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平成13年09月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2001年9月1日更新

9月定例議会開会にあたり一言御挨拶を申し上げます。平成13年度もこの9月末をもって半期を終えるわけであります。この間計画いたした事業につきましては順調に進捗いたしており、議員各位を始め住民のみなさんのご協力に対して感謝申し上げます。
6月29日に小泉内閣最初の国政選挙である、参議院議員選挙が行われました。その結果はご存知のように、聖域なき構造改革を掲げた与党が圧勝を納めました。選挙中に小泉総理が国民の痛みにも言及しましたが、国民の選択は痛みが自分にも及ぶであろうことを覚悟の上で、この道を選択しました。とりわけ今回の選挙では、国会議員空白が続いた飯田下伊那地方から、吉田博美さんが当選を果たされました。お祝いを申し上げると共に、ご活躍を期待したいと思います。

政府来年度予算

政府は、経済財政諮問会議の方針に基づく、来年度予算方針を示しました。この中身は公共事業等を5兆円減額し、環境、少子、高齢化、都市再生、地方活性化、人材育成、情報技術には2兆円増やして、差し引き3兆円を減額して国債発行額を30兆円に抑えることを、骨子としております。このごろ各省庁の概算要求が出そろい、国債費と地方交付税交付金をあわせて一般会計の規模は、3.7パーセント増の85兆7千億円であると報道されました。公共事業費は10パーセント減額されています。確定予算案はこれから作られていくわけでありますが、ここにきて老人医療費の支給年齢の引き上げ、社会保険加入者の医療費自己負担の2割から3割への引き上げ、地方交付税見直し等が出され、国民や地方への痛みが具体的になってきています。

9月7日には、4-6月の国内総生産(GDP)が発表されました。実質で前期比マイナス0.8パーセント、年換算3.2パーセントのマイナス成長となっています。現在我が国の経済は、バブル崩壊後最悪の経済状況が続いております。株価の低迷、完全失業率が5パーセントを上回る等危機的状況に陥っており、世界不況も懸念されています。
景気回復に対して様々な意見が交錯する中で、小泉内閣はあくまでも不良債権処理、国債依存からの脱却、より徹底した競争原理の採用を進めようとしております。しかし、このような強気の政策推進の陰で、競争力の弱い、経済的基盤の脆弱な我々地方経済の衰退が懸念されております。

村内企業

先日わたくしどもが行った村内の企業の聞き取り調査によると、聞き取りを行った製造業6社のうち4社が受注減を訴えており、また変わらないと答えたところでは単価の切り下げがあったと答えております。また今後の見通しとして、受注減がさらに進むとしております。小売業、温泉地等の観光業においても、厳しい状況下では善戦はしているものの、今後の見通しは全くたたないと答えており、先行き不安は大きなものがあります。特に建設業については、現在の災害復旧が最盛期で、これが終了後には公共事業の減少による受注減にみまわれるものと思われます。
早急に地域経済へのセーフティネット等独自な施策を確立されることを、望むものであります。
特に、地域振興のための実業と単なる金儲けのための嘘業を同一視した、画一的な不良債権処理が進められております。これが強められていくなら地域の事業は存亡の危機に立たされることになります。この点は、当然政府において考慮されるべきであると考えます。一刻も早い適切な経済対策が講じられることを、望むものであります。

市町村合併

また、今日国の財政施策との関連で、地方自治に対して大きな課題が背負わされてきています。長年の地方分権への要求によって、昨年地方分権一括法が成立し、地方の時代が到来したかに見えました。しかし、これを実質支える財源委譲が実現されてきませんでした。そればかりか行財政改革の中で地方交付税制度見直しが具体化し、交付税1兆円の減額を進める反面、市町村合併特例法に基づく合併特例債等の優遇施策を打ち出す等、アメとムチの政策が強められてきています。
強制的な合併推進は行わないと言っていますが、すでに交付税の段階補正の見直しによる小規模自治体の削減、合併特例債による誘導が行われてきています。今年度本村の地方交付税決定額については、心配された減額措置は免れたように見えますが、国がこれまで交付税会計での借り入れてきた分を、地方が独自に借り入れを起こすように変更になった臨時財政対策債分76,000千円が減額されております。
構造改革下では当然我々自治体においても、思い切った財政削減を始め新たな方策を見いださなくてはなりません。また自治体独自の施策を実行できる体制の整備を、強化しなくてはなりません。職員の意識改革がを進めることは欠かせませんが、住民のみなさんにもこの状況を理解していただかなくてはならないと思います。
特に、公共料金等の補助と負担の問題を含め行政コストの検討は、早急に論議をいただかなくてはならないと考えます。
私は現在進められている市町村合併については、批判的な意見を持っております。人が暮らしを立てていくための組織は小さい方が良い、という考えからです。市町村合併がされると、自治体の大型化によって住民サービスの低下が避けらません。このような住民の皆さんへの直接的な影響も大きな問題でありますが、それ以上に市町村再編後の国と地方の関係が明らかにされていないことに、疑問を持っています。権限や財源移譲がどうなるのか、また、国や県をはじめとする行財政構造をどうするのか等、市町村だけに犠牲を強いた後の先行きが明らかにされない時点で、合併のみ論じることは我々の将来のためにも危険である、と考えるからです。
政府は、人口に重きを置いた地方交付税制度に変えようとしていますが、そうではなく山林を始め国土の大半を守っている中山間地に配慮した制度にして行くなら、財政を理由とした合併論議から我々は解放されるのであります。それぞれの歴史を持つ地域が、小さくても独自性をもって住民福祉を実現できるための地方交付税制度への改革を、要求していきたいと考えます。

