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平成14年09月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2002年9月1日更新

はじめに

9月定例議会開会にあたり一言御挨拶を申し上げます。 平成14年度もこの9月末をもって半期を終えるわけであります。この間計画いたした事業につきましては順調に進捗いたしており、議員各位を始め住民みなさんのご協力に対して感謝申し上げます。 9月1日に行なわれた知事の失職に伴う出直し知事選は、田中康夫前知事が圧倒的な得票によって当選されました。長野県議会が行なった不信任決議が、県民の審判で否定されたことになりました。脱ダム宣言に代表される過去の経過にとらわれない事業の見直しや、車座集会やメールでの直接県民意見の聴取による政策の決定、情報公開など、1年8ヶ月の間に大胆な県政改革を進めてきました。しかし、急激な改革が、一方の民意としての県議会との考えの相違と、確執を生んだものと思います。又、市町村長との関係においても、県という広域での住民意志と市町村という狭域での住民意志の把握を巡り、問題も生じました。 今回の選挙にあたっては、「壊すから創る」をスローガンに掲げて当選されました。崇高な理念も現実政治の上で実現するためには、住民の力はもとより地方自治に関わる者の大きな力を必要といたします。例えば、選挙中市町村合併問題について「国主導型市町村合併」とは一線を画し「長野モデル」を創りたいといっていました。国が進めている合併攻撃をかわして独自の道を模索し実行に移すには、財源問題を始め並大抵なことではないと予測されます。日増しに厳しさを増す経済や財政の中で、県民生活を守り高めるためリーダーシップを発揮されるとともに掲げられた理念の実現を進められることを期待するものであります。 又、同時に行なわれた県会議員補欠選挙では、前吉田県議会議員の秘書として活躍されていた佐藤友昭さんが当選されました。お祝いを申し上げると共にご活躍に期待いたしたいと思います。

経済状況について

東京株式市場は、9月4日バブル後最安値を記録し6日にはこれを一時さらに下回る等全面安の状況にあります。アメリカを始め世界市場においても深刻な状況に陥っております。これによる影響は、大手銀行12行だけでも4兆円を超える含み損を発生させることになるといわれています。このままの状況が続けば、世界的な恐慌にまでなるのではないかと心配されています。アメリカの景気の上向きによって、輸出は回復基調にあり経済指標を上向きにしてきていますが、国内消費は伸びずデフレスパイラルの状況からの脱出はいっこうに進んでいません。 その上小泉構造改革でいう「国民の痛み」の部分はさらに増えることになってきました。医療費の患者負担の増、地方への歳出削減、年金制度の見直し等今年から来年にかけて目白押しであります。先日の信濃毎日新聞の記事によりますと、これによる国民負担は2.5兆円で、減税による負担減1兆円の効果を大幅に上回るとされています。このほかにも様々な負担増が予測されます。日本国内では毎年500兆円物を作っており、その500兆円のうちおよそ7割350兆円を消費に当てているといわれています。7割のうち約6割が個人消費で、1割が医療費等の政府消費であります。残りの3割が投資関連で、内2割が民間投資1割が公共投資の割合であります。こうしたことから景気をよくするためには当然個人消費を拡大させなくてはなりません。しかし、社会不安等で国民消費はいっこうに伸びる気配がありません。 アメリカの著名な経済学者であるジョン・ガルブレイス教授は最近著した「日本経済への最後の警告」という著書の中で小泉首相への提言として「哀れなフーバー(世界恐慌時のアメリカ大統領)」の二の舞になるなと述べ「政治への信頼なくして景気回復なし」といっております。今日の状況を転換するためには、国民に将来への安心を与え貯蓄に回している貨幣を社会に流通してもらう以外にないことを述べております。一刻も早く政策の転換を望むものであります。政府はこれらの事態を受けて20日をめどに経済対策をまとめるとしていますが、抜本的な対策が出されることを期待いたします。 こうした国の経済状況を受けて、地域の経済はさらに深刻さを増しております。製造業については輸出関連の伸びで若干の改善はあるものの価格の引き下げ等先行きは不透明であり、観光業については、夏の入り込み客は平年を若干下回りました。秋口からの伸びに期待いたしたすところであります。阿智総合開発株式会社については、株主総会の決定のように事務処理が進められており、この夏の入り込み客も昨年上回ったと報告を受けていますが、依然として厳しい財務体質にあり、村への支援が要請されています。特に、建設業は深刻であります。公共事業の減少によって受注が極度に落ち込んでいます。新聞紙上でご存知のように「南信管業有限会社」が不渡りを出して事実上倒産してしまいました。今後このような事態が起きないことを願うものであります。

