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平成14年03月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2002年3月1日更新

議会3月定例会をお願いいたしましたところ議員各位のご出席いただき、平成14年度当初予算をはじめ、村政の重要案件についてご審議いただきますことについてまず感謝申し上げます。

平成13年度も後20日を残すのみになりました。本年度予定いたしておりましたすべての事業についても年度内完成を目指して鋭意努力いたしております。議員みなさまをはじめ村民の皆様にご指導、ご協力たまわりましたことに対しあらためて感謝申し上げます。

依然として我が国の経済、政治を巡る状況は混迷の度合いを一層深めております。ある雑誌の対談で経済評論家の内橋克人さんは、「どの時代にも、歴史を決める重大な国家的選択の瞬間というものがあります。21世紀を迎えて2年、今私たちの国はまさにそのような「歴史的選択のとき」を迎え、国内では過去に積み重ねた巨大な「負の遺産」の精算、国際的にはグローバリズムの言葉で語られる「世界市場化」への対応、国家安全保障、憲法問題など、まさに国家の未来を決定づける重大な選択に迫られています。」と述べております。私といたしましても、内橋氏の問題把握に共感を覚えるものであります。今日おきている政治や経済の問題を一時的な現象としない内橋氏の視点で見ることで真の解決の道を探らなくてはならないと考えます。

ジャパンワズナンバーワンといわれた経済の繁栄も日本的な政治や経済運営によってもたらされたものであります。しかし、製造業の空洞化をはじめとする経済不況、公共事業依存の結果としてもたらされた財政赤字等の問題に加え国民の政治的意識の変化も顕著になり旧来の考えや運営では通用しなくなった結果が今日の最大の問題であります。小泉総理が主張するように今回の構造改革が「聖域なき」といわれ、経済構造にとどまらず政治構造までその対象にされるゆえんであります。小泉構造改革が国民に自立自助を求め、市場経済原理による構造改革を進めておりますが、あまりにも急激な変化に我が国の経済構造がついていけないこと、平等理念にたつ戦後民主主義にもとづく国民意識との乖離が大きいこと等で改革のテンポが鈍くなってきております。こうした混迷の中で3月危機は回避できるのではないかという状況にありますが、実体経済は8日に内閣府が発表された9月から12月のGDPが1,2%減で3期連続の減少という状況で、デフレスパイラルの進行や金融不安等いっこうに景気回復の兆しが見えきておりません。こうした中で果たしてアメリカスタンダードといわれるリストラや不良債権処理という形で、中小企業等脆弱企業は倒産もやむなし、むしろ倒産を奨励するような構造改革でよいのかという意見も大きくなってきております。製造業や金融と言う供給側の競争力の強化を図る為にあらゆる合理化を進める道でなく、国内需要を喚起し国民消費の拡大をはかる福祉国家型国家による経済再生の道を主張する人々も増えつつあります。

我々が当面している市町村合併の問題も、元を正せば行財政の効率化という表面的な問題でなく、自然発生的なコミュニテイに近い小規模自治体を小泉構造改革の理念である効率的でないものは壊していくという考えにたって統合してなくしてしまうことを目指しているのではないかと考えざるを得ません。しかし、国が望むように3分の1以下の自治体になった場合県の存在をどうするか、一部の人がいうように道州制への移行がなされるのか国のあり方が現段階で示されておらず、国としても合併推進と併せて国の有り様を示すべきでないかと考えます。住民の暮らしを守る基礎的自治体である我々市町村の選択の基本は、戦後培ってきたどんな地域に暮らしていたとしても、国民として一定の行政サービスを受ける権利を有するという社会保障制度のさらなる充実と住民自治に基づく地方政治の進展という憲法の理念を更に進める立場でなくてはならないと考えます。私どもの地域に目を転じるとき、グローバル経済の中で地方の製造業は存続の危機に立たされており、消費不況の中で商業や観光業も大きな痛手を被っております。その上不良債権処理という金融問題がただでさえ厳しい地域経済の足をひっぱている現実に直面いたします。また、農業においても全般的に価格低迷が続いており、農業者の高齢化による不耕作地の増加等干し柿の高価格という明るい話題もあるものの依然として大きな問題を抱えております。こうした状況の下で村民の暮らしが大変厳しくなってきております。出社制限や、リストラによって給料の減額や収入の減少が進められてきており、今後もこの状況が続けられるものと心配されます。また、制度設立以来減額されることのなかった地方交付税の段階補正に手がつけられることによる減額が大きな問題であります。3年前に行われた小規模自治体の基準財政需要額見直しが4千人以下の自治体から10万人までの自治体に及んできました。本村においても昨年度は交付税会計での不足分を自治体におわせるという方策により実質的な減額が行われましたが、今年度からはその制度改正による減額に加え実質減額が約17百万円3年間で51百万円になることが予想されます。

