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平成17年03月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2005年3月1日更新

 人と人の手と心でつくる村、子育てするなら阿智村がいいを目指して

 本日は、3月定例議会をお願いし、平成17年度当初予算をはじめとする重要案件につきましてご審議をいただきますことについて感謝申し上げます。

 この9日早朝、社会教育係長井原由雄君が急逝されたことをご報告いたさなくてはなりません。ご存知のように、由雄君は平成11年4月に西部農業共済一部事務組合から阿智村職員に転職され、税務係を経て12年4月より教育委員会社会教育係を、16年4月より社会教育係長として勤務いただいてまいりました。持ち前の人柄と責任感の強さにより公民館の頼りになる職員として住民の信望を集め、日夜を問わず仕事に励んでいただきました。私が求める職員像「人と人の手と心で進める行政の担い手」そのものでありました。残されましたご家族のご心情を察すると、お悔やみの言葉もございません。あまりにも若い急逝を悼むと共に、故人の志に我々が応えて行かなくてはならないと思います。ご冥福をお祈りいたします。

 平成17年度(2005年度)は、本村にとってメモリアルの年であります。
 昭和31年(1956年)9月30日に、3か村が合併し阿智村が誕生してから50年目の年であります。
 この50年を振り返ると、災害復旧と合併シンボルの中学建設の第1期、農業の衰退による工業化を進めた第2期 、盟和産業誘致と中央自動車道開通という一大転機を迎えた第3期、温泉湧出と昼神温泉の発展の第4期、バブル経済崩壊の影響を受け経済の停滞を余儀なくされている現在と、急激な政治、経済の変化の中で、その時々の社会の流れに沿って歩んできた50年であったと言えます。
 このときに当たり、本日までご努力をいただいた先輩各位のご尽力に感謝申し上げるとともに、次なる村づくりに向けて歩を進めなくてはなりません。 
 行財政は、昭和45年の過疎振興法の施行による過疎債によって大きく変わりました。合併時の最大の問題は、それぞれの村が抱えていた財政赤字でありました。合併後も災害等によって厳しい財政運営が続いておりましたが、過疎債によって財源が確保されたことは大きく、投資的事業を進めることが可能になりました。この30年間拡大を続ける日本経済と財政のもとで、社会的インフラはほとんど整備された、と云っても過言ではありません。
 合併後続いてきた人口減少は、昭和50年を境に横ばいの状況になりました。地域経済が活性化し、人口の社会増を生み出し、また村営住宅の建設が行なわれ若者人口の流出が鈍化したことによります。
 そして、農業に変わる製造業、観光業が村の主力産業として発展してきました。これらの産業の中心は、村外から誘致された企業や新たに旅館業を始める等、旧来からの産業の連続性がないものが大半でありました。地域の伝統的産業や技術を発展させ、地域の人々が事業主体となって発展させていく「内発型の発展」という方向でなく、外から持ち込まれる「外発型の発展」によってもたらされたものであったことが特徴であります。
 これを可能にしたのは、本村の立地条件や人的つながり、偶発的に湧出した温泉等によるものであります。このような恵まれた環境の中で、村政は、新たなものを創り上げていく仕事より、誘致されたものと地域の関係を調整していくことが主な仕事でありました。行政が主導する産業興しによる富を生み出す働きでなく、提供される富をどう村全般に分配するかに関心が寄せられることになりました。合併村であることが、よりその方向を助長したといっても過言ではありません。
 他の力に頼る発展は、進出者の条件に合う経済的基盤の強い所は発展するがそうでないところは置き去りにされていかざるをえず、分配の公平性へのアクセスとしての道路改良に多くの財源を用いる結果となりました。
 地域経済の発展は、住民の意識の変化を誘発し、もたらされた地域経済の発展を自分のなかにも取り込もうとする動きが活発化してきました。農業や自然、歴史を活かした新しい産業いわゆる内発型の創設も行われてきました。これらは、起業に伴う経済的蓄積や技術的な蓄積も乏しく、行政からの直接的、間接的な支援を必要とするものでありましたが、地域間の公平性が優先して重点的な支援を行うことができないこともしばしば生じました。
 しかし、ここ数年は、経済不況による既存企業の停滞や国の財政削減による分配資源の減少によって、かつての構造では地域の維持は不可能になることが予測されます。現状維持を続けてきた人口が、再び減少に転じ始めました。今大切なことは、先人が築いてくれた企業誘致や観光開発の事業を、地域の文化や産業として融合させ地場産業化することではないかと考えます。人材も含め、村中のそれぞれの地域間の経済的連携を深めていくことを構想すべきであると考えます。統合中学校の卒業生が既に56歳になり阿智村としての一体化は強まっております。50周年を節目とし、それぞれの地域ごとの特徴ある地域づくりを基礎に、新たに加わるでありましょう浪合地区も含めて、地域の総合力を強めていきたいと考えます。

