ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 総務課 > 平成21年06月定例議会 村長あいさつ

平成21年06月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2009年6月1日更新

はじめに

 6月定例議会にご出席いただきご審議いただくことにまず感謝申し上げます。この春は前半で大変暖かい日が続きましたが、その後低温になる等不安定な気象状況に悩まされました。4月28,29両日には遅霜による凍霜害が発生し、カキ、ナシ、リンゴ等の果樹やアスパラ等に被害をもたらしました。被害当初は軽度であるとみておりましたが日を追うごとに重度化しており、今年の収穫ばかりではなく来年に影響するのではと心配いたしております。被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げるとともに、村としてできる営農支援を行ってまいりたいと考えます。 又、新型インフルエンザが発生し、大きな問題になりました。周期的に発生すると云われておりました新型インフルエンザでありますが、毒性の高い「鳥インフルエンザ」の発生による対策を講じている最中の発生で世界的にも厳しい対策を講じ、我が国においても、空港での水際作戦や、国内発生に対する感染予防対策が行われました。幸いにも、弱毒性であったということで大きなパニックを起こす状況は回避されました。しかし、想定されていた「鳥インフルエンザ」であったならどうなっていたか考えると様々な問題点が浮かんできます。今後国においては、今回の経験を基にさらなる実効性のある対策が進められると思いますが、我が村に関して考えてみると、高齢世帯対策、学校や保育所、デイサービスセンター等の休業対策等、きめ細やかな対策が準備されなくてはなりません。今回、昼神の旅館において一次検査で陽性の疑いの旅行者が出、幸い二次検査で白と判定され事なきを得ましたが、万が一感染者であった場合の対応を考えると、旅館施設閉鎖ををはじめ様々な対策が要求されことを想定すると、その準備のなさを痛感しました。これを教訓にしっかりした準備を行う必要があります。

 アメリカ発の世界同時不況の影響は、我が国経済を直撃しています。内閣府が発表した1から3月間の国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で15.2パーセント減と戦後最大の落ち込みであったことを報じています。輸出の大幅減と国内需要が急減したことが原因であります。また、4月の有効求人倍率は過去最低の0.46倍、完全失業率は5年5ケ月ぶりの5パーセントとなったことを政府が発表しました。しかし、5月後半になると、日銀も内閣府も「景気悪化は緩やかになった」とし、景気判断を上方修正しました。しかし、『与謝野大臣が「日本の経済は多国の経済が立ち直るのを待たねばならない宿命にある」といっているように、外需頼みの「宿命」を受け入れながら、内需をどう拡大させるかであり、政府の景気対策にかける期待は大きいものがあります。(朝日新聞、5月21日)』と報じているように非常に流動的であります。こうした国の経済動向の中で、村内の経済状況は、製造業については、一時のような状況は脱し、いくらか受注について見通しが持てるが、我慢の時だとある経営者は語っておられました。小売業や建設業は依然として厳しい状況が続いております。観光業についても、新型インフルエンザや気候変調で誘客数の減少に悩まされました。今後の見通しも厳しいものがあるといわれています。

 こうした状況を受けて、政府は21年度予算が成立すると間を入れずに景気対策のための補正予算を国会に上程しました。参議院では否決されたものの29日には衆議院で可決成立しました。補正総額は15兆4千億円で様々な景気対策が盛り込まれております。省エネ商品へのエコポイント支給、小学校入学前の児童に3年間一人当たり月3万6千円の特別手当支給、対象年齢の女性に子宮頚ガンと乳ガン検診の無料クーポン券支給、後期高齢者医療制度保険料の軽減等、国民の暮らしに掛かる「安心と活力実現」に4.2兆円、雇用調整助成金や企業むけ融資枠の拡大などの「緊急対策」に4.9兆円、太陽光発電等の普及や整備新幹線等の公共事業などの「成長戦略」に6.2兆円を盛ってあります。政府は考えられる全ての対策を盛り込んだと自負しております。21年度の当初予算88.8兆円と合わせると実に100兆円を超す大型予算となります。野党等からは選挙目当てのばらまき予算との批判も出ておりますが、早期に実施され景気上昇が図られることを期待致します。しかし、国民の暮らしに掛かる対策は、今年度単年度だけの対策とされており実効性に疑問も残ります。又、このための財源は、国民一人当たり約8万5千円総額10.8兆円の借金で賄うものであります。結局当初予算と合わせて税収を上回る43兆円の国債の発行をするということになります。この結果赤字国債の累計は580兆円に達します。国と地方を合わせた債務残高は、816兆円に上ることになりました。「骨太の方針06」で示した2011年での財政収支の黒字化は不可能になり、新たな財政目標が検討されております。このままでは消費税導入による健全化が現実のものにならざるを得ません。経済財政諮問会議の「骨太の方針09」にどう表現されるか注目するところであります。本日の新聞によると、政府は2017年に消費税率12パーセント増の試算を出したと報道されています。このように大きな問題を含んだ経済対策でありますが、あとで述べますが、村においても将来を見込んだ、実効ある施策を計画し実施に移していきたいと考えます、特に短期間に事業計画を上げなくてはなりませんので皆様の具体的な提案に期待いたしたいと考えます。