 こうした大変な状況下で私は2期目の任期を務めさせていただくわけであります。一層気を引き締め多くのみなさんの御協力を得て事に当たらなくてはならないと考えております。先日の臨時議会の折り当面する課題として3点申し上げました。

  1. 地域経済の自立的再生。
  2. 地域の持続を可能にする人口維持。
  3. 一人一人の住民が地域の主体者として活き活き暮らせる地域。
以上3点であります。この課題を要約しますと 1 については、従来の外来の企業に依拠してき、地区内に内在する経済的資源を従としてきた今日までの産業施策を転換し、内発的な経済再生の道を模索し、域外からの所得移動を高め域内消費の拡大による地域循環型の経済を確立することを目標に進めることであります。特に農業と観光がキーワードでります。 2 については、福祉、教育、健康、環境等の施策を充実し住み易く住んでみたくなる地域づくりを目指すことであります。特に子育て支援や住宅施策等によって若者定住の促進を行わなくてはなりません。 3 については、住民の自己実現を支援することを基本とした行政の仕組みを早急に整備することであります。自分たちが創りあげた村という実感、達成感を共有できる村づくりを進めることです。そのため、住民の皆さんの中においても自己実現を目指す暮らしや地域づくりを共に考えていただくことである。この実現のためにまず職員の意識改革が欠かせません、共々努力して行かなくてはならないと考えます。以上の3点の実現なくしては阿智村の持続的発展は望めません。当然町村合併論議は避けて通れない課題でありますからなおさらであります。

 今回平成14年度予算編成にあたって議会にもご理解をいただいて次のことに配慮して編成作業を進めてまいりました。

     
  1. 交付税削減という事態を受けて、従来の施策に囚われないで 村を維持するための最低 の予算を明らかにする。  
  2. 住民の暮らしや活動支援の支出を見直す。  
  3. 住民の皆さんへの受益と負担を見直す。
  4. 以上の3点を行うことにより、今日まで住民のみなさんの負担を軽減したり、補助金を交付してきた事の転換を図らなくて はならないこと、住民の皆さんが今最も必要としている施策を 模索しなくてはならないことから、予算編成途中で住民の皆さ んに予算編成過程の公開を行い意見や提案を受けられる手だて を講じる。  
  5. 議会においてもこうした観点で提案、協議を事前で深めていただく。  
  6. 維持的経費と戦略的経費を分けて検討し、事業予算として縦 割りから事業集約型にする。
以上の考えに基づいて進めてまいりましたが、初めての試みであったので全て良という結果でなかったと思います。しかし、住民主体、説明責任等が要請される今後の施策決定の方法として改良を重ね今後も続けられて行かなくてはならないと考えます。

さて、今議会に提出いたします平成14年度予算案、その他の案件についてご説明いたします。平成14年度一般会計予算は、総額36億4千4百万円であります。昨年が38億3千4百万円ですから1億9千万円の減額であります。村債については4億4千170万円を見込んでおります。元金を5億6千12万円返済いたし今年度末の村債見込額を前年度より約1億1千8百万円減らすことといたしました。歳入について景気動向を見て村税を11,297千円減、地方交付税について8,500千円減額しております。交付税の減分として臨時財政対策債を120,000千円発行いたします。特別会計については、昨年より2会計廃止され8会計で2,404,894千円であります。以下主要事業を第4次総合計画の項目によってみてみますと

第1に「個性を尊重し心豊かな人生を送れる村を目指す」についてであります。 14年度は、教育改革が具体化される年になります。週休完全5日制やゆとり教育、総合的学習の導入等急激に変化する学校教育に対して保護者の側の意識がついていっておらず十分理解がされておりません。教育改革のねららいとしている地域と学校の一体性、基礎学力の低下を許さない体制等目指すものと現実の乖離は大きなものがあります。地区ごとの教育懇談会を教育委員会が行っておりますが、一層地域と学校の連携を深める努力を行う必要があります。学童保育をはじめこれに対応する事業等については実施後の検討用を見てを必要な手だてを講じていく事が確認されています。本年も第1小と中学に村費講師を設置します。この他外国人等帰国児童指導講師設置、障害児介護者の設置を行います。新学習指導要領に基づく指導用品の整備、コンピューターウイルス対策等の経費を計上しました。施設については第1小体育館の雨樋等の修理工事を計上しました。社会教育では、地区公民館の活動費を増額し地区公民館の活性化を進めることとしました。昨年の「東山道サミット」に続いて本年は、全国地名研究大会の開催を本村で受け入れることとし大会への補助金を、またすでに発掘が完了して整理のできていない「杉の木遺跡」の遺物整理の費用を計上しました。また高齢者の自主的活動への補助制度を新たに設け、子供と高齢者のつながりや高齢者の自主的活動の伸展を図るようにしました。この他中学校改築基金に1億円を積み立てます。健康に暮らせる村を目指すと同時に学校5日制による対応として子供のスポーツへの取り組みを強めることを目標として地域スポーツクラブの育成を行う経費を計上しました。

