ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 総務課 > 平成17年06月定例議会 村長あいさつ

平成17年06月定例議会 村長あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2005年6月1日更新

6月定例議会をお願いいたしましたところ議員各位に はご出席を賜わり感謝申し上げます。 今春は低温が続き農作物への影響が心配でありますが、天候の回復し順調な生育を願うものであります。 平成17年度も3ケ月を経過しようとしております。この間、知的障害者通所授産施設とデイサービスセンターがあいついで事業を開始致しました。それぞれの施設は社会福祉法人夢のつばさと阿智村社会福祉協議会が指定管理者として運営して頂くものであります。 特に、夢のつばさについては、障害を持つ子供達の保護者の皆さんの長年の努力が結実したものであります。開所式のアトラクションで歌手のタテタカコさんと通所者のみなさんが一緒に歌を唱っている姿に感動しました。多くのみなさんが施設開所の喜びを共有できたのではないかと感じました。 また、堆肥センターも稼働し始めました。有機活用農業振興会や直接運営をになって頂く有機組合のみなさんが積極的に施設整備等にかかわって頂きました。順調に堆肥の製造が進められておりますが、臭いの発生により周囲のみなさんにご迷惑をおかけすることもあり対策を講じながら進めて頂いております。 いずれの施設も、本村の福祉や産業振興にとって欠かせない重要な施設であります。そして施設建設に当たっては、住民の皆さんの積極的な提案によって造られ。運営についても責任を持って行って頂いております。初期の目的達成のため引き続いてご努力頂くことを期待するとともに、行政としてもできるだけのご支援を致してまいりたいと考えます。 また、花を訪ねて今年は多くのみなさんが阿智村を訪れていただきました。福寿草、座禅草に始まって駒つなぎの桜、花桃、ヘブンスの水芭蕉等8万人近い人々が訪れたのではないかと思います。特に智里西地区が地区を上げて取り組まれた花桃の里づくりの植え付けが終了した時期ですが、既に植えられていた木が咲き始め5万人の人が訪れました。今回の事業で植えられた花桃が咲き出せばもっと多くのみなさんが訪れることになります。 せっかくみんなで守り、作り上げた花が多くのみなさんに喜ばれるとともに地域の活性化に結びつくように一層の工夫が必要であります。 日本経済については、景気回復基調に入ったとか、いまだ踊り場だとか言われていますが、全体的に不況状況は脱皮できたものと思われます。しかし、景気の回復の状況にばらつきがあることが指摘されています。いわゆる「二極分化」という問題であります。超大企業対中小企業、工業対農業、中央対地方という図式であります。こうした動きは、地方や業種間においても表れております。 本村の製造業については全体的には上向きにありますが、売上げが50パーセント伸びている企業がある反面40パーセント減少した企業があるという状況であります。また昼神温泉についても、愛知万博によって団体客の入り込みが順調である施設がある反面個人客対応の施設は減少になっている状況であります。特に、愛知万博以後については、先行きが不透明であることが指摘されております。また、国道153号沿いについては、万博の影響であるのか入り込み客の減少が続いております。これは、万博による一時的なものなのか東海環状線等の開通による恒常的なものなのか見極めて対策を講じる必要があります。 6月7日の新聞各紙は、一面で前日開かれた財政制度等審議会の「06年度予算編成への提言」の内容を報じました。「意見書は、歳出、歳入改革の努力をしなかった場合の2015年度の一般会計の試算を提示。それによると国債費を除いた歳出が83,1兆円に増える一方で、国債発行による調達を除いた歳入は58.6兆円。基礎的財政収支の赤字は、15,9兆円から24,9兆円にふくらむ。赤字の解消には、約3割の歳出削減か約4割の歳入増が必要となる。」「歳出削減の焦点は、一般会計で大きな比重を占める社会保障関係費と地方交付税だ。」(朝日新聞)というものであります。消費税の増税や社会福祉費の減額も直接暮らしにかかわってくるものばかりでありますが、我々地方自治体にとって地方交付税の削減は自治体の存続にかかわる問題であります。今日地方交付税をめぐって財務省を中心に様々な削減策が取りざたされております。平成16年度においては、12パーセントという大幅削減が突然実施され地方財政に大混乱をもたらしました。その後三位一体の財政改革中は(平成18年度まで)減額しないという約束がとりかわされました。しかし、今年度は臨時財政対策債が25パーセント削減され実質減になっています。