 こうした動きが進められている反面で、母子家庭の児童手当が廃止される、社会保障費の自然増分年2,200億円削減が継続される等、労働者派遣事業法の温存等内需を冷え込ませ、国民の暮らしを苦しめている根本に係わるところの改正は一向に進んでおりません。このため生活困窮家庭は増加しており(本村においても例外ではありません)厚労省が5月21日発表した2007年の「国民生活基礎調査」によると、国内の1世帯当たりの平均所得は07年には前年より10万6千円減の556万2千円であったとし、平均所得より低い世帯は6割に上り、200万円以下の世帯は18.5パーセントに達したとしています。さらに、暮らし状況についてでは、子供のいる世帯では「苦しい」と答えた世帯は62.1パーセントになっています。今私たちは、こうした事態に直面し改めて貧困の問題を考えてみなくてはならないと思います。憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とうたっております。行政の役割は、これを実行することに凝縮されると思います。しかし、我々行政にかかわっているものも含めて「最低限度の生活」の基準である最低生活費がいくらかを承知しているでしょうか。恥ずかしいことですが私も詳しく承知しておりませんでした。本村で40代の夫婦と小学生の子供2人である家庭の場合は、月160,250円、年1,923,000円となります。ちなみに70歳以上の一人ぐらしの場合は、月59,170円、年710,0040円ということになります。これ以下の世帯は当然生活保護世帯に認定されてもよいわけですが、本村の場合生活保護世帯は、8世帯18人にとどまっています。ちなみに本村の一世帯当たりの平均所得は、推計で400万円弱になるのではないかと思います。 こうした状況について、湯浅誠氏は「反貧困」(岩波新書)の中で『「生活保護基準は、貴方自身の最低生活費を定めているんですよ」といわれたことがあるだろうか。「最低賃金や老齢年金より生活保護の方が高いのはおかしいじゃないか」といった低所得者間の「格差」の問題とばかり語られてきた。』と日本国民の意識の低さについて述べています。こうした我々国民の意識が、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均以下の児童、家庭関連の政府支出割合1パーセントという状況や教育費への公費支援の薄い状況を許しているのであります。 今回の経済対策が、一年だけのばらまきに終わっていては、内需を喚起し、国民消費を増やすことで景気の回復を達成することは不可能であるといえます。子や孫の代の収入を前借りして行われる今回の経済対策を真に実効性のあるもの国民お暮らしの向上に役立たせるものにするためには、現代的貧困をもたらしている制度の改革がなくてはならないと考えます。そのためにはまず我々自身の意識の改革が必要であり、「福祉」とは何かをもう一度再認識することがなくてはなりません。ノーベル賞を受賞したインドの経済学者アマルティア・セン博士はその著書で「人の福祉を理解するためには、同じ財の組み合わせを与えられても、健康な人ならばそれを用いてなし得る多くのことを障害者はなしえないかもしれないという事実に対して、我々は注意を払うべきなのである。」と述べています。これは、福祉とは健康な人がなし得る可能性全てを障害者も成就できることであるといっているのであります。それは全てのハンディキャップを持つ者への共通する考えであります。地方自治法第1条の2「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担うものとする。」と規定されています。われわれ地方から、セン博士の云う積極的な福祉感に基づく取り組みによって、格差を許さない具体的施策を講じることで国政を正していくことが望まれています。