 平成17年度の国の予算が衆議院を通過致しました。一般会計総額は、82兆1829億円と昨年を0.1パーセント増、一般歳出では、三位一体の改革による補助金削減や、公共事業費の削減で0.7パーセントの減、税収については所得税の定率減税の縮小等によって5.4パーセントの伸びが見込まれています。公債費の発行額は、4年ぶりに減額され34兆3900億円でありますが、過去に発行した国債の元利払いに充てる国債費は、18兆4422億円と3年連続で伸びを示しております。公債費依存度が、なおも41.8パーセントに及んでいるように、我が国の財政は依然として厳しい状況にあります。
 こうした財政状況や少子高齢化を反映して、今後の国民負担の増加が具体的になってきております。所得税の定率減税の廃止や消費税の増税、介護保険料の増や入所者のホテルコストの徴収等の国民負担が軒並み増額される見通しであります。これは、住民のみなさんの暮らしに大きな影響を与えることが予想されます。
 国家による、セーフティネット低下が進む中で、これをフォローすべき地方においても財政問題は深刻であります。我々地方は、「三位一体の改革」に地方財政の確立を期待しておりました。本来「三位一体の改革」は、地方への財源確保を優先させそれに国の制度を併せると云うことであるべきなのに、どの補助金を削減するのかという国主導の財源確保に転嫁されてしまいました。そのため、補助金削減、交付税削減という国の財政再建が優先されてしまっています。
 16年度は、補助金の削減と交付税の削減を同時に行い、地方財政をパニックに陥れました。17年度においては、国庫補助金削減該当事業を地方に選択させる等の方策を採りながら、既に移譲されている6,560億円を含めて3兆円が税源移譲されることになりました。義務教育費の国庫負担金の取り扱い等を後年度に残すほか、地方交付税の削減については今回は前年度並みを確保されたとしていますが、削減は必至の状況であります。
 我が国の経済状況は、世界経済の順調な状況を受けて、景気回復傾向にあるといわれております。しかし、回復の中身も職種によっては大きな差があることが併せて指摘されております。本村においても業種間において差があります。昼神温泉においては、愛知万博の影響で順調な予約状況にあります。現在確定申告が行われておりますが、給与所得が減少傾向にある模様で、地域の経済は全体的に低迷していることが予測されます。
 こうした状況の下で住民の暮らしを守り、地方自治を守っていくことは大変厳しい状況にあります。村単独でこれに当たっていくことには自ずから限界があります。住民のみなさんにもこの実態を正しく説明し、内部においては経費の節減や人と人の共同による福祉の向上を図っていくとともに、国や県に対しては政治の転換を求めていきたいと考えます。