さらに、財務省からは、地方財政計画で積み上げてある投資的経費が実際の決算では使われていないという理由で、その差額約5,1兆円の減額を迫られています。道路維持等の投資的経費分が職員給与や無駄な経費に使われているというのが言い分であります。今日地方自治体が行わなくてはならない行政実態と地方財政計画に乖離があることが問題なのであります。厳しい地方財政の中で投資的事業に経費を回す余裕がないということであります。阿智村をとってみても、ゴミや屎尿処理の経費や教育費、産業振興費等が基準財政需要額の単位費用より大幅に増えております。最大のものは1,7億円もオーバーしている公債費であります。指摘されるような無駄な経費に充てているのではなくその自治体を維持していくための必要なものばかりであり、財務省等の中傷は的はずれであります。しかし、国の財政状況から地方交付税、臨時財政対策債の減額は避けて通れないのではないかと思わざるをえません。その上、第2次の平成合併問題が小規模自治体にはかぶさってきています。5月31日総務省は合併推進の基本的指針を告示しました。その内容は、都道府県が合併推進のための構想を作成し進めるというものであります。構想対象市町村として三つの対象を上げていますが、その一つに「おおむね人口一万人を目安とする小規模市町村」を上げております。先日の新聞報道によると、この件についての共産党県議団の質問に対して田中知事は、県として進めないと答えたと報じられていますが、国における合併推進が様々な方策で強められるてくることが予想されます。特に、財政的締め付けがあった場合を考えると予断が許されない状況にあるといわざるえません。 「三位一体の改革」による、地方への税源移譲は進むことが予想されますが、同時に地方交付税の削減が進むことになれば我々小規模自治体は致命的な打撃を被ることになります。全国町村会を始め地方六団体が結集して政府に対して運動を展開しております。国庫補助金の削減や税源移譲を進めることはもちろんですが、地方固有の財源である地方交付税制度の堅持を強く訴えていかなくてはなりません。  以上のような大変厳しい状況の中で、来年1月1日を期してスタートする浪合村との合併による新しい村づくりに向かって進んでいかなくてはなりません。合併に対する行政上のすりあわせについては、おおむね合併協議に基づく協定書で済んでいるわけですが、運用に委ねられている事項等について細部の詰めを行う必要があります。支所の組織や職員配置のこと、福祉等のサービスの調整等事務的に調整しなくてはならないな問題も多くあります。合併後の事業実施計画は、当初予算審議のおり提起致しましたが、合併特例債による事業や過疎対策債による事業に何を行うかを中心にできるだけ早い時期に策定しなくてはなりません。これと併せて、今日の地方財政をふまえて既につくられている財政シミュレーションの再検討を行うと同時に、合併初年度となる18年度予算案を編成してみることによって実際の財政状況をつかむ必要があります。このほか、条例、規則等の検討も進めており9月議会までにはご審議頂けるように致す予定であります。 合併による行政上の課題は、制度を整備することによって進められますが、合併での最大の課題は、住民の皆さんの連携や協働がどう発展するかであります。新しい村づくり会議のメンバーのみなさんに引き続いてご協議頂いております。今回第一回シンポジュームを計画をして頂きましたが、産業や福祉、教育や自治についてそれぞれ共通の課題を討論できる機会を引き続いて是非つくって頂きたいと考えます。特に、住民主体の自治の中心となります自治会については、行政主導となりがちな自治区の設定を取り入れないで阿智村と同じような自主的な自治組織として最初からスタートして頂くように致しました。なるべく早い時期に同一歩調がとれるように今から支援等を行う必要があります。  つぎに、この5月31日をもって平成16年度会計の出納閉鎖を行いました。決算認定のご審議は9月定例議会でお願い致しますが、概略について申し上げます。一般会計でありますが、17年度の繰越財源等の調整をしない段階で歳入総額4195百万円、歳出総額3939百万円差引残額は264百万円となります。差引残額より繰越事業に要する一般財源14百万円を差し引いた約250百万円が翌年度への繰越金となります。これは、当初予定した情報化事業費が安くできるようになったことと歳入において住民税や地方譲与税等が予定より多くあったことによります。 各特別会計についても黒字で決算することができました。 しかし、村税等の滞納問題はますます深刻さをましてきています。税について滞納額は、個人村民税で4,240千円、固定資産税19,005千円等で一般会計分24,376千円。国保税は、14,158千円と総額38,536千円となっております。