第2に「誰もが健康で心安らぐ村」を目指す施策についてであります。高齢化率が27.3%となりました。様々な障害があったとしても寝たきりにならないようにするための対策は緊急の課題であります。高齢者が目的を持って暮らしていける環境を共に作ることが必要であります。誰でも80歳以上の高齢者に支給していた敬老年金の支給年齢を90歳に延長し敬老祝い金としましたが、新たに元気な高齢者の活動支援として「高齢者生きがい健康づくり事業」「高齢者生きがい活動支援事業」をもうけました。虚弱な方や一人暮らしの高齢者に対する支援も社会福祉協議会に委託して行います。引き続いて水中運動等の事業も行いますが新たに設置した「伍和高齢者生きがいセンター」を利用しての「いきいき デイサービス」「屋内軽スポーツ活動」等を実施します。また中関地区の高齢者活動の場所としての「中関高齢者生きがいセンター」の建設についても国に補助金申請を行っており建設予算を計上してありますが、補助金の確定ができておらず流動的であります。介護保険導入以来、安心して在宅で介護が受けられる村づくりを目指しております。しかし、施設介護への希望が多いのが現状です。このため介護費用は当初計画を大幅にうわまわることになり県の基金借り入れをお願いしなくてはならない状況であります。従来のサービスの充実強化を図り、介護をされている人の希望でもある「在宅で安心して暮らせる地域づくり」を一層進める必要があります。  家庭介護者に年間12万円の介護慰労金を支給しておりましたが、積極的に家庭介護者の負担軽減を計るために「介護者に休暇を」の考えを具現化する方向にこの経費を活用することとしました。慰労金支給から「介護者休養支援事業」と名称を変え、ショウトステイ等が気安くできるようにします。  障害者福祉についても、知的障害者のデイサービス事業を知的障害者を持つ父母の方との共同事業で実施します。また身体障害者ホームヘルプ事業、精神障害者ホームヘルプ事業を行う他身体障害者に対する新規サービスを実施します。  授産所についても景気の低迷を受けて仕事が少なくなってきております。しかし、雇用状況の悪化で利用者は増える傾向にあります。農業を取り入れ等今後のあり方を含め研究していく必要があります。  子育て支援についてでは、保育所の機能の充実に引き続いて務め、保育所を地域の子育て支援センターとして活用できるようにします。子育て支援センターについては子育てに関わる全ての部署の職員の交流が更に進められるようにします。  第3子以降の子供に交付していた祝い金を20万円から10万円とし、第3子以降の保育料の軽減にあてるようにし3割軽減としました。14年度以降出産の第3子以降の子供が保育所に入る時点ではできるだけ負担0に近づけるように進めます。また引き続いて保育料軽減を行います。  地域福祉を活発にするため社会福祉協議会に対する活動支援を行います。  健康づくりについては、水中運動の普及と同時に誰でも何処でも適当な運動のできる村を目指して進めます。  健康検診についても従来の検診事業の他飯田病院阿智診療所の整備が進み検診が可能になったのでここでの検診を村の検診対象に取り入れます。  第3は「地域を支える力強い産業の村」についてであります。  地域循環経済システムを目指して全産業が取り組めるように体制づくりを行います。 既存企業の存続や新規事業の転換等に対する金融支援を強めます。  商工会を通しての商工業振興、不況対策事業に支援を行うと共に行政としてできる直接的支援を行います。 農業の振興については特に力をかけることにいたします。農協との協調により農業の活性をはかるため「営農支援センター」を共同設置するようにします。遊休荒廃地の活用、有利農産物栽培と販路の開拓、夏秋いちご等新たな特用作物の普及等を行うと共に、観光事業との連携による「健康保養地構想」実現の農業からのアプローチを行います。 また、数年研究をしてきました農産加工についても、事業化の可能性を試す次期と考え加工工場としての独立経営を模索し、できるだけ早い時期での民間法人への移行を行えるようにします。  観光産業については、既存のヘブンス園原をはじめ昼神、園原等の事業維持に力を注ぎます。観光協会の活動に対し引き続いて事務局員を派遣すると共に財政的支援を行います。  「湯ったりーな昼神」は、オープン依頼15万人の入場者があります。