地方自治体をめぐる状況

さて、我々地方自治体を巡る問題であります。平成14年度の地方交付税の普通交付税が確定されました。この結果はすでに報告いたしてありますように、臨時財政特例債を含んで約7,500万円の減少でありました。小規模自治体への段階補正の見直しによって3カ年で4,500万円、単年度で1,500万円の減少は覚悟しておりましたが、その予想を大幅に上回る減少であり深刻な事態であります。これは交付税算定による類似団体の基準財政需要額の算定方法を変えたことによるものであります。国の税収の減等による恒常的な交付税財源の不足のためこれを補う交付税特会借入金の増額等で交付税率を上げない限り交付税財源は確保できないのですが、国の財政支出はこれをできる状況ではありません。さらに、地方全体の借入金残高は195兆円(対GDP比39.2%)に上がっております。ますます苦しくなるばかりであります。 総務大臣は、地方財政の構造改革として地方税の拡充、国庫支出金の縮減、地方交付税の見直しを5月に発表しました。その後経済財政諮問会議等においていわゆる「三位一体改革」が進められております。この10月までに地方分権改革推進会議が国の補助金について一定の見解を出すといわれていますが、地方交付税の交付団体を大幅に減らすことも取りざたされており今後の動向が注目されますが、戦後民主主義の柱でもある財政調整機能を持つ交付税制度の拡充強化がなされることこそ重要であると考えます。

市町村合併に関して

次に市町村合併についてであります。ついに国はかねてからの自主的合併という大儀を、このごろ捨ててしまったかに見受けられます。3千自治体を1千自治体にとの目標を何が何でも達成したいとの姿勢であります。 交付税の段階補正の見直しによる削減に加えて、合併できなかった小規模自治体の対策として、自治体の二重構造化ともいうべき制度の検討を始めています。一定の人口以下の自治体について権限の制限等現在の地方自治法以外の自治体に格付けしようとするものです。いよいよ合併問題は避けて通ることのできない課題となってきました。以上の状況のなかにあって、どのように対応していくべきかが問われています。

1.地域経済について 今日の地域経済の困難は、先に述べたように国の経済政策に起因しています。国の経済、財政政策の転換を始め県施策に期待するところが大きいわけですが、村としての当面の対応として

  1. 現状経済の維持のために、観光人口対策や製造業の経営支援
  2. 地域資源を活かした地域経済振興のために、農地の荒廃化の防止と新たな高付加価値農業の基盤作り。
  3. 地域内循環経済(地域内消費を含む)システムの推進。
 を目標にして具体的対策を講じていきたいと考えます。

2.財政、合併について交付税の削減を見越した新たな財政計画を検討すると同時に、今回設置した財政検討委員会の検討結果に基づく議会を始め住民内での研究討論によって、今後の進む方向を定めていきたいと考えます。 合併については、国による強制的合併は地方自治の本旨に反するものでおこなわれるべきではないと考えております。本村の現状が住民の福祉を考える上では適正な規模ではないかと考え、持続の可能性を模索することが第一義であると考えて進めて参っております。しかし、少子化による人口の減少は避けて通れない問題である中で地域の維持をどのように図ることができるのかであります。単独行政の継続を基本に国県の動きや広域連合内での検討をみながら、様々な角度から方向を模索して参らなくてはならないと考えます。

