる原点は、家族であり地域の人々との絆であることを再認識しました。 地球温暖化といわれる気象変化は、農業にも大きな影響をもたらしました。お米については順調で平年の104パーセントの収穫でありました。果樹については台風の影響や病害虫の発生で80パーセントぐらいではないかと推測されます。柿については温暖な影響を受け70パーセントぐらいの収穫ではないかと推測されますし、キュウリについても減収になりました。

三位一体改革

11月26日政府は、来年度の「三位一体改革」の全体像を発表いたしました。今回の改革の骨子は、小泉首相が最初に述べた3兆円の地方への税源移譲であります。その為地方に国の補助金削減案を提示することを要請しました。地方への丸投げに対して当初からこれを批判する人もありましたが、地方案を提示し、国と地方の協議が行われてきました。私もこの地方案についての考えを9月議会のあいさつで申し上げ、議会としても「国の責任を果たす」ことを要求する意見書を政府に提出していただきました。 12月3日に行われた全国町村長大会で山本会長は、「町村としては、地方6団体の要望については国の責任との関係で異論もあるが、分権を推し進めるという立場で県、市の主張に従った。」と述べましたが、分権が進められるものと今回の改革に期待をいたしておりました。しかし、結果は国の省庁間の利害調整と権限保持によって、期待を裏切るものになりました。 昨年分6,500億円を含んでの3兆円の税源移譲が盛り込まれましたが、中身は、国民健康保険負担金等の負担を地方に求め、国の財政負担を軽減させるものであります。特に、我々が最も関心の高い地方交付税については、最初から谷垣財務大臣が、いわれなき難癖をつけて7~8兆円の削減を主張してきました。しかし、経済財政諮問会議の「2004年基本方針」を遵守することとし、「地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額は確保する。」とされ、一応交付税削減は回避されました。けれども、いまでも財務省はしゃにむに交付税削減を主張しており、地方財政計画と決算の乖離(投資的経費が地方財政計画で計上している額より実際は使われていない)があることを理由に削減を迫っており、自民党においても2~3兆円の削減はやむをえないという意見も出されております。このような状況下で、財政の権限の強い財務省の主張が通るのではないかと思います。 そもそもこの主張は、法律違反の主張であるといわざるをえません。地方交付税は国税として納めた税の中から交付されますが、元々この額は国の持ち物ではなく地方の持ち物であります。地方交付税法を根拠にした地方固有の財産であるにもかかわらず、仮につくられた地方財政計画を持ち出して、多い、少ないといえる性格のものでないことを、我々は再認識しなくてはなりません。今日の交付税の過剰歳出は、国の行政施策に協力することを前提とした無理な起債償還財源を、交付税の基準財政需要額にカウントして交付する、とした制度に起因するものであります。 2010年代初頭に「基礎的財政収支を黒字にする」としている財務省が、今後地方交付税削減を行わないという保障はないわけで、今年度ぐらいの削減は計画に入れながらも、運動として本来の地方分権に沿った財政改革を強く求めていかなくてはなりません。

 

小さいから輝く自治体を目指して

昨年私どもの村で開催いたしました「小さくても輝く自治体フォーラム」が、11月20・21日に群馬県上野村で行われました。日航機事故が起きた御巣鷹山のある、埼玉県と長野県に接する群馬県の山村であります。阿智村集会にも来られた、全国町村会長も歴任された黒沢村長が、10期40年務められているところであります。人口2,200人の村で、健康水準の高い村、道徳水準の高い村、知識水準の高い村、経済的に豊かな村を目標に頑張っています。 今回の集会で様々な論議が交わされましたが、自律した自治体に求められるものは、結論として次の3点に集約されたと思います。 (1)しっかりとした共有の理念を持った地域づくりを行うこと 現在行われている国の合併推進によって、自治体数は3,229自治体が2千近くになり、1万人未満の自治体は400あまり残ることになることが予想されます。道州制論議が高まり、財政締め付けも進められてくることは覚悟しなくてはなりません。こうした中で、地域住民の自己決定の権利を維持し、自治を高め、地域を守っていくことは容易なことではありません。地域に住む人々が、そこに住むことに意義や誇りを感じることのできる地域づくりが欠かせません。地縁と志縁(同じ思いによるまとまり)の統一が望まれるのであります。 そのためにはどのような地域にしていくのかを明確にすることが大切で、大きな自治体より小さな組織のほうがより明確化できる可能性が高いことから、中学校区単位あるいは小学校区単位の自治組織の活性化が今後考えられなくてはなりません。 (2)広域連携や様々な工夫を 日本の基礎的自治体は、すべての行政を担うことを前提に組織されています。そのためどんな小規模の村にも一通りの行政ができる体制が要求されています。一方フランスでは基礎自治体(コミューン)は、70パーセントが1千人以下であり、コミューン単独でできない仕事は「コミューン共同体」で広域的に事務を処理しています。これに学び、基礎自治体を大きくすることで分権や財政削減に対応させるのではなく、町村連合や共同事務処理等の方策も考えていくことが必要です。 (3)職員の質の向上を 自律的な自治体を住民と協働で創り上げていくことは、知恵のいる仕事であります。担い手としての自治体職員(首長も含め)の質の向上が欠かせません。  スローガンの中で、「小さくても輝く自治体」から、より積極的に「小さいから輝く自治体を目指す」ことが確認されました。