問題なのは現年度分の徴収率が前年度98,02パーセントに対して今年度は97.74パーセントと落ちていることであります。このほか保育料、住宅料、浄化槽維持費で3,232千円。 水道使用料4,478千円、下水道使用1,880千円、温泉使用料4,966千円、下水受益者分担金21,084千円当特別会計で46,627千円一般会計とあわせると滞納総額は74,237千円となります。 滞納額の内、昼神の事業者関係の滞納額は、固定資産税で58パーセント、水道使用料でも58パーセントを占めております。 このような滞納があることは財政の硬直化を招くばかりか、まじめに負担をして頂いている多くのみなさんに対して不公平感を増幅することになります。助役を責任者に対策を講じておりますが、事業業績や失業等それぞれ問題を抱えているケースが多く有効な手だてを講じることができずにおります。しかし、このまま推移すると行財政執行に大きな問題を醸し出すことになりますので強硬手段も含めて滞納一層に努めてまいらなくてはなりません。  今議会においてご審議頂く案件についてご説明致します。専決処分事項の報告についてであります。専決第1号は、下伊那土木技術センターの業務の変更に伴う組合規約の変更であります。専決第2号は、阿智村教職員住宅管理条例の一部を改正するものであります。専決第3号は国の法律の改正に伴って村条例の一部を改正するものであります。いずれも3月末日に専決させて頂いたものであります。専決第4号より第10号までは、一般会計と特別会計予算について3月31日付けで補正予算を専決致したものであります。補助金等にかかわる事業で事業費等の確定に伴う補正であります。 専決第11号は、下伊那町村公平委員会の組織団体の変更に伴う規約の変更について4月22日に専決処分致したものであります。 次に、平成16年度一般会計繰越明許費繰越計算書の報告についてであります。16年度で計画しておりました事業の内、国の認可の関係で年度内着手ができなかった情報化事業を始め4件について繰り越して事業を実施致すものであります。 長野県市町村自治振興組合を組織する市町村数の増減については、合併に伴う組織市町村の変更についてであります。 条例の制定については、新設した公衆便所の設置について定めるものであります。平成17年度一般会計補正予算第1号についてであります。主なものは、浪合村との合併に伴う電算システム、戸籍システムおよび防災無線統合に伴う経費135,450千円を追加するものです。このほか「湯たりーな昼神」について、開業以来5年を経過致しますので修繕とリニュアルのために10,000千円、開発公社で負担しておりました農業支援の人件費を営農支援センターの負担とするために5,700千円、湯たりーなのプールを使って水中運動教室以外の利用を進めるための費用2,578千円、愛知万博により一時的に入り込み客が増加していますが、以後の状況はきわめて不透明で悲観的観測もある昼神温泉の誘客対策を支援するために10,000千円をそれぞれ追加致します。 以上の他、追加日程として国民健康保険税の税率改定について上程致す予定であります。それぞれ上程の際詳しくご説明致しますので、ご審議の上ご承認、議決頂きたくお願い申し上げます。  私は、3月定例議会のあいさつで、阿智村が今後進む方向として、現状の製造業、観光業を内発的な産業に転換し、地場産業化すること、その為には農林業等の既存産業を含む産業間の連携をはかっていくことの重要性を申し上げました。そして、その範囲としては村という単位でなく、それぞれの地域のもつ資源や特長を生かしていくことが欠かせないと考え、その為には、地域間競争はあっても地域間バランスや企業バランスにこだわらない集中的財政支援が必要であると申し上げました。 本村には、本村の経済を支えてくれているいくつかの製造業、観光業の中心である昼神温泉郷があります。これらの企業あるいは企業群に頑張って頂くことで経済的恩恵を受けてきたのが従来の本村の姿でありました。しかし、グローバル経済という中で製造業においては国際競争に勝っていかなくてはならない、観光業においては激烈な国内の観光地間競争に勝って行かなくてはならなくなっています。外部へ流していた経費を少しでも内部に取り込んでいくことでの対応を余儀なくされています。このままでは地域の経済は縮小せざるをえなくなります。また企業や企業群が維持発展しなくなれば根こそぎ地域の経済は破綻することになります。その意味においても、その企業や企業群の拡大再生産を期待しながら、一方では、従属関係でない自立的な経済活動を起こしていくことが求められているのです。 また、高齢化が進んでいる現状から、高齢者の生き甲斐と連携した産業や社会システムを作ることによって地域の再生を図っていくことも大切で、自治会を中心にした計画づくりと活動が展開できるように積極的に働きかけてまいりたいと考えます。 