また先日行われた「温泉を使った健康づくりシンポジューム」においても湯質の良さが協調されました。温泉の安定的供給の為の対策を講じます。  「健康保養地構想」実現プログラムづくりを行います。  林業についても新たに里山整備事業を取り入れる等間伐促進も行っていきます。  第4は、「自然と共生する便利で快適、安全の村」についてであります。  道路改良事業については大きな改良計画は一部を残しておおかた完了しました。本年は下河原橋の上部工と園原橋の改良の橋梁工事が大型事業であります。改良を必要とする路線も限られてきています。維持改良事業についてもできるだけ関係地元で行っていただけるよう資材費、重機使用量を予算化しました。自治会活動での御協力をいただきたいと考えます。  巡回バス事業も有料化しましたが利用者が有料化によって増える等順調な滑り出しでした。更に充実を図ってまいります。  下水道事業については、会地処理区のつなぎ込みも順調に進んでおります。更に普及を計ると共に、管路工事を進めます。  分別収集、資源回収と積極的にゴミ処理活動を行っております。収集処理に多額な経費がかかることから受益者負担をお願いしました。14年度よりそれぞれ負担をいただくことになります。ゴミの減量化や資源化に向けた努力を更に強める必要があります。  自然環境を守ることは、我々が日常生活で知らず知らず環境に負荷をかけていることから意識的に取り組まなくてはならない課題であります。現在村内の植物の調査を行っておりますが、今年度より阿智川の水質及び水生動物の調査を行い必要な保全、改善に努めます。  また、いつ起きるか解らない東海沖地震や南海沖地震に備えた防災体制を整える必要があります。地震対策の基本は住宅内の体制が最も大切であるという教訓から家庭用「防災のしおり」を発行すると共に専門家をアドバイザーとして委嘱し学習の機会を設けます。  一般住宅の耐震診断を試験的に行います。また耐震診断士を取得する人に補助金を交付します。地震発生の折り対策本部となる役場庁舎が耐震構造でないので耐震工事を施工します  最後に「住民主体の村」についてであります。  身近な課題はより身近なところで決めていただくことが住民のみなさんの暮らしの向上(住民益)に結びつくと考えます。自治会の組織化も全ての地域で取り組まれてきました。  また村づくり委員会も組織されてきました。引き続いて住民のみなさんが自発的自主的に地域づくりに取り組んでいただける素地を作るために支援を行います。また行政執行にあたってはできるだけ住民のみなさんと2人3脚で実施にあたるようにします。  合併問題をはじめとする行政情報の共有化を更に進めます。また情報化のあるべき姿を今年1年の内に決定し来年度取り組めるようにします。  効率的な行政運営のための庁内組織改革や男女共同参画や住民参加のについて諮問委員会等のあり方等引き続いて研究を進めます。  今予算編成にあたって補助金交付の見直しを行いました。これの評価も行うことにしております。行政評価のあり方も研究していただき、評価委員会を設置します。  以上、主要な事業や新規事業の主なものについて述べてきました。激動する時代の中であり予算を固定的にとらえないで、状況によって柔軟に判断してまいらなくてはならないと考えます。  以上の予算案件の他今議会でご審議いただく案件は、人事案件1件新たに条例を制定いたす案件5件、条例の改正案件11件、条例の廃止案件1件、契約案件3件であります。  上程の都度ご説明いたします。  先日9日に飯田市三穂地区に田中知事が出向いて、三穂地区住民のみなさんに「廃棄物処理場」について知事として正式な要請を行いました。堰を切ったように不満や、不安が出されたときています。本村の住民の方も何人かが発言されたようであります。これらに対して知事からは、処理場の必要性を前提に今後も疑問に応えていくことを述べられたとのことであります。いずれにしましても閉塞感の強かった三穂地区の動きが一歩前進したとの評価がなされるものと思います。環境保全協定の締結を未だ行っておりませんが、私としては飯田市の状況を今少し見守りたいと考えます。  予算編成過程においても議員各位には相当の時間をかけてご協議いただいてまいりました。今議会は長期にわたって数多くの議案についてご審議いただかなくてはなりません。よろしくご審議の上で議決いただきますようお願いいたします。