 行政課題をめぐって

 村議会選挙に当たって、議員の皆さんは選挙公報にそれぞれの考えを発表されました。   ・農工商と観光の振興。   ・子育て支援。   ・若者定住施策。   ・福祉の充実。介護保険や高齢者、障害者福祉。   ・行財政改革や税の使途の透明化。   ・自治組織の強化。   ・住民参加の推進と議会の役割。   ・地震対策等の危機管理の強化。   ・浪合との合併効果の創出。   ・生活環境や自然環境の保全。 その他健康づくりや教育、文化の向上も含め、自立プランで提起した諸課題の解決に向けて意見が記されております。議員の皆さんが住民の皆さんにお約束されたこれらの事項が、具体的に政策として実行に移されることを、共に考えることが今求められております。 いずれも今日まで、解決しなければならない行政課題として進めてきましたが、議員各位も自分の公約されたことの実現に向けてご尽力をお願いいたします。議会事務局職員がご支援いたすところでありますが、限られたスタッフですので、各課の職員がご支援いたします。積極的にご活用いただき具体的方策のご提案をお願いいたします。

 浪合との合併の推進

浪合村の合併に関する住民投票の結果を受けて、阿智村で行った住民意向調査は、合併に賛成54パーセント、反対23パーセント、わからない23パーセントでありました。この結果を受けて、議会全員協議会で協議の結果、合併に向けて一歩進むことをいただきました。法定協議会の設置を改選前議会で議決することについて意見もあったのですが、わからないと答えた人が4分の1近くもあり、直近に議会選挙も行われるので、合併問題も選挙の争点として有権者の判断も仰ぐことがよいのではないか、ということで進めて参りました。本日の議会において法定協議会規約を上程し議決いただければ、直ちに協議会を立ち上げます。 合併に当たっては、合併特例法の期限内に合併協議を終わり、来年3月末には合併申請を県に行う計画でおります。 法定協議会は、任意協議会の合意事項を基に、細部を詰めて合併の具体的内容を決めることになります。当然これらの協議内容は公開すると同時に、協議事項を住民の皆さんにお知らせいたします。最終判断は議会議決ということになりますが、十分住民の皆さんの理解を得たうえで決定できるようしなくてはなりません。議会といたしましても、この点ご配意たまわりたいと思います。

 平成17年度予算編成について

平成17年度の予算編成が始まります。予算編成の透明性を高めるため、昨年度は議会上程前に住民説明会を持って、自治組織始め住民の皆さんの意見聴取を行いました。今年度は編成の初段階で、住民の皆さんや自治組織の意見を聴取したいと考えております。限られた財源のなかで、最も住民の皆さんが望まれる施策は何か、その施策にまず予算付けしていくこと、予算付けできない場合はなぜできないかを説明する等、住民参加と編成過程の透明度をより増していくことで、一層住民主体の行政を進めて参りたいと考えます。 先に述べましたように、地方交付税の削減が予想される来年度は、より緊縮型の予算にならざるをえません。自立プランの財政シミュレーションを基準に致しますが、産業振興、若者定住や防災対策等には十分配慮したものにしなくてはならないと考えております。議員各位の創造的な提案を含むご審議をお願い致します。 浪合村とは年度途中の合併ということも考えられますが、通常の通年予算編成といたします。