 また、基礎自治体の在り方等を審議していました、第29次地方制度調査会の専門小委員会での答申案が過日の会議で決定されました。今回の調査会の審議は、基礎自治体の在り方と監査制度及び議会制度についてでありました。基礎自治体の在り方については、委員会において平成の合併市町村の検証を行うと同時に、なお480弱残る一万人以下の小規模自治体対策も論議されました。基礎自治体に対する基本的な考えは27次調査会での「基礎的自治体は、住民に最も身近な、総合的な行政主体でなくてはならない」という答申を踏襲しております。このため、基礎自治体が一定規模でなくてはならないという認識に立って対応が考えられています。平成の合併の経過から、合併特例を与える合併推進は一段落させるが、合併推進の方向は堅持するものの、合併できない自治体に合併に代わる規模の拡大を提示しました。それは、「広域連携」という方法と、県による「垂直補完」であります。特に、「法令上義務付けられた事務の中で小規模市町村が自ら困難と考えられる事務」は、事務を処理しないことができると云う文言を初めて入れました。当該事務について、適切な財政措置の下で県が処理する仕組みつくりにふれております。27次地方制度調査会で西尾私案として出された一万人以下の自治体窓口化構想が形を変えて出された感があります。 広域連携については広域連合等の既存制度の他に、地域活性化施策として「定住自立圏構想」についてふれております。様々な議論はされてきましたが結局「基礎自治体」は、総合行政主体であるという呪縛から逃れられない所での結論で、大きな問題をはらんでおり、小規模自治体にとっては厳しいものになったと受け取らなくてはなりません。全国町村会の行った「平成の合併の実態と調査」(合併に批判的な総括を行った)をまとめられた東京大学名誉教授の大森先生は、『市町村を「総合行政主体」としてみるのを止めよ』という文書の中で『「総合行政主体」という見方は、市町村を規格、規格外に分け、国にとって管理しやすいように粒ぞろいにしていくという集権思想が潜んでいる。』と述べておられます。そして、この考えを是とすれば『全国の自治体は、国の考える「総合行政主体」の姿になるまで合併し続けねばならなくなる』とも指摘しておられます。 今、地方分権改革推進委員会、道州制推進委員会等が同時に、地方自治のあり方を検討しており、交付税制度改革や都道府県廃止等の動きと連動して小規模自治体つぶしが進められることが考えられます。この27,28日には、三重県朝日町で第13回「小さくても輝く自治体フォーラム」が開催されます。地域の実情や、住民意志による多様な自治体があることが国つくりにとって望ましい姿であり、住民にとって幸せな姿であることを確認し、それを保障することが民主主義の原則であることを強く訴えていかなくてはなりません。こうした流れの中から出されてきた定住自立圏構想は、中核市とその周辺町村が中核市の都市機能を利活用することによる定住自立圏形成を目指し、「集約とネットワーク」をキーワードとし、中核市の充実のために国が省庁を越えて人、金を支援すると共に、周辺町村の利活用に必要な支援を行う施策であります。「中核市にのみ機能が集積されて周辺部との格差が広がり、結果として周辺部から住民が市部に異動し周辺部が寂れることによって最終的に編入合併が促進されるのではないか」という懸念があります。一方「中核市の都市機能が低下していけば周辺町村はさらに衰退してしまうのではないか、中核市の都市機能の充実は周辺部にとっても望ましいことであり、それぞれの市町村の主体性を活かして平等参加の原則に立てば、広域連合等の現行制度を補完する合併によらない有効な広域連携である」とする考えもあります。私は、いずれの主張も当を得た正しい意見であると考えます。こうした認識を共有化して、我々が主体的に活用することが大切であると考えます。既に、飯田市が中核市として名乗りを上げ、総務省より指定されており、中核市宣言に基づく協定の締結作業に入っております。今議会で、具体的な事項の協定締結を審議頂きます。