 さて、今議会に提出致しました平成17年度の当初予算案を始めとする案件について申し述べます。
 予算編成は、村にとって最も重要な作業であります。1年間どのような事業を行うかを決めるものであります。この作業が従来は、行政担当者と議会において進められ、いくつかの審議会等の意見や地区懇談会等での要望をお聞きするという形で作られてきました。その後計画行政が採用され、3カ年計画を樹立し、毎年ローリングしながら各年度毎に実施計画を審議して予算に反映していくという方式がとられてきました。ここでも審議は議会が中心で進められ、住民のみなさんにはできあがった予算が示されるという状況でありました。道路や水路、公共施設等のハード事業が大きな課題であった時代は、つくられた計画をどう実施ていくかが問われる予算編成でありました。その結果道路等の整備は大きく進みましたが、大きな借金をも残すことになりました。住民のみなさんから借金の多さに驚きの声が挙がると同時に財政に対する関心も大きくなって来ました。
 予算に対する考えも、どういう事業を行うかという視点から、どういう行政を行うのかその為にどういう事業が必要なのかという視点で組み立てることが要求されてきました。特に、借金に頼らない財政を目指すためには、事業の選択も厳しさが要求されます。「予算要求」から「何をしたいのか」が問われることになり、ここ数年前より、議会の委員会協議を重ねて頂き政策審議を先行し、まず議会のみなさんの政策提言を取り入れる予算編成を行ってきました。
 しかし、住民のみなさんには要望お伺いが主で、編成協議に加わってもらうことはありませんでした。自治会活動も住民のみなさんの手によって活発化し、自治会からの具体的要望あるいは政策的要望も多くなってきました。加えて、財政も年々厳しさを増し、特に17年度より「過疎債」が適用されなくなって、より歳入が限定されることになってきました。数年前に立った計画に束縛されるのではなく、今最も必要な施策を行うことが求められるようになりました。自治会や住民のみなさんに行政の一翼を担って頂くことで協働の行政を進めていくのですから、予算の編成についても始めから協議に参加して頂くことが欠かせません。 以上のような考えに基づき、今年度の予算編成に当たっては、従来のように議会においてもご協議いただくと同時に、自治会や住民のみなさんからも事業提案を出していただくことといたしました。それと併せて、従来は多くの事業の中から歳入に見合う額に事業を選択していく課程が役場庁内で行なわれ、歳入歳出イコールになったところで公表されるということでありました。今回は、庁内で掌握している全ての案件を公開し、事業選択の課程を明らかにしていくことを試みました。
 特に今回の予算協議では、従来の予算書方式から、事業毎の事業計画書として、事業の目的を始め具体的な効果を明記し、必要経費についても積算明細書といたしました。これにより予算書になじみのない住民のみなさんにもよくわかるものとなり、併せて事務事業評価もしやすくなるものとなったと思います。議会においても事業一件毎に御検討いただきました。
 今回の試みは、予算編成の課程を公にし、住民のみなさんもこの編成に加わっていただくということでした。説明不足であったり取り組みが急であったりで住民のみなさんのなかにも消化不良感が残ったり、議会のみなさんにも戸惑いを与える等多くの課題も残しております。
 今後は、これらの課題を整理し改善策を講じながら、予算編成における住民参加や編成課程を透明にし、住民のみなさんとの協働の取組を発展させてまいりたいと考えます。

 さて、平成17年度当初予算でありますが、浪合村との年度内合併が想定されますが、その場合でも編入合併であるので通常の通年予算としました。合併時点で浪合村分を追加補正することといたします。当初予算総額は、一般会計3,178,000千円、特別会計6会計総額  2,248,379千円であります。
  一般会計の歳入についてでありますが、村税については、住民所得の減額が予想され減額となりますが、法人分で伸びが期待でき若干の伸びをみております。「三位一体の改革」の影響により所得譲与税が11,000千円増額を見込み、地方交付税については、公債費分については減額されますが、一般分については昨年実績を見込みました。また、臨時財政対策債については、国の方針に基づき25パーセントの減額としました。村債については、辺地債を見込んでおります。

<昨年策定した自立プランに基づく重点施策について>

・産業振興(村内経済の活性化)