90パーセント以上は山林で国有林を除くほとんどが共有林であります。 戦後に植林をした「からまつ」を中心とした人工林が多く、ほとんど価値を認められず山林についての関心は年ごとになくなって来ています。 山村の経済自立を考えた時山林の経済的価値を抜きにしては考えることは飛車、角をはずして将棋をするようなものです。あらためて山林の経済的再生を考える機会をつくってまいりたいと考えます。 本年7月には農業委員の改選期であります。選挙によって選出される委員定数の削減についてのご提案もありましたが、現行定数で行うことを決めました。阿智村の経済自立や文化にとって農業振興は欠かせない課題であります。特に農業後継者がなく不耕作地が増える等このままではじり貧状態であり、何とかして農地の有効利用を図っていく必要があります。数年前より地域営農組織を強化することで農地の有効利用と地域農業の活性化を目指して取り組んできております。その中心に農業委員のみなさんが座って頂きリーダーシップをとって頂くことを期待してきました。未だ道半ばで効果が現れるまでに至っていません。阿智村農業の活性化に先頭に立って頑張って頂けるみなさんが選出されることを期待致しております。  次に今後の地方財政の状況をふまえて、西部地区の今後を中心村としてどう考えるのかという質問を受けることがあります。特に清内路村の状況もあり私の考えを申し上げてご批判を仰ぎたいと思います。 私が「ふるさと振興局構想」を提案したのは、1万人以下の自治体に対する財政削減は避けて通れないものとした時、現在の職員を確保することには限界があると判断しました。現在最大の経費は借金の返済でありますが、その原資の大半は交付税で約束されておりますが、その次は職員給であります。職員給は小さければ小さいほど効率が悪くなるものです。効率を考えれば合併が選択肢でありますが、合併をしてしまえば小規模地域は自ずから衰退してしまうことになります。小規模でも合併をしないで自治体として維持していくことで住民の暮らしを支えられます。 合併しないで職員給を減少させる道は、共同事務処理や事業によってそれぞれの自治体の業務を代行できる仕組みを作ることです。また、専門職員についても共同設置すれば効率的であります。県としても県民生活の向上や地域振興についての責任を共有しています。県は、従来一般行政の多くを市町村を通してその責任を果たしてきていましたが、田中県政になって現場主義をとり直接的にも県が責任をとる方向がとられてきました。これをさらに発展させ町村の共同事務や共同事業の単位に職員と予算を持った出先を設置してほしいというのが提案の骨子であります。いわゆる県による町村への垂直的補完と共同事業を組み合わせて実施してもらうものです。 それぞれの町村は、人件費や経常経費の削減が図られると同時に窓口業務や直接住民と接しなくてはならない業務の他は、自分の町村で選択した最も力を入れる行政に限って行えばよく、個性的な自治体を創ることができます。しかし、職員の削減は、ただでさえ職場の少ない町村の働き場を失うことになります。この代替えとして行政がバックアップすることでそれぞれの地域の経済的資源を活かした産業づくりを進め働き場を確保します。この件についても県としての支援を要請します。 現在のふるさと振興局は、コーディネーター役を一人常駐させた地方事務所の出先的位置づけですが、構想が固まらない過渡的なものであり、これをベースにそれぞれの地域で創造的に発展させていくことが望まれます。 この図式で西部地区の今後のあり方を当てはめてみますと、各村が共同事務処理や共同事業を選択し阿智村を中心に組み立てます。道路や河川等の業務は県に委託するとか専門的な知識を必要とする職員は県職員を駐在させてもらう。それぞれの村は、根羽であれば林業を柱に、平谷は観光を柱に産業を創っていくことで村づくりを組み立てることで村の維持は可能になると考えます。  冒頭で述べましたように、今日中山間地の小規模自治体を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。阿智村も例外ではありません。今求められていることは、それぞれの地域が人が住み続けることを基本にどのような地域目標を掲げて進んでいくかということであります。グローバリズムを基調とした経済優先の国家政策に対して人間が生きていけることを優先に地域を創っていくことであると考えます。安心を保障する福祉、人をつくる教育、食物をつくる農業、豊かな自然阿智村で今できることは多くあります。今取り組まれているこれらのひとつひとつをもう一歩良いもにしていくこと、「ワングレードアップ」を目指してみんなで力を合わせて実行することで活路が開かれることを信じて進んでまいりたいと思います。