事業の進捗状況

 各種事業の進捗状況につきましては例年のように10月の全員協議会でご報告いたしますが、主なものについて申し上げます。 建設関係につきましては、橋梁二橋については「わいWai橋」上部工、園原橋拡幅工とも発注を終了し工場生産等が行われています。道路改良、舗装工事については一部完了した路線を除き設計の段階であり、地元協議を経て早期発注をいたします。 地震関係の事業でありますが、新聞紙上で発表されたように今回東海沖地震に加えて「伊那谷断層地震」が急に現実味をもって発表されました。庁舎の耐震診断は、信州大学工学部の笹川教授に委託し現在実施中であります。引き続いて庁舎の改修、住宅の診断等進めてまいります。 下水道関連では、前年度より繰り越した事業については全て完了しました。今年度管渠工事については、今年度2.6Kmを計画いたしておりますが、2.1Kmを発注いたしました。これにより全長17.2Kmの59%が完了の予定であります。14年末までの下水道普及率は55%となる見込みであります。駒場保育所の水洗化工事、役場の下水道接続工事は完了しました。 中関に計画した高齢者生きがいセンターについては、この16日に上棟が行なわれます。県営の中山間地整備事業の今年度施工分は、丸山活性化施設、下原農道、七久里水路、撫で草原ほ場、備中原ため池工事であります。 今年の中学生の海外ホームステイは、清内路中学校とニュージーランドに14名が参加しました。 以上主要事業について申し上げましたが、決められた事業の年度内完成を目指して進めてまいりたいと考えます。しかし、今日の財政事情を考えますと、予算化されている事業についても費用対効果等見極める中で見直しを行いながら財政の健全化に心掛けて参らなくてはならないと考えます。

議案について

さて、本議会においては人事案件2件、報告案件2件、条例案件1件、決算案件11件、補正予算案件4件を審議いただきます。  人事案件につきましては、長年お勤めいただいた代表監査委員の原さんが任期途中ですが辞任されたことと、教育委員の任期満了に伴う委員の選任同意をいただくものであります。 また選挙管理委員会委員の選任については、委員の任期満了に伴い議会において選出していただくものであります。  報告案件は長野県知事選挙にかかる経費の追加補正を行った補正予算第3号について、村税条例の一部を改正する条例について専決処分を行ったものについてご承認をいただくものであります。  条例案件の内 国民健康保険条例の一部改正については、医療保険制度の改定に伴う改正であります。  次に、平成13年度の阿智村一般会計と特別会計の決算認定を受けるものであります。一般会計については、歳入総額4,930,315,940円、歳出総額4,896,673,863円、差引残額33,642,077円、翌年度へ繰り越すべき財源1,205,000円を差し引いた再差し引き残額32,437,077円となります。  特別会計につきましては、授産事業特別会計が2,314,633円、国民健康保険特別会計事業勘定が57,891,518円、直営勘定が375,418円、老人医療特別会計が209,160円、水道事業特別会計が3,437,001円、 温泉事業特別会計が257,240円、地域活性化施設特別会計が31,727円、下水道事業特別会計が7,001,668円、分譲住宅地造成事業特別会計2,572円、農業集落排水事業特別会計が2,693,699円、介護保険特別会計が2,728,506円、それぞれ翌年度繰り越し財源を差し引き後の残額となりました。  昨年に引き続いて本年も税等の滞納が多額になっております。鋭意滞納整理に当たっていますが、改善が見えないばかりか滞納額は増える一方であります。このまま放置するなら負担の公平性や特に国民健康保険税等は国保経営に影響がでることになります。強硬手段も考える中でこの解決に当たって参りましたが、景気の低迷を受けて大口滞納者がいっこうに改善されない上に新たな滞納者が生じる等、総額は減少できない状況であります。内容の詳細は収入役に説明させますので、よろしくご審議の上認定いただきたいとお願いいたします。  次に平成14年度阿智村一般会計補正予算第4号であります。歳入歳出それぞれ49,331千円の追加をいたすものであります。その主なものは、昨年度からの繰越金の増によって財政調整基金を1,219千円、来年度計画いたしておりました下郷地区の集会施設について、国の補助金がつくことが決まってまいりましたので1年繰り上げて実施する事業費30,000千円、景気低迷による商工業者への金融対策費として2,000千円、イノシシ、クマ等の有害鳥獣被害が増えており、これに対して特に地域営農集団ごとの対策の推進をお願いしていますがこれへの費用として700千円、7月に受けた災害復旧事業に7,471千円を計上しました。このほか社会福祉を始め緊急を要する経費を計上いたしました。  国民健康保険特別会計補正予算第2号は、前年度の繰越金1,891千円を追加するものであります。  老人保健医療特別会計補正予算第2号は、前年度繰越金9千円を追加するものであります。介護保険特別会計補正予算第1号は、歳入歳出それぞれ2,494千円を追加するものであります。介護保険の実施状況でありますが、今年度は、昨年度実績を50,000千円ほど上回ることが予想され、来年度の保険料の改定時には、月約1,000円ほどの値上げをお願いし3,300円にしなくてはならないと思います。上程のおり詳しく説明いたしますので、よろしくご審議の上議決いただきますようお願いいたします。