 村内経済の活性化のためには、基盤産業である農業の再生により、地域経済の下支えをしっかりすることであると考えます。農業は、ただ単に経済活動にとどまらない福祉や、教育、地域の景観や環境保護という多面的な機能を持つ産業であります。しかし、農産物価格の低迷や担い手の高齢化等により農業従事者の減少が続き、農業販売額も落ち込んできています。今までの発想では農業の再生を行なうことは困難なことであります。
 そこで新たな価値観に基づく、農業振興を目指した活動が始められました。安全安心の農産物生産を目的とした「有機活用農業」の振興であります。畜産廃棄物の野積み禁止を機に堆肥センターの設置が計画され、畜産農家と耕種農家との協働による「阿智村有機活用農業振興会」が組織され、完熟堆肥生産をもとにした計画が進められてきました。村としてもこの動きに呼応し「有機活用農業振興条例」を制定し、全面的にバックアップすることといたしました。従来の農業振興費の「目」を有機活用農業振興費と変え、振興条例に基づく補助金等2,830千円を計上しました。堆肥センターの運営等が軌道に乗るためには、行政としても様々な支援を行なっていかなくてはならないと考えます。
 観光新聞の調査で、行ってみたい温泉地の17位に昼神温泉が入ったことが報道されました。全国的なメジャーの温泉地に数えられるようになったわけです。しかし、事業に従事しているみなさんのアンケートによっても、まだまだ大きな課題の残る温泉地であります、このまま人気だけが先行した場合、後にくる反動は計り知れないものが予想されます。今これらを克服するための研究会「昼神温泉の将来とまちづくり委員会」を組織し、事業者、住民、行政が一堂に会し、研究が始まっております。
約1年間の研究に基づいての中間報告が近くまとめられ、行政に対する要望も出されてくるものと思いますが、今回10,000千円を計上してあります。温泉をめぐって昨年は様々な問題も起きました。より良質な温泉を安定的に供給するため温泉掘削を計画しました。
 周辺観光地として、園原の史跡整備を行なってきておりますが、今回信濃比叡の命名に応えて「お堂」の建立が進められております。歴史や古文学にその名をとどめる園原は、我が村にとっても一級の観光地であります。地元のみなさんの力を借りながらも、史跡保存や紹介に村としても整備を進めていく責任があります。東山道資料館やインフォメーションセンター等、園原の史跡や伝説を紹介し保存する施設の建設が望まれてきましたが、史跡の保存や観光活用を総合的に検討する中で施設建設を計画するために、調査費4,000千円を計上しました。調査結果により地元を始め関係するみなさんの合意が形成できた時点で、建設を計画したいと考えます。
 花桃の里づくりを始め、村内各地で新しい観光地づくりが行われております。こうした地域の取り組みを支援していきます。
 万博後の観光事情は、今日の観光客の志向の変化と相まって大きく転換することが予想されます。物見遊山的な観光から、より目的意識を明確にした方向へ転換していくことになります。先日飯田市で開かれたエコツーリズムの全国大会のトークセッションで、国立民族学博物館の石森教授は「観光者が自立的に旅行を選択する時代であり、観光から『感幸』へがキーワードになるであろう」と述べられました。言葉を換えれば、我々自身が生きる喜び、住むよろこびを感じられるところが、本当の観光地になっていくことを示唆されたものです。
 観光協会に引き続いて職員を常駐させるとともに、補助金27,500千円を計上しました。
 商工業振興に、商工会への補助金6,000千円、新たな事業興しのために起業補助金1,000千円を計上しました。


・若者定住、子育て支援

 人口減少に歯止めをかけ、目標である年間出世児60人を達成することが、村の持続にとって欠かせない目標であります。若者定住のためには安定的な働き場所と、同時に定住できる住居が必要であります。特に定住促進の施策として、持ち家による定住促進を進める方向の施策をさらに進めます。今年度から制度化した定住促進支援金については、新規住宅建設者は村外からの転入3名を含め11名、改築は村外からの転入2名を含め6名となっております。今年度造成した五反田の分譲地4区画も完売できる見込みであります。さらに希望者がありますので、支援金制度を続けると同時に分譲宅地造成を行いますが、現在の買い取り方式では、当初負担が多いという声があり借地を望む人もありますので、この点も検討する必要があります。支援金に18,000千円、宅地造成に50,000千円を計上しました。
 子育て環境を整備して、「子育てするなら阿智村がいい」といえるようにすることは、現在子育て中の親子の要望に応える環境を整えることであります。子育て相談や子育てが楽しく感じられるように、庁内の子育て支援担当者の連携を密にしていくと同時に、子育て相談専門職員設置の継続と、社会教育指導員を嘱託員化し勤務日を増やします。
 未満児保育の希望が多くなっておりますので、春日保育園に未満児保育を増設します。保育料については、高負担感が強くありますが、村の保育料は今年度の国の基準額での徴収総額の59パーセントの徴収総額であり、軽減率は41パーセントになっております。
 不妊治療支援の芽生え補助金300千円、出産祝い金1,000千円を計上しました。
 学童保育等も引き続いて希望のあるところでの実施について、人件費等の支援を行って参ります。