 今議会の議案について

さて、本義会においてご審議頂く案件は、人事案件3件、事件案件3件、条例案件5件、予算案件5件であります。 人事案件については、議会議員の改選に伴う議会選出の監査員の選任についてと農業委員のうち学識経験者の議会推薦について、固定資産評価委員の任期満了に伴う後任者の選任についてであります。 事件案件は、浪合村との法定合併協議会設置に伴う規約の承認についてと他の2件は本村も加入している組合において、合併によって組織員の変更が生じたことによる承認議決をいただくものであります。 条例案件のうち、阿智村廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正ともう一件の廃棄物関係条例の改正は、元橋処分場を11月をもって閉鎖したことに伴い、埋め立て廃棄物の処分を民間業者に委託することになり、それに伴う不燃ごみの処理方法と処理費について変更することの条例改正であります。また、阿智村デイサービスセンター設置条例の全部改正と阿智村知的障害者通所授産施設設置条例の制定は、現在建設中の両施設の設置運営について定めるものであります。 また、阿智村公の施設の指定管理者の指定の手続き等に関する条例の制定については、昨年の地方自治法の改正で、公的施設の管理運営について、法人その他の団体について管理運営を行わせることが可能になったことについて、必要事項を条例で定めるものであります。 予算案件のうち、一般会計補正予算第4号の主なものは、医療法人健生会の療養型病床群新設に対し、ふるさと財団の無利子貸し付けを行うもの59,000千円、西部衛生施設組合の火葬場の改修13,000千円、そのうち10,000千円は永倉さんからの寄付金分を基金から繰り入れます。商工費のうち来年度の愛知万博対応の観光事業に対して観光協会に10,000千円補助するもの、この財源も寄付金分を基金から取り崩します。また、台風23号による災害復旧費を計上しました。特に国の補助金の対象にならない災害に対して、村単独補助金が17,000千円に上ります。このほか土木費では、村単独道路改良工事に13,900千円、今年度より始めた若者定住のための住宅補助金について、既に新築5件、増改築2件の申請があり今後も7件ほどが予想されますので、5,000千円を今回追加します。介護保険について、予想以上に施設介護が増えたため介護保険特別会計へ6,952千円を繰り出します。このほか必要な追加、減額を計上致しております。 特別会計についても、必要な追加、減額を行っていますが、国民健康保険特別会計補正予算は、制度改正に伴う財源の振り替えが主なものであります。介護保険特別会計は、介護費用の急増に伴うものであります。特にこのまま介護費用が増えることになりますと、保険料の増額見直しが必要になって参りますので注意が必要です。 以上、上程の都度詳しく説明致しますので、よろしくご審議の上議決をたまわりますようお願い致します。

当面する課題について

 次に、当面しておりますいくつかの件について述べます。 県廃棄物処理事業団の廃棄物処分場の件でありますが、県において産業廃棄物の実態調査を行いその結果、当処分場に埋め立て予定の廃棄物の減少が大きく、採算性について一層厳しくなることが予想されるとのことであります。こうした点からさらに検討が必要であり、年度内の結論が出せない状況であります。 先日中信地区処分場建設について、戦略アセスメントに取り掛かることが、生環部長会見で明らかになりました。その折、廃棄物処理事業団以外の民間業者の参入についても言及されましたが、県の考えが流動的でその真意を掴みかねております。いずれにしてもこのままで過ごせない課題もありますので、早急に県と今後の対応を協議致さなくてはならないと考えております。 これに関連して、埋め立て処分場の建設計画も早急に検討する必要があります。 現在、栗矢地区に建設致しております堆肥センターの件でありますが、来年度より本格運転が始められますと、良質堆肥が生産されてきます。堆肥の有効な利活用やセンターの運営について、関係者が鋭意検討されておりますが、独立採算による運営については困難も予想されます。村としては今後の阿智村農業を、有機活用の農業体系による安心、安全農産物の産地を目指していくこととして取り組んでおりますが、さらに多くの農家の協力が必要であり、そのための手だてを講じなくてはなりません。 次に、中関にあります有機緑化材製造工場(コンポスト)の件であります。悪臭防止対策が不完全のため操業停止になっております。現在親会社である吉川建設も参加して、悪臭対策の検討が進められております。しかし、完全な対策が見つからないまま既に1年を迎えなくてはなりません。村も下水処理場汚泥、クリーンヒル西部の汚泥の処理を、他の民間会社に依頼しており、このため処理費も予定より高額になっております。 私としましても、この処理施設設置について進めてきた責任を感じています。民間事業者ですから、建設計画や運営について村としてかかわることには限界がありますので、最悪の場合を想定した対応はいたしてきましたが、事前調査に欠陥があったことは今日の結果によって認めざるをえません。この際私はその責任について何らかの処分を科し、当初計画が達成されるよう事業者に強く要請したいと考えます。 また、今年度の主要事業である、情報化については、システムについて研究を行なっていただいてきました。NTTの特定地域向けシステムがよいのではないか、という方向でまとめられてきています。早急に発注できるようにしたいと思っていますが、今議会中には採用システムについてご説明いたします。 その他、次世代子育て支援事業による子育て環境の検討や子供の体力向上事業等に取り組んでおります。  今、地方自治体は大きな変革を迫られております。この変革を本来の住民自治に沿って乗り切ることによって、持続的な村づくりの可能性を見出すことができると考えます。議員のみなさまを始め、村民の皆さまのご協力を願って定例議会開会にあたってのご挨拶といたします。