各種事業の進捗状況

さて、各種事業の進捗状況につきましては、例年のように10月の全員協議会でご報告いたしますが、主なものについて申し上げます。
建設関係につきましては、道路改良計画路線3路線の内、1-12号線の殿島を発注しました。あとの2路線については現在設計書を調整中で、早期に発注できるようにいたします。橋梁については、下河原橋下部工を発注し、工事に取りかかっています。
舗装工事2路線の内備中原については完了しました。
農林関係につきまして、県営で行っていただく中山間地整備事業の今年度施工分は、曽山、七久里2カ所の井水改良に着手します。このほか4カ所の貯水池建設を計画しております。
智里下平に建設いたします若者用住宅については、請け負った(株)ヤマウラにおいて細部設計が行われ、近く着工の予定であります。
伍和備中原に建設する「高齢者生きがいセンター」については、建設工事に着手いたしております。
中学生の海外ホームスティーは、今年も13名のみなさんがアメリカでの生活を体験してきました。
昨年度より繰り越してまいりました全ての事業は、完成を見ております。
災害復旧事業については、中野地区の林道事業が現在進められており、年度内完成の予定です。
また、下水道事業については、会地処理区の14年4月の供用開始に向け、この年末より試験運転を開始できるよう工事を進めております。本年度村施工分は2.6キロメートルですが、すでに2.1キロメートルを発注いたしました。今年度計画した管渠工事を完了いたしますと管渠延長で14.3キロメートルになり、54パーセントが完了したことになります。
14年4月現在で個別処理も含めて本村の下水道普及率は48.6パーセントになる予定です。
横川の水道工事につきましては、17,850千円で発注しました。
今年度計画いたしておりました村営住宅事業関係につきましては、先日の議会全員協議会等で論議いただきましたように、事業の見直しを進め、方向が決まり次第事業計画を再度立て直していきたいと考えます。
従来自治体の財政執行にあたっては予算主義を取ってきているわけでありますが、急激な社会変化や、財政危機に対応するためにも、年度途中での見直し等の柔軟な財政運営に心がけなくてはならないと考えます。
ご心配をいただいております「湯ったりーな昼神」でありますが、入館者がこの9月6日で61,000人を越えました。また水中運動の受講者も、現在登録されている方が309人となっています。

村政運営の基本

私は村政運営の基本を「住民主体」という理念で、今日まで進めさせていただいてまいりました。
住民のみなさんが、村の主人公として行政に関わっていただくことであります。そのためには、村という広域の単位で関わっていただける方ばかりではありませんから、住民のみなさんの状況に応じた狭域の単位がなくてはなりません。そうした狭域の単位として、地縁組織である古くから形成されてきた地域共同体の役割を、見直すべきであると考えてきました。住民の暮らしにもっとも近いところに、住民の皆さんの手による自治を確立し、その連合体として村の政治を位置づけられるように考えられないか、ということです。
西欧における日本研究の開拓者の一人にE.Hノーマンという学者がいますが、彼は「自治」を「セルフガバメント=自主政治」といっています。自治を構成する人全てが主体者としての責任を持って事に当たること、さらに構成員全てが納得の運営を行うことを、自主政治=自治といっていると、私は理解しています。「この自主政治をうまく実行するのは時間と忍耐を要する技であって、試験してみたり間違ったり、そこに余裕というものがなければならないし、なかんずく市民に対しては高度の抑制と理解が要求される。」(E.Hノーマン)
顔と顔のわかる範囲こそが、人と人を結ぶ福祉や子育て等生活に密着した人々の、本当の交流や解放ができるものである、といわれています。組織が大きくなって広域になればなるほど、公平という均一化や決められた論理に沿って運営されなくてはならないのです。反対に一人一人が大切にされなくては、組織が継続していかない狭域になるに従って、一人ひとりの感情や個性、地域の特性に配慮された運営がされなくてはならないのです。
そうした点から村の第4次総合計画に柱である「住民一人ひとりの人生の質を高められる・・・」をつくるためには、村という広域の組織より地域共同体の役割に期待するところが大きく、共同体の活性化によらなくては目的の達成はできないと考えます。
また、村の基盤産業である農林業の振興は、今後の村づくりの鍵を握りますが、この振興には土地と密接な関係にあるがゆえに、地域共同体の力でなくしては土地を守り農産物の生産から出荷までの一貫した体系は確立できません。
共同体の大きさは何をするかの目的によって異なるのは当然ですが、行政とタイアップして地域振興を考える共同体を、現在の部落を越えた地縁的組織や旧村単位で自治組織として体制強化を進めていただいております。現在村内の6組織で具体的な取り組みが始まっております。さらにこれを進めていけるようにしたいと考えます。
今後具体的には、各自治組織において地域課題を明確にしていただき、これを基に出された要望、提案を中心にして懇談を重ねるなかで全体計画案をつくって、議会審議に付していくようにしたいと考えます。
以上の他で全村的な課題として、介護を必要とする在宅者の介護環境の充実、障害者福祉や子供の教育問題、環境問題等がありますが、関心の高いみなさんを中心にしてそれぞれ研究を進めていただきたいと考えます。