・協働の発展

 自治会活動については、自治会の役員のみなさんのご努力で体制が整ってきています。しかし、活動が活発になればなるほど役員のみなさんにかかる負担は大きくなっています。そうした役員の方の負担を軽減するためには、担当職員の果たす仕事が増えることになります。担当職員の専従制についても要望があがっていますが、役場職員が専従になることによってせっかく作られてきた自治会の行政からの独立性や自主性が失われることが懸念されます。役員の仕事の補完を今より多くし、自主的活動をより高めていただくことが現時点ではよいのではないかと思います。自主的活動を高めていただくために今回新たに活動支援金2,000千円を計上しました。自治会が地域のグランドデザインをつくる事業や景観保全等の事業に要する経費に使うことができるもので、事業の採択等は自治会のみなさんでお決め頂く等自主性を重んじるものと致します。
 村民のみなさんが計画され実践される事業には引き続いて村づくり委員会補助金1,000千円を計上しました。
 財政が厳しくなるにつれて、金銭による直接事業ができなくなってきています。どうしても金銭に変えられない、人と人との結びつきで行わなくてはならないことが増えざるをえません。自治体の自治とは、元々金銭でなく人と人の関わりで成り立っていたのではないかと思います。福祉や環境、教育とは、人が直接かかわることであります。「村の財政が苦しくなったから、仕事を自治会に肩代わりさせている。」という言葉を良く聞きます。本当は住民のみなさんがやらなくてはならない仕事を、行政が肩代わりしてきたことを元に返しているのではないか、と逆転の発想で考えてみて頂くことも大切ではないかと考えます。人と人の関わりだけではできないことを、しっかり行政が担っていくべきであり、必要な施策および支援は行って参りたいと考えます。

 次に、第4次総合計画に沿って17年度予算の内で特徴的なものについて述べます。


<個性を尊重し、心豊かな人生をおくれる村について>

 子供の保育教育環境について、体力、知力を高める施策として保育園に柳沢先生の保育指導を受ける事業を計上しました。16年度に引き続いて文部科学省の依託を受け「子供の体力向上実践事業」を行います。(3,000千円)小学校に土曜日を活用しての学習指導を行う経費第1小200千円、第2小54千円を計上しました。第1小6学年の30人規模学級のため県への負担金1,830千円を計上しました。中学校のコンピューター更新のために23,000千円、学校運営の安定と学力向上のため村費教員1名AETを配置します。(7,800千円)また障害児の保育と教育に対して保育園、小学校に介助員1名ずつを配置します(3,504千円)。
 文化イベント等の支援金2,000千円を今年も計上しました。浅野先生にお願いしてきました村の植物調査が17年度で終了するのに伴い図鑑の発行を行います。


<誰もが健康で心安らぐ村について>

 各種検診を引き続いて計画しますが、特に未受診者の受診を促します。
水中運動や大腰筋運動等の参加者を増やします。水中運動のため湯ったりーなへプ-ル運転補助金として9,000千円を含め14,400千円を計上しました。
 総合型スポーツクラブ活動支援金2,000千円を計上しました。
 高齢者、障害者福祉については引き続いて充実を図ります。17年度より新しいデイサービスセンターが開所します、また知的障害者の通所授産施設も新たにオープン致します。新しい介護保険制度に応えられる地域包括支援センター創設事業を実施します。また民間事業者が建設を計画しています小規模ケアー施設への支援事業補助金20,000千円を計上します。
 外国籍登録者の7割を占める中国籍の住民の皆さんの通訳および相談員を設置します。(600千円)
 伍和保育所の水洗化に9,000千円を計上します。


<地域を支える力強い産業の村について>

 自立プランの項で述べたもののほか、新しく始まる中山間地直接払い制度に8,000千円、中山間地総合整備事業負担金に24,300千円、有害鳥獣対策に7,500千円を計上しました。
 商工業の融資資金保証料3,000千円を計上しました。


<自然と共生する、便利で快適な村について>

 村道の改良工事等については、1-9号線田代橋の改良他2路線の舗装工事費39,000千円を計上しました。通常の維持補修工事については、各自治会より要望のあった箇所について緊急度の高い箇所から進めます。既に各自治会にご連絡してありますように、資材費等の提供で地元施工でお願いする箇所もありますので、ご協力をいただきたいと思います。
 交通関係では、根羽線がコミュニティバスに変わり便数等が増えます。
情報化については、16年度事業で整備致しますが、加入促進のための補助金他で50,000千円を計上しました。
 下水道事業については引き続いて伍和地区の整備を行います。また合併浄化槽については今年度も30基設置を計画しました。加入率の促進が課題であります。
 廃棄物については、分別の仕方を説明した冊子の発行を行います。(800千円)。
 安全対策については、新潟中越地震に学びいつくるかわからない地震に対する対策検討を進めます。17年度予算には、第一小学校の耐震診断に10,000千円、一般住宅診断に180千円、下水処理場の耐震診断に11,498千円を計上しました。