20年度決算について

 さて、この5月31日をもって20年度の出納閉鎖を行いましたので、20年度の財政の概要が明らかになりました。20年度は、3月30日で清内路村の会計が締められた結果、歳入歳出差額129,340千円が持ち込まれました。これを加えた歳入総額は、69億円、歳出総額は、一部清内路の歳出も加えて64億円となりました。21年度への繰り越しにかかる一般財源を差し引いた実質差額は、5億円となりました。また、すべての特別会計も黒字決算ができる見込みであります。しかし、例年大きな問題になっております、村税等の滞納でありますが、ここのところの景気悪化をうけて増えてしまいました。村税については、固定資産税を中心に現年度分17,033千円、過年度分19,103千円、滞納合計36,136千円と昨年比9,860千円増えてしまいました。村税外では住宅使用料や保育料等の滞納が増えており、一般会計全体の滞納総額は、現年度分21,245千円、過年度分26,206千円、合わせて47,451千円と昨年度より9,764千円増えてしまいました。その結果収納率は94.8パーセントと昨年度より1.1パーセント悪化しまいました。特別会計においては、国民健康保険税の滞納額が、現年度分6,112千円、過年度分7,953千円、合計14,065千円となりました。昨年度より177千円の減となりましたが、収納率は88.7パーセントと昨年度を2.1パーセント下回りました。また、水道料は、現年度分1,343千円、過年度分3,837千円滞納合計5,180千円。下水道料は、現年度分2,746千円、過年度分509千円滞納合計3,255千円となりました。下水道分担金についても滞納があります。このように滞納額が多額になると、財政運営に支障が生じるばかりでなく、納税意識を希薄化させてしまうことになりかねません。お互いに苦しい生活の中で義務として納めていただいている皆さんにも申し訳が立たないことであります。担当職員は言うに及ばず、庁内全職員が、滞納家庭を分担しあって滞納整理にあたっておりますが、一向に改善されません。特に、生産年齢の皆さんの滞納が増えており、不況の影響を受けていることが予測されますが、分納等に応じていただけない人に対しては強硬手段も辞せない覚悟で鋭意努力いたします。

審議議案について

 次に、本定例議会においてご審議いただく案件についてご説明いたします。条例案件については議会提案案件1件を含め2件、報告案件1件、人事案件2件、事件案件1件、決算案件7件、予算案件3件でございます。条例案件は、阿智村定住自立圏形成協定の議決に関す条例は、定住自立圏の指定を受けるためには、飯田市と周辺町村の間で、協定を締結しそれぞれの役割を明確化することで圏域を形成することが必要であります。今回の条例案はその協定を議会で議決事項とすると定めるものであります。報告案件は、人事院勧告に準拠して、議員等に対する6月支給の期末手当等の凍結について定めるもので、議会議員については、0.15ケ月、特別職は0.15ケ月、一般職員は、期末分0.15ケ月、勤勉手当分0.05ケ月、任期付き職員は0.15ケ月でそれぞれ関係の条例改正を専決いたしましたのでご承認いただくものであります。また、平成21年度阿智村一般会計繰り越し明許費繰り越し計算書の報告について承認を得るものであります。人事案件のうち人権擁護委員候補者の推薦については、人権擁護委員のお一人が任期切れとなりましたので、再任についてご同意をいただくものであります。また、教育委員の任命に関してご同意をいただくものは。委員の一名が欠員でありましたのでこのたび選任いたしたいのでご同意を得るものであります。 事件案件は、定住自立圏形成協定の議決についてあります。定住自立圏構想についてはすでにご説明いたしたところであります。今回の協定は、すでに飯田下伊那広域圏での共同事業として取り組んでおりました、飯伊包括医療協議会を中心とした事業、および、地場産業センター事業、国土交通省の補助金を受けて実施している地域公共交通システムの構築事業を。新たな事項としては、鳥獣被害防止、環境、福祉、観光、情報化についてそれぞれ協定事項としてありますが、本協定により、飯田市が主導して阿智村が新たな負担を要するものはありません。飯田市は議案提案に当たっての説明で、「南信州広域連合と補完し合って定住圏を形成しようとするものであると」述べ、広域連合重視を確認しました。