当面する課題について

次に当面しております問題について申し上げます。 後期5カ年計画については、少子高齢化の進む今日の地域の現状から「住み続けたい、住んでみたくなる地域」をどう作っていくのかが大きな柱にならなくてはならない。それは住民の皆さんの身近な自治組織において自ら作っていただくものでなくてはならない、との考えで進めてきていただいております。村内6組織ともその方向で研究がされていますが智里西地区では、計画作りの委員会が組織され住民アンケートが実施されております。一方伍和地区では組織の立ち上げが急ピッチで進められている等地区によってまちまちでありますが、目標に向かって進めていただくことが現状においては大切であると考えております。  地区ごとの計画立案を積極的に支援して参り、年度内にはどの地区も立案できるようにいたしたいと考えます。特に、先日行った重森先生のご講演をさらに進め総合計画の目標である、「一人ひとりの人生の質を高める」部分と深い関係のある「豊かさ」に対する住民共有の概念づくりや、「持続可能な発展」の概念作りの住民学習を同時に進めて参りたいと考えます。  次にご心配いただいております「コンポスト工場」の臭気対策についてであります。ご存知のように県の廃棄物処分場の取り組みを行って参る中で、村としての廃棄物処理に対する考えをもって参りました。改めて整理しますと「暮らしから当然排出される廃棄物処理については、減量化をすること、出された廃棄物については自区内処理の原則にたって考える。排出者責任としては適正処理を可能にするための分別等の排出責任の実施。処分については安全、安心と地球環境に負荷の少ない最新の処分施設の設置、すべての過程での住民参加と情報公開の原則」ということになると考えます。こうした考えにたって、下水道をはじめクリーンひる西部から出る汚泥処理施設を「スケールメリット」を考慮して有機緑化材工場の設置を進めて参りました。特に臭気に対しては、企業側の研究によって対応できるとの説明を受け、法律より厳しい規制値「脱臭槽周辺」での臭気強度2.5を協定書覚え書きで締結してありました。しかし、本格操業の課程で臭気が発生しました。原因の究明等の結果、今回これが守られるためには構造上の検討が必要であると考えましたので、地元委員会に相談し、事業者に営業による操業を停止し改善を命じました。事業者においてもこれに従い現在改善を進めております。村といたしましても、出来る支援は行ないますが、一刻も早い、問題のない操業再開を期待いたすものであります。

最後に

 また、先日は職員が酒気帯びによる自損事故という不祥事を起してしまいました。交通安全とりわけ飲酒運転防止を掲げて、安全協会をはじめ多くのみなさまが努力されているさなかでのことで村民のみなさまに申し訳なく強く反省をいたしております。今後はこのような不祥事が起きないよう努めてまいりたいと思います。 大変厳しい状況下での村政運営が続くものと思います、私どももこれらに一生懸命対処して参りますので、一層のご指導ご協力をお願いしご挨拶といたします。