<住民主体の行政の村について>

 自立プランの項で述べたもののほか、コミニティ助成事業として、中平集会所の改築に宝くじ助成金を充てます。(7,600千円)
 横川部落のみなさんから、グリーンツーリズム対応の地域づくりのために旧横川分校の整備の要望が出ております。高齢化が著しい横川部落で集落の維持と後継者の確保は緊急の課題であります。議会での予算協議でご検討いただいたように、前向きに考える中で継続性、採算性等の検討をいただくことと致します。
 50周年記念式について、合併前に行ないたいと考え1,200千円を計上しました。
 以上17年度予算案について、新たな事業を中心にご説明致しましたが、冒頭で申し上げましたように、主要財源である地方交付税について不確定要素があるほか、今後の減額は覚悟しなくてはならない状況であります。効率的な財政運営に心掛けるのはもちろんでありますが、従来の予算中心の行政運営から人と人の手や心による運営に転換していくことで、真に豊かさを実感できる行政に致さなくてはならないと考え、行政職員はそのつなぎ役としての役割を果たしていくことが大切であると考えます。

 次に浪合村との合併問題について申し上げたいと思います。
 3月9日の合併協議会をもってすべての事務事業の方針を確定致すことができました。委員のみなさんに感謝申し上げたいと思います。16日には合併協議書の調印式を実施し、各村議会に合併案件の議決をいただくことと致しております。昨年4月に浪合村より合併申し込みがあり、7月より任意協議会において合併方式や事務事業等のすりあわせを行い、これに基づく住民投票を浪合村で、住民意向調査を阿智村で行い、また、浪合村では村長選挙を阿智村では村議会議員選挙を経て今日に至っております。また住民皆さんの代表による「村づくり委員会」も精力的に行って頂き村づくり計画を提案頂きました。
 今回協議内容について部落毎にご説明をいたし、これにあわせ議会のみなさんも懇談の機会を同時に持っていただき七久里、寺尾の2部落を除いて終了いたしております。この会で出された意見等については別に記録をまとめさせていただいておりますが、協議事項のいくつかについては御異論がありましたが、合併そのものについての反対意見はなかったものと認識いたしております。「編入合併方式であるのに浪合村の要求を聞きすぎているのではないか。」という意見がありました。協議の課程で浪合村の実情を理解する中で合意しました。今回の合併に対する基本的スタンスは、阿智村の自立プランを悪化させないと同時に両村の合併によってさらなる発展が期待できることでありました。浪合地区の自律的な地域づくりを合併によって可能にさせることも目標の一つであり、この点についても阿智村のみなさんにも理解をいただかなくてはならないと考えます。また、法定協議会に当たって改めて住民意見を聴取すべきであったのではという指摘もございましたが、この件につきましては、法定協議は、任意協議会結果の域を脱したものはなく、任意協議会の協議事項をふまえて住民意向調査が行なわれた経過から、大方はご理解いただいたものと解釈しております。
 議決をいただければ18年1月1日の合併に向けてさらなる具体的協議を続け、予定通りの合併を実現いたしたいと考えます。

 浪合村との合併が実現した場合は、自立プランの変更や第4次総合計画の行動計画の変更をいたさなくてはなりません。この件については合併特例債と浪合地区での過疎債合計25億円を安全圏として検討をいただきました。
 この中の若干の計画について述べたいと思います。
 阿智中学校の改築については、平成20年には着手いたす計画で進めます。
 資料館博物館設置についてであります。次代を担う子供たちに故郷を誇りに思う気持ちをもってもらうためにも、村に住む人々が地域を誇りに思う気持ちを持ち続けるためにも、地域の歴史資料を保存し展示すること、また消え去り行く民俗資料を後世に残すことは、村としての責務でもあります。点在する歴的な遺産や伝承文化を残し守るためには、施設の建設を行なえば事足りるというものでなく、住民のみなさんがそうした気持ちをもって地域づくりに取り組んでいただくことが欠かせないと思います。「むらまるごと博物館」構想は、こうした考えに立つものです。この論議と実践を住民のみなさんの中で深めていただき、その結果として建物建設が検討されるよう期待いたします。
 昼神温泉地づくりについては、前述したように研究会で研究が進められておりますが、「鶴巻荘」の今後について早急に方向性を明らかにしなくてはなりません。老朽化している部分が多く、このまま営業を続けるためには、大規模な投資を必要とするからであります。旅館経営者のみなさんからは、宿泊施設としての任務は終わったのではないか、という指摘も出されております。今までの検討結果をふまえて、今後の課題を次のように整理しました。