 決算案件7件はすべて旧清内路村の一般会計を含む特別会計の決算認定にかかるものであります。すでに、3月30日をもって清内路村議会がなくなっておりますので、阿智村議会の認定を受けるものであります。歳入歳出差引残額はすべて阿智村に引き継がれます。

 予算案件のうち、一般会計補正予算第2号は、歳入歳出それぞれ101,763千円追加するものであります。主なものは、宝くじ助成事業を用いて智里西自治会で整備する防災器具の設置に1,500千円、県の合併交付金で整備する冶部坂高原整備事業19,000千円、緊急雇用対策基金を活用して清内路地区で伝統野菜栽培に2,074千円、清内路峠で計画しています活性化施設の用地購入に5,009千円、会地地区の保育所建設設計監理料に8,500千円、妊婦健診料無料化事業に超音波検診を一回増加する費用として1,781千円、新型インフルエンザによって昼神温泉の宿泊者のキャンセルが4千人を超え、さらに入込客が減少しました。これに対する対策補助金として10,000千円、押出し地区の里山整備、森の小道つくり事業に6,700千円、中関下地区の住宅地造成と、備中原第二小学校下の分譲住宅地造成に上、下水道整備を含んで40,940千円、消防団員世帯への謝礼金として一団員5,000円をお贈りする費用1,500千円であります。

 以上が本日上程いたしました案件であります。それぞれにつきましては上程の都度詳しく説明いたしますので十分なご審議をお願いいたします。

 さる6月3日には、当面する村政課題について住民懇談会を開催し多くの皆さんが出席いただきご意見をいただきました。その折、私のほうから提起させていただいた事項について主なものを申し上げます。まず、国の経済対策に対する対応であります。〇 20年度の補正予算で盛られ21年度の繰越になっている事業の主なものは、定額給付金事業と緊急経済対策地方交付金で交付金3億1700万円は、情報化事業の地上デジタル対応改修工事に6,500万円、治部坂高原整備に1億100万円、清内路において清内路峠に作る道の駅(農産加工所、インフォメーション)に1億1,550万円、その他道路改良等に4,700万円に充てました。又、雇用対策として阿智村及び清内路に配分された3年間4,400万円の内21年度分は、浪合治部坂高原整備に355万円、文化財保存に366万円、堆肥製造402万円、樹木伐採に100万円、清内路分は、ふるさと村自然園管理に320万円を当てることにしました。 21年度の補正予算で交付される1兆円分は阿智村へは3ケ村分として3億6千万円が交付される見込みです。又、地方の公共事業分として交付される1兆4千億円分については、それぞれが国の経済対策に即した事業を計画したものに、つくことになっています。環境、情報、産業振興、子育て等の事業を新たに計画して事業費の配分を受けるようにします。(太陽光発電、農産物販売や加工施設、学校のIT化、森林整備等)

 次に、開発公社改組による地域経済の循環システムの構築と鶴巻荘の経営についてであります。〇 これまで阿智村は、恵まれた環境の中で、村外からの資本や外貨によって経済が回ってきていました。しかし、今回の様な不況に遭遇すると外部の経済の影響を受け地域全体の経済が悪化し人口減少が進んでしまいます。今回の不況を教訓に地域内の資源による経済再生を図ることを進めなくてはなりません。その為には、地域の有効な資源である、農林産物を商品化することによる地域循環経済システムを構築し、地域内再投資の割合を高めていくことであります。阿智開発公社を改組して、これを進めるコアとして、産業振興公社化する目的はここにあります。3年前から農業振興のために、営農支援センタ―を農業者の代表による組織として進めてきて頂いて来ましたが、この事業をさらに発展させるための、農地の流動化、地消事業の推進、新たな換金作物と加工事業による高付加事業を進められるよう担当者を配置して有機的に進らレ留余にします。当面農業振興を図る公社としてスタートさせます。以上のように開発公社を改組するのに合わせ、鶴巻荘を公社事業から切り離します。公社事業として今日まで進めてきましたが、ここ数年間は、村主体の事業運営から民間のノウハウによる運営とするため民間理事により赤字を出すこともなく良好な運営を行ってきていただきました。今回さらに行政の関与をなくした事業主体での運営として継続することとします。民間主体の団体と指定管理契約を結びますが、耐震及び安全安心にかかわる改修は村が行い、料金等は現状を基準にするものとします。料金等を改定する場合等については村の同意を必要とするよう指定管理契約を結びます。(公社に対する法律改正により、現在の公益法人である阿智開発公社では鶴巻荘の経営はできなくなります。)