本議会審議

さて、本議会においては人事案件1件、報告案件1件、条例案件6件、決算案件12件、補正予算案件5件を審議いただきます。
人事案件につきましては、教育委員の任期満了に伴う委員の選任同意をいただくものであります。
報告案件は、選挙関係従事者の報酬に関する条例改正を専決処分させていただきましたので承認をいただくものであります。
条例案件の内、表彰条例は、従来規則で行って参りました村の功労者表彰について条例事項とし、曖昧な部分のあった表彰基準を見直すものであります。また保育園条例については、智里西児童館として運営をしてきましたものを、保育園として運営していくことにいたすものであります。
次に、平成12年度の阿智村一般会計と特別会計の決算認定を受けるものであります。
一般会計については、歳入総額53億7908万8928円、歳出総額52億9633万0250円、差引残額8275万8678円、翌年度へ繰り越すべき財源1952万2000円を差し引いた再差し引き残額6323万6678円となります。
特別会計につきましては、授産事業特別会計が262万6996円、国民健康保険特別会計事業勘定が4050万3410円、直営勘定が33万8686円、老人医療特別会計が20万0512円、水道事業特別会計が374万0003円、温泉事業特別会計が198万6577円、農産物集出荷施設特別会計が0円、地域活性化施設特別会計が2万1422円、下水道事業特別会計が1083万4046円、分譲住宅地造成事業特別会計3,372円、農業集落排水事業特別会計が125万1906円、介護保険特別会計が325万5492円それぞれ差引残額となります。
昨年に引き続いて本年も税等の滞納が多額になっております。鋭意滞納整理に当たっていますが、改善が見えないばかりか滞納額は増える一方であります。このまま放置するなら負担の公平性や、特に国民健康保険税等は国保経営に影響がでることになります。強硬手段も考える中で、この解決に当たって参りたいと考えます。内容の詳細は収入役に説明させますので、よろしくご審議の上認定いただきますようお願いいたします。
次に平成13年度阿智村一般会計補正予算第2号であります。歳入歳出それぞれ91,967千円の追加をいたすものであります。その主なものは、昨年度からの繰越金の増によって財政調整基金を16,619千円、土地保全のために駒場山林委員会より官公造林地の植林木の購入に3,310千円、芳山氏との昼神入り口の土地取得にかかる損害賠償調停による賠償金2,146千円、巡回バスの購入に16,000千円、間伐促進事業に4,495千円、不況対策のための資金対策と誘客対策に5,000千円、湯ったりーな昼神の改修と周辺整備に10,000千円、8月21日の台風災害によって農地等に災害が発生しましたのでこのための復旧費12,000千円をそれぞれ追加をお願いするものであります。国民健康保険特別会計補正予算第2号は、歳入歳出それぞれ8,002千円を追加するものであります。村民の健康増進のための健康調査を実施する費用を追加するものであります。
温泉事業特別会計補正予算第1号は、歳入歳出それぞれ2,955千円を追加するものであります。 下水道事業特別会計補正予算第1号は、歳入歳出それぞれ40,297千円を追加するものであります。国からの事業費枠の増により下水道によって掘り返した駒場地区県道の舗装を行うものであります。介護保険特別会計補正予算第1号は、歳入歳出それぞれ7,151千円を追加するものであります。
上程のおり詳しく説明いたしますので、よろしくご審議の上議決いただきますようお願いいたします。

最後に

最後になりましたが、本年は阿智村発足45周年の年に当たります。災害等の苦難を乗り越えて、今日の村の姿を作り上げていただいた先輩のみなさんのご苦労に思いをいたし、ちょうど21世紀初頭という特別の年である本年を機に、豊かで潤いのある村づくりに邁進することを誓い合いたいと思います。この年を記念しての特別の催しを計画しておりませんが、これから年度末に予定される各種事業や住民のみなさんの企画事業も記念事業として位置づけ、さらに有意義なものにしていただきたいと考えます。11月4日にはNHKの協力をいただいて「真打ち競演」の収録があります。また、お決めいただいた条例に沿って村政功労者の表彰式も計画いたしております。それぞれ住民みなさんの積極的なご協力をいただきたいと思います。大変厳しい状況下での村政運営が続くものと思います、私どももこれらに一生懸命対処して参りますので、一層のご指導ご協力をお願いしご挨拶といたします。