 イ、開発公社経営から、民間主導の会社(民間出資の多い第三セクター)経営として改築の上、湯ったりーなを含め運営する。

 ロ、開発公社を民間主導(民間理事のみ)とし、改築の上、湯ったりーなを含め運営する。

 ハ、現状のまま民間に譲渡し、湯ったりーなを含めて運営してもらう。以上のほか継続させないで、更地にして有効利用を考えるという意見もあります。いずれにおいても、ただ単にこの問題は鶴巻荘の改築問題にとどまらない、昼神温泉の将来構想にもかかわる問題であり、議会においても十分ご検討をいただきたいと思います。先の議会の一般質問でもこの点についてご質問いただいておりますが、村内においても様々な意見がありますので、慎重に対応しなくてはならないと思います。新たな産業興しのための公社問題についても、併せて考えてまいりたいと考えます。

 県事業団の廃棄物処分場に絡んでおります、1-3号線の先線改良および埋め立て処分場の問題でありますが、近々県から事業団に対して県としての考えを伝えることになっており、それ以前に本村に対して連絡をいただけることになっております。この結果によって方向が決まりますが、先日生環部長との打ち合わせを行ないました。過日の県議会での佐藤県議の一般質問に答えられたように、県としての責任については認識しているとの確認を得ていますので、その結果で対応いたしたいと考えております。いずれも浪合村との合併議決を受けて、浪合地区の過疎計画も含めて検討いたし、実効性の高い計画を立てることにいたします。

 当初予算案のほか今議会でご審議いただく案件は、条例案件10件、事件案件2件であります。また追加議案として、浪合村との合併関連案件3件、平成16年度一般会計補正予算第7号、特別会計補正予算をお願いいたすことといたしております。補正予算第7号のうち追加のおもなものは、特養阿智荘の社会福祉協議会移行に伴う職員等の退職手当特別負担金で70,000千円、合併準備補助金に伴う電算準備金に5,500千円、昼神温泉地内の土地購入代金55,000千円、若者定住対策支援金1,600千円を予定いたしております。
 それぞれ上程の都度詳しくご説明いたしますので、ご審議の上議決いただきたいと思います。

 長野県に我々が提言し、今回実現される「下伊那西部ふるさと振興局」についてであります。現在西部地区における小規模村の共同の問題については、コミュニティバス運行を実現させ、これからも共同事務処理等を模索していく計画であります。この4月から県より西部地区担当の職員が配置され、県職員と共に西部地区の行政課題に対処する政策会議をもつ「ふるさと振興局」が阿智村役場におかれます。県との共同事業を進めることにより、西部の各村の自立が進むよう期待いたすものです。

 さて、私もこの職に就かせていただき7年が経過いたしました。任期を一年残すのみとなってまいりました。この間議会議員の皆様を始め、村内、村外の皆様には、大変ご指導とご協力を賜わり、改めて感謝申し上げます。住民主体の行政を進めることを柱に、様々な改革を提言してこの実現に努力してまいりました。特にこれを担う職員の意識改革をお願いしてきました。主体者である住民のみなさんの真に役に立つ仕事を、住民のみなさんが自発的に行政に加わってもらえる行政を、そのために職員はどうあるかを常に考えてまいりました。平日夜間を含む365日無休窓口、広報説明会への全職員参加、事務事業評価、自己勤務評価等々職員には新たな仕事に挑戦していただいております。特に、思いも寄らぬ交付税削減という事態を迎えると同時に多額の村債を抱え、その上多額な費用を要する下水道事業も続行しなくてはならないと云う財政問題がこの間発生いたしました。住民サービスを落とさず、住民負担増をせずこれを乗り切るためには、歳出の最大の科目である人件費の削減が欠かせなくなり、超過勤務手当の削減や職員の早期退職、不補充という手だてを講じさせていただきました。その分職員の負担は確実に増えているものと思います。しかし、さらなる歳出削減のためには行政事務を含む行政全体の見直しが必要になります。
 残された任期を合併問題を始め行政課題解決に努力いたす所存でありますので、変わらぬご支援をお願いいたしごあいさつといたします。