 昼神温泉エリアサポート(株)事業と今後の観光振興体制についてであります。〇 本村の主力産業である観光業でありますが、数年来の景気低迷に加えて今回の経済不況が大きく影響しております。特に昼神温泉には、全国の温泉地間競争の中で新たな営業展開が求められてきました。そこで、昼神温泉地内を一つの営業エリアとして一体感のある地域経営を行うには、村の観光行政から独立した温泉地内の経営者による地域経営とすることが欠かせないという考えで、「昼神温泉エリアサポート」を設立し3年目になります。この間特に東京を中心に告知戦略を行う他、温泉地内の整備をはじめ様々な事業を行っております。この結果か全国的な認知度も高まり、従来の中京地区に加えて東京方面の誘客も進んできています。全国的に観光温泉地の落ち込みが激しい中で誘客数を維持してきていましたが、今回のインフルエンザ騒ぎでキャンセルが出る等景気不況に追い打ちをかける事態が生じています。村内の他の観光業も同じような状況にあります。体力が弱っている個々の経営支援と合わせ昼神温泉の新たな誘客戦略への支援が必要であります。村内の観光事業者による新たなネットワークを構築する施策を合わせて進める必要があります。

 また、当面する課題のうち〇 駒場保育所と春日保育所を統合した統合保育園建設については、今年度着工来年度内竣工を目指して進めます。建設用地については、沖地区を候補地として土地所有者との交渉を行っています。今後は、用地の目安がついた時点で、設計業者を決め、住民の皆さんも参加して設計を進めていきたいと考えます。

 最後に財政問題であります。〇 議員による予算説明のおり出された質問に財政問題がありました。今年度一般会計予算53億400万円は、松川町を抜いて郡下で一番多額な予算になりました。浪合、清内路と2村を合併しましたので、特例法により、3村の財政規模を合わせたものになりますので標準財政規模が大きくなり地方交付税も多額になります。特に、村の借金である起債残高が多額で、償還に要する元金と利子が大きくなっており、加えて中学校建設費が予算規模を大きくしています。内容的には、交付税や合併特例債等が大きく、後年度への影響は大きくありません。貯金に当たる基金総額も清内路から6億4千万円余が加わり43億8千万円余となっており、中学校建設で新たな借金を行いましたが繰り上げ償還を行いましたので起債総額は減少しました。財政見通しについては、予算の説明のおり財政シミュレーションをお示ししましたが、現状の地方交付税が大幅に改正されない限り計画通り推移します。今年度は、国の経済対策交付金がさらに加わりますので当初予算を大幅に上回ります。中学校建設等の特殊事情が大きな規模にさせていますが、こんごは徐々に予算規模を縮小して7年後の合併特例の期限切れに備えることが欠かせません。

 このほか、当初予算で計上してありますショートスティについて、介護者から最も要望の多い施設であります。特養阿智荘への増設を含め考えていましたが、現在の、施設の状況とニーズを見る中で再検討を行いたいと考えます。

新聞等で報道されております、飯田市におけるELT(英語指導助手)の雇用問題でありますが、旧清内路村において同一業者と委託契約によってELTが中学校と小学校に派遣されておりました。このほど労働局の調査があり「本村については契約上問題なし」という結論でありました。今後については、教育委員会で今後計画されております小学校での英語教育の対応と併せて検討されることになっております。

おわりに

 以上いろいろ申し上げましたが、清内路地区での、森のコンサート等それぞれの地区において、住民の皆様が主体的にかかわってさまざまな催しが行われております。また、この夏には、全国社会教育研究集会が本村を会場に開催されます。それぞれ、かかわっていただく方は大変であると思います。しかし、こうした力が元気な地域づくりを、ひいては誇りを持てる地域をつくることになると確信します。一層のご活躍を期待